No.25
- 回答日時:
#25関連で。
Grass_Rootsさんのご意見は、戦後のGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の目論み通りのご意見ですね。もちろん、戦勝国側としては大変好ましいご意見でしょう。私は、敗戦国がその名誉を取り戻すには、1)手っ取り早い方法では再戦して戦争に勝つか、2)平和裡には、戦後の興奮が冷めて戦勝国対敗戦国の不釣り合いで一方的な歴史解釈でなく、公平に歴史を見ることができる期まで気長に待つ、のどちらかしかないと常々考えていました。2)平和裡の場合、20代の頃私の予測では多分100年位は掛かるだろうというものでした。私が戦勝国の指導者に近い立場だったら、教育機関を通して敗戦国の否を徹底的に子供たちに擦り込む努力をするよう提案をするからです。その結果、戦後教育を受けた第一世代が健在の間、戦勝国側の歪んで一方的な史観を是正するのは至難の業になるはずです。
戦後70年経ち、徐々に日本人も周りの状況の変化に気付き出し、また以前は全く想像だに出来なかったネットの発明と普及で、マスコミによる情報操作の実態も多くの国民が認識できるようになって、国民一人ひとりが以前より相対的に公平に歴史を俯瞰できる手段を手に入り始めました。しかし、グッチャルディーニが『リコルディ』で以下のことを繰り返し述べています:
「旧体体制が崩壊して行く過程は、貴方が考えているよりもいつもずっと長く掛かる」
このことは重要である。だから、崩壊の確たる証拠が見えても軽率な行動を起して旧体制からのしっぺ返しを受けないように気を付けなさいと。
余談ですが、中国の今の状況も彼の言う通りかなと私は考えれいます。話をもとに戻して、このグッチャルディーニの言葉を加味すると、日本の名誉の回復には後20〜30年位は掛かりそうだと思えるるので、私が若い頃予測したことが満更でもなさそうだと自画自賛しております。
Grass_Rootsさんのご意見、
>上記の文脈では、日本は単に「敗戦国」であり「被害者」でしかないようです、
「日本もファシズムだったと悪者扱い」....では、日本はファシズムではなく、軍国主義でもなく、アジア諸国を侵略した悪者ではなかったというふうに聞こえます。
の中にGHQ効果が読み取れます。私は日本が悪者ではなかったなどと一言も言っておりません。人間のやることは所詮成り行きが大勢を占めています。複雑系を相手にする場合、われわれの理性に頼った理詰めの分析に頼り過ぎる場合、われわれの分析能力の未熟さ故に大変危険であることを、われわれは歴史や経験を通して知っているからです。ですから、複雑系を分析する場合、経験に重きを置きながら成り行きに任せた方が安全だ。
そんな状況ですので、当然想定外のことも起こり、失敗や悪事も散見することは不可避です。でも、これは敗戦国にも戦勝国にも共に当てはまることです。敗戦国が一方的に悪であり、戦勝国が一方的に善であるような史観は受け入れられません。アメリカが日本に太平洋戦争と呼ばせ、大東亜戦争との呼び方を禁じた前回の戦争でのときの戦勝国の悪事だって敗戦国と同じようにいくらでも数え上げられる。それどころか、欧米を中心とした戦勝国側が世界中で日本とタイ以外の全ての国を数百年かけて植民地化しました(中国は植民地にはなっていませんでしたが、租界によりズタズタにされていました)。欧米により植民地化された国の人口が激減してしまった場合があるなど、日本の悪事にそれに匹敵するものが私には思い至りません。日本の悪事だとされる朝鮮併合の場合など、その結果当時の朝鮮の人口は激増しております(資料にもよりますが、韓国側の少ない見積もりでも1.5倍程、他の資料によると2倍以上。さらに、1777年の朝鮮の人口は1804万人あったのに、国は衰退の一途をたどり1910年日韓併合当時には人口が500万人近く減少して、1313万人にまで、すなわち3分の1から4分の1ぐらいの人口が減ったと言う記録が残っております。)また、当時の朝鮮人のハングルによる識字率も格段に伸びました。
因みに、朝鮮併合の正式英語表記は、Japan's Annexation of Koreaであり、これはイギリスのスコットランド併合のScotland annexationと同じ言葉であって、colonizationではありません。そして、英国がビルマを植民地化したときにビルマ王家の人々を殺したのと違って、スコットランド王家にイングランド王家に次ぐ地位を与えました。同じように、日本の朝鮮併合時事の李王朝に対して皇室に次ぐ地位を与えています。
また、オランダがインドネシアを植民地化した400年程前のインドネシアの識字率は5%以下だったそうですが、大東亜戦争でオランダがインドネシアから出て行ったときの識字率も5%以下だったそうです。一方、台湾を日本が植民地化したときの台湾人の識字率が5%以下だったのが、昭和19年の段階で識字率が71.3%になっていました。
モンゴルの西洋進出以歴史的に見て、日本は欧米に壊滅的な打撃を与えた唯一の非欧米国でした。そのダメージの結果,欧米は止む終えず植民地を手放さざるを得なかったのです。事実、アメリカはフィリピンを手放し、イギリスはインドとビルマを手放し、フランスはインド支那(チャイナ)を手放し、オランダはインドネシアを手放しました。誰が何と言おうと、これは大東亜戦争の結果です。
あの大東亜戦争で日本が戦ったのがアジアを植民地化した上記の欧米人たち相手であり、唯一の非白人は白人側についてた中国人でした。さらに、ここ数百年の歴史で全ての列強と戦った経験のある国民は多分日本人だけだったと思います。
こと程左様に、戦勝国側も敗戦国側も成り行きで色々なことをやって来た。ところが、日本だけが悪であると思わせるようなプロパガンダをこの70年間やって来られてしまった。そろそろ日本の悪事ばかりでなく戦勝国の悪事もおさらいして公平に歴史て、戦勝国も敗戦国も改めることが可能な部分は改め、それが時期尚早で不可能なことは期を待って改めましょうよ、と言うのが私の意見です。
No.24
- 回答日時:
こんにちは。
No.20の猪突さんのご意見に対して、
>いえいえ、このコメントは英国の発言者の発言場面の写真入りで発言者を特定できる形でネットに残っています。決してインターネットの匿名性を利用して載せているのではありません。
なるほど。ということは、この発言者は、英国人ということですね。仮に英国人であろうと、英国を訪れていた日本人であろうと、これが「排外主義的」な発言であることに変わりはありません。おそらく日本人の「嫌韓・嫌中」を知っての発言でしょう。
わたしのフェイスブックのドイツの友人(ドイツ人)が昨日、「最近のヨーロッパの右翼の台頭が心配である」と書き込んでいました。
「何もヨーロッパだけでなく、日本やアメリカも同じだよ・・・」というわたしの返信に、"That is true and it frightens me." 「そうね。とてもこわい」という返事を寄こしたのは、彼女がドイツ人であるからなのか?などと考えました。
猪突さんのご指摘であきらかにされることは、いまやこのような排外的発言は、日本でも、アメリカでも、ヨーロッパでも、堂々と実名で発言でき、それが少なからぬ人々から容認され、時には喝采すらされるような世界になりつつあるということです。言い換えるなら、ナショナリズムに基づく排外主義は、最早ヴェールを被る必要すらなくなっているようです。
>ナチスもファシズムも社会主義の一種でしたが、日本の場合社会主義ではありませんでした。それを何故ファシズムと言うのか、私には理解できません。
初めから = 政権を掌握する以前から「ファシズム」を標榜する政党があるとは考えられません。その通り、ナチスは「国家社会主義ドイツ労働者党」いまでもよくある名称です。
わたしのいうファシズムとは全体主義のことです。簡単に言えば、「個人」の上位に「国家」が存在する体制です。そして個人の自由というものが、ほぼ全面的に消滅するのがファシズムです。「戦争反対」ということはおろか、そのようなことを「思っているらしい」と「思われる」だけで「隣組」から危険視され「犯罪」と見做される体制です。日本はそうではありませんでしたか?
>敗戦で物言えない状態なっているところを戦勝者側のプロパガンダで、日本もファシズムだったと悪者扱いにするように洗脳された結果、戦後の駐留軍による規制の下で偏った教育を受けた者たちが付和雷同にファシズムだと言っているのが現実でしょう。
上記のような発言・発想が、1950年代後半から60年代にかけてナチスとの決別を決断した、同盟国ドイツと日本の大きな違いでしょう。上記の文脈では、日本は単に「敗戦国」であり「被害者」でしかないようです、
「日本もファシズムだったと悪者扱い」....では、日本はファシズムではなく、軍国主義でもなく、アジア諸国を侵略した悪者ではなかったというふうに聞こえます。
エーコは「平和主義者たちは10年一日のごとく儀式のように同じスローガンを繰り返すものがほとんどで・・・」
と書いています。平和を唱える日本の政治家の演説や、その他の「平和主義者」たちの話を聞いていると、「どの国も同じだな」と苦笑を誘います。
同時に
>敗戦で物言えない状態なっているところを戦勝者側のプロパガンダで、日本もファシズムだったと悪者扱いにするように洗脳された結果、戦後の駐留軍による規制の下で偏った教育を受けた者たちが付和雷同にファシズムだと言っているのが現実でしょう。
これまた「東京裁判は勝者の裁き」という、10年一日の無反省です。どっちもどっちです。
おそらく上記のような認識は、現在の日本国民の大半を占める考え方でしょう。しかしそれがアジアのみならず世界で通用する「主張」であるとは思えません。(現時点では、と但し書きを付けておいた方がいいのでしょうけれど)
No.22
- 回答日時:
そりゃ大衆というのは古今東西で感覚や感情で動くものです。
よくサヨクマスメディアは市民の、市民の目線で!とか言うけど無責任で綜合判断力なんてありませんよ。宗教や民族の歴史や傾向を知らずして判断しないと…だから18才の選挙権なんて本来とんでもない話です。ちなみにサヨク思考から始まるユーロはイギリス庶民やフランス庶民の感覚からして受け入れ難たいのは当然です。移民に生活を乱されて仕事を奪われいい気するわけないでしょ?家族に関係ない人が入ってきてやがては口出しするのと同じです。余計な軋轢が生まれてやがては内戦になるかもしれません…日本も安易に移民を受け入れするのは絶対にダメですよ取り返しつかなくなります!No.21
- 回答日時:
#18関連で。
ウンベルト・エーコも日本の団塊の世代と同じでかそれ以上に主にテレビメディア時代に活躍した人ですね。彼はどれだけインターネットによる新しい流れを認識していたか私には疑問です。
No.20
- 回答日時:
#18関連で
>>「日本の最高裁判所がソウルにあり、国会が中国にあったら嫌でしょ」
って言っていました。本質をたった数言で突いていますね。こんなコメントがネットに消えずに残ってしまい、情報操作をしたいマスコミにはやりにくい世の中になってしまいましたね。
>こういうコメントがネットで消されるはずはありません。
何故なら、繰り返しになりますが、インターネットはその匿名性ゆえに、排外主義、ナショナリズム、ポピュリズムの温床と成り得る可能性が、それを民主的な手段に使うよりも上回るからです。
いえいえ、このコメントは英国の発言者の発言場面の写真入りで発言者を特定できる形でネットに残っています。決してインターネットの匿名性を利用して載せているのではありません。
また、ナチスもファシズムも社会主義の一種でしたが、日本の場合社会主義ではありませんでした。それを何故ファシズムと言うのか、私には理解できません。戦時には国の生き残りのために個人の自由を制限して一致団結して異国軍と戦うのは当たり前でしょう。それを何故全体主義と言うレッテルを貼るのか理解できません。敗戦で物言えない状態なっているところを戦勝者側のプロパガンダで、日本もファシズムだったと悪者扱いにするように洗脳された結果、戦後の駐留軍による規制の下で偏った教育を受けた者たちが付和雷同にファシズムだと言っているのが現実でしょう。
No.18
- 回答日時:
『・・・以前はプロレタリアートのような階級的アイデンティティーがあり、「自分たちはみな貧乏だ!許せない 政権を打倒しよう!」となった。
だが危機の時代にあっては、階級的アイデンティティーを、民族的、人種的アイデンティティーが凌駕してしまう。』『歴史が後ずさりするとき――熱い戦争とメディア 』 ー ウンベルト・エーコ
No.17
- 回答日時:
こんばんは。
No.14の猪突さんの意見に対して、
それはウンベルト・エーコいうところの、「大衆エリート主義」であり「個人なき民主主義」です。
また
>ファシズムは情報操作による小集団の大衆支配だったと思います。
それはイタリアやナチス・ドイツ型のファシズム=「上からのファシズム」であって、ハインリッヒ・ヒムラーを嫉妬させたという「日本式下からのファシズム」とは一線を画します。
「マスコミが大衆を支配しているが、インターネットはそれを突き崩す市民的な力に成り得る」、というのも楽観的に過ぎるでしょう。
インターネットの匿名性は、全体主義・ポピュリズム・排外主義との親和性を持ちます。
>「日本の最高裁判所がソウルにあり、国会が中国にあったら嫌でしょ」
>って言っていました。本質をたった数言で突いていますね。こんなコメントがネットに消えずに残ってしまい、情報操作をしたいマスコミにはやりにくい世の中になってしまいましたね。
こういうコメントがネットで消されるはずはありません。
何故なら、繰り返しになりますが、インターネットはその匿名性ゆえに、排外主義、ナショナリズム、ポピュリズムの温床と成り得る可能性が、それを民主的な手段に使うよりも上回るからです。
エーコの言葉をさらに引用すれば
『少数の選ばれた集団の声が「民衆の声」にすり替えられるのです』
『永遠のファシズム 』より。
No.16
- 回答日時:
日本のマスコミは横並びでEU離脱を愚衆と喧伝していますが、横並びと言うのが気持ち悪いですね。
何か裏に例えば移民推進の魂胆でもあるんでしょうか。もう多くの方がご存知かと思いますが、離脱派の人がコメントで「日本の最高裁判所がソウルにあり、国会が中国にあったら嫌でしょ」
って言っていました。本質をたった数言で突いていますね。こんなコメントがネットに消えずに残ってしまい、情報操作をしたいマスコミにはやりにくい世の中になってしまいましたね。
この回答へのお礼
お礼日時:2016/06/30 22:45
日本のマスコミは本音と受け狙いとが入り混じっているように思います。
EUは国家主義を否定するシステムだったのですか?
有難うございました。
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大衆が全ての情報を知ったなら、ずっとマシな判断が出来るのか、ちょっと不安でも有ります。
具体的にどんな状況が出現するのか、漠然としたままであるからだと思いますが想像出来ません。
ずっとマシな判断が出来るというのは、官僚や政治家と比べてという“条件”が付くわけですね?
無知な私の評価などあてにならないと思いますが、私にとって現時点では「全体主義に付いて考えてみる」という意味に於いて納得させられる回答となっています。
皆さん。
もうこの辺で意見交換をしていただくことは、止めたいと思います。
私は感覚人間だから思います。
お二方の御意見から、物事を一方は肯定的に、他方は否定的に捉えようという性行の違いを感じました。
頂いた回答にご返事出来てないのもあるので、今すぐには閉められませんが。
他の回答も含めて再三読み返してみて、やけに気になるのが“主義”と言う言葉です。
排他的心情は生物の持つ必要な能力の一つであることは、肉体の異物への反応の有ることから推測してみてもこれは正常な働きであると思えます。
その必要な能力を“主義”とするから、こんどはその“主義”に拘束され拘ることになるのだと思うと、そこが人間の愚かさなんだと思いました。
今は、民衆或いは大衆という集団的な知性に依るところの行動が、民主主義を好ましい思想?とすることになるのかな、と思いました。
知性ある感情。
うまく言えませんが。
トップダウンではなくボトムアップに!
こうした主張かと思います。
平屋は平和を手に入れる事は出来そうですが、なんか活気のない社会のように思います。
感情の高まりを通して扉を開けてみれば、そこにはまだ一本の道さえ見えないのだから、戸惑うのも当然と思えます。
それに民意はほぼ真っ二つだから政治家はその事を念頭に置いた政策を取るべきで、民衆もそれについて理解を示さなければならない、なんて考えてみました。
哲人政治はいいですね。
理想かもしれません。
最後の感想はお二方のやり取りに。
議論の内容については口を挟みません。成るほどと思います。
私の関心はなぜこうして平行線を辿っているような議論になってしまうのか、と言うことでした。
一旦は一方は肯定的に、他方は否定的に、物事を捉えようという性行があるように思う、と言った意見を述べましたが、なにか的確とは言えないように感じていたので考えていました。
今はこれを「外向き志向.思考」と「内向き志向.思考」としてみました。
内省、という言葉も使われていましたが、この内省その物に重きを置く事になってしまう心理と、内省を通してその先に表れる何か、の方に比重を掛けた思考に興味を感じてしまう心理。
これを性格の違いと言うならば、この性格の違いこそが議論を平行にさせていると言えるのではないかと思います。
でも平行に走る二輪車に乗った私は、平行線を走るがゆえに、得るものがたくさんありました。