http://www.truck-no1.com/IMG/2016060155/images/1 …
重機専用の低床トレーラーの多輪リアタイヤでアクスルはあるとおもうのですが、
センタータイヤがつくためそろばん状の薄板になってしまうフレームに対する串刺し構造
でそれに何十トンとのってアスファルトとはいえ凹凸上を100kmhで走行する
ってかなりオドロキなのですが、問題はないのでしょうか?
結構、フレームがゆがむとか、アクスルが折れるとか、頻繁にベアリングが駄目になる
とか・・・
http://d13n9ry8xcpemi.cloudfront.net/photo/odai/ …
https://i.ytimg.com/vi/vWjLhAo-qno/hqdefault.jpg
つぎにキャリアカーのリアを眺めててフト思ったのが
これは貫通アクスルじゃないんだ!
と言うことで、それに何十トンと載せてはしってゆがみとか
そもそも良くスピンドルごとタイヤが取れないもんだ、と、
びっくりしましたが、構造的にはスピンドルが薄板フレームに
あってそこにハブがつく感じだけなんでしょうか。
詳しい画像がないのでなんともいえませんが、
しかし、びっくり技術です。
詳しい方教えてください。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
おクルマの研究者です。
専門の一つが懸架装置=サスペンションで、レーシングカーから乗用車、そしてトラックやバスなどの大型車に至るまで守備範囲となっており、要するに『作る側のヒト』ということです。こういうジャンルの『ビックリ構造』に気が付かれるとは、作る側としてはうれしい話です。
昔、NHKに『プロジェクトX』という、一見日本のモノ作りにスポットライトを当てたすばらしい企画、しかし実態は専門家が見ているとムカムカするヤラセ番組がありまして・・・初代フェアレディZの試作車を作った技能士グループが、『それまでバキュームカーを作ってくすぶっていたはみ出し者集団』と紹介され・・・・いやいやいや待て待て待て、S30フェアレディ程度のクルマの試作なら、バキュームカーを作る方が3倍ぐらい難しいだろ、ナニ言ってんだこの番組は・・・・っというのは単なるグチですが、要するにトラックやバスがどれほど高度な技術で製作されているか、工学的知識もセンスもゼロの文系体質の連中には想像出来ないんだな、っと思い知りました。F1やスーパーカーが作れても、過積載で100万㎞走れるトラックが作れるとは限らない、ってのは、偉いヒトにはそれが判らんのですよ。
さて前置きが非常に長くなりましたが。
>重機専用の低床トレーラーの多輪リアタイヤでアクスルはあるとおもうのですが、
重トレ(重機運搬用トレーラの事を、短縮してこう呼びます)のフレームは薄板ではありません。
下にアタマを突っ込んで覗いてみるとよく判ると思いますが、重トレのフレームはもはや道路を走る車両のソレではなく、殆ど橋梁に近い設計です。現在ではこの種のトレーラの走行中の入力荷重が測定されて正確に判っているので、フレーム設計は案外カンタンです。(材力の両持ち梁の計算そのもので問題ありません。基本骨格は有限要素法で応力解析するまでもなく、手計算でも結構合います。)
さて車軸ですが・・・車軸は確かに苦しく、故に2軸以上となっています。(トレーラによっては、後部に3軸並んでいるモノもあります。)
ただ荷重的に有利なポイントもあり、それはフツーのトレーラやトラックと違い、トレーラ後軸の真上には荷重がかからない配置となっている点です。巨大な重機を積んでも、荷重の半分ぐらいは第5輪(トラクタ~トレーラを連結しているカプラ部分のこと)を経由して、最終的にはトラクタの後軸に分散されます。故に重トレは、後軸がシングルのトラクタでは牽引しないのがフツーです。
実は問題はそれよりも、あれだけの車軸とタイヤが狭い範囲にズラズラ並んでいて、ホントに直進するのか?ってところで、机上の検討だけでは、とても直進する様には思えません。(少しでも各タイヤの整列=アライメントがズレていたら、トラクタ側で真っ直ぐ走っているツモリでも、理論的にはトレーラ側の後部が徐々に横にズレていく動きをするはずなんですが、実際に作って走らせてみると、適当にタイヤが滑ってトラクタの軌跡に追従する様で、机上検討で必要だと考えたほどのアライメントの精度は必要ありません。)
まぁ重トレの場合、軸やフレームの剛性とかアライメントの精度とか、ロクに計算する前にとりあえず作ってみたら結構ウマくいったからこれでいい、っとなったのがホントのところです。それほど昔から作られていて、実績があるということです。
>つぎにキャリアカーのリアを眺めててフト思ったのが
カーキャリー(キャリアカー)のトレーラ軸って、すごい構造ですよね?クルマの積み下ろし時にはトレッドを広げ、スロープを広くして作業しやすくする機能まであり、まるでサンダーバードの秘密救助機器か合体変形ロボの様です。
このトレーラの車軸は完全に片持ちで一瞬愕然としますが、実はよく考えてみてください。
左右の車軸がつながっている通常のリジッドアクスルでも、左右の板ばねからタイヤまでの間は、単なる片持ち梁であり、それで何も問題がないのです。
鍛造で成型した鋼材の許容応力をナメてはいけません。またカーキャリーの車軸は、通常のリジッドアクスルの板ばね~タイヤ間より更に短く、強度・剛性上は更に有利です。
>貫通アクスルじゃない!それに何十トン!
そもそもカーキャリーは、積載するブツ(要するに乗用車)の大きさの為にフルサイズの外寸を持つトレーラとなっているだけで、クルマって中身がスカスカで、容積のわりにはそれほど重くありません。
カーキャリーをよく見てください。後軸タイヤはダブルでなくシングルですよね?タイヤが左右1本づつで済んでいるということは、この軸にそれほど大きな荷重がかかっていないという事を示しています。
っと言うのが回答ですが、折角なので余談です。既に御存知かもしれませんが・・・トラックの設計に無縁なヒトが聞いて驚くネタなど。
※第5輪のカップリングピン
トラクタヘッドとトレーラを連結している部分は、トレーラ側から下向きにピンが出ており、これをトラクタ側のカップリングが引っかけて、それで牽引しています。
このピンも片持ち梁として荷重を受けるワケですが、このピン直径は世界共通で、通常のサイズのトレーラだとわずか50.8㎜しかありません。コーヒーの缶よりも数mm細いぐらいです。
これだけでトレーラを引っ張っていて、特に千切れたり曲がったりはしません。
※ホイールが付いているハブの板厚
タイヤ&ホイールは、ハブという筒状の短い車軸でベアリングと組み合っていますが、この車軸には『刀のツバ』の様な円盤状の部分があり(ハブフランジ、若しくは単にフランジと言います)、この円盤とホイールがボルト&ナットで結合されています。
つまり荷重は最終的にこのフランジ部分で受け、また制動力(ハブに対する捻じり力)もこのフランジが受けるワケですが、この円盤の板厚は、10t車クラスのトラックでも30mm弱しかありません。(4t車だと22~4㎜程度しかありません。)
ちょっと想像すればお判りと思いますが、この部分は強度的にかなりヤバい部品で、レーシングカーの様に速度は速いが超軽量なクルマでも、軽量化を狙い過ぎて入力条件を見誤ると、このハブの部分がカンタンに壊れます。
これを、10t車やトラクタでさえ、ベニヤ板程度の厚みで持たせているワケです。当然素材は鍛造で成型した特殊鋼材のカタマリで、コイツを削りまくってハブを作ります。
ちなみに・・・・と言いますか、フランジの話が出たのでついでに。
20年ぐらい前、ふそうトラックの4t車のタイヤが走行中に外れ、それが歩行者の母子を直撃した死亡事故があり、その事故がキッカケとなり三菱自動車(ふそうは元々三菱自動車のトラック部門でした)の売り上げが激減、株が色々な自動車メーカに売り買いされて、結果、かつては世界一のトラックメーカの座をベンツやいすゞと争っていたふそうトラックの現在の状況を作り出しましたが、この時のふそうの4t車のフランジの厚みは、いすゞや日野の同クラスよりも3~5㎜程度薄く作られていました。これが走行中に割れて、タイヤ(というかホイール)が車体から離れたワケです。
この事件の技術的解説は長くなるのでハショりますが、フランジの割れにはアルミホイールが関係しており、トラック用アルミホイールが普及し出した`80年代初頭、いすゞも日野もフランジの脆弱性に気付き、その時フランジを厚くする設計変更を加えましたが、三菱もこの件に気付いていないはずはないのに、20世紀末まで薄いフランジが放置されていました。
先日も燃費の不正で問題となった三菱ですが、三菱自動車の中で開発過程での問題の抽出やその改良がうまく機能していないのは、今に始まったことではないと言いますか、あれだけ事件を起こしておいてまだこの体質か・・・・って感じですねぇ。
>S30フェアレディ程度のクルマの試作なら、バキュームカーを作る方が3倍ぐらい難しいだろ、ナニ言ってんだこの番組は
そうですよね。大型車や産業機器は派手なレーシングカーよりもある意味高度で高技術ですよね。
そこで行くとレースカーから大型もやるメルセデスとルノーと次点でフェラーリ(フィアットグループのイヴェコ)がF1
も強いのが納得いきます。
日本だとF1で目立つホンダトヨタ(実は車体が作れない・・・)そして、レースの日産ではなく
本当はいすゞと川崎重工が本気F1やモトGPに挑んだらかなり強そうですが
まったくその気がないのが残念ですね。
No.3
- 回答日時:
トレーラーの積載、というのは極端ですからね
高速の料金対策でリフトアクスルトレーラーとかもあります♪
http://www.fruehauf.co.jp/news/rifuto_aku/rif_op …
No.2
- 回答日時:
そもそも貫通する意味は駆動を伝える為のものです。
駆動しない車輪はアクスルは短いです。
また、フロント車輪の様にサスペンションも無いので、更に簡素な構造になります。
勿論、サスペンション付きも有りますが、その分高いし、用途が精密機器用などです。
トレーラーも貫通(串刺し)では有りません。
通常、2輪が表裏合わさって1つのアクスルに設置されます。
また、多車輪では、左右にアクスルが有って、それに合わさった2輪が左右に付いて4輪になり、それが前後左右4組有り16車輪になります。
なので、2輪ずつ独立して居ます。
また、1輪構造(両側で2輪)のものは精々10トンぐらいです。
キャリアカーは用途が決まっており、特に重いものを載せないので、そんなもんです。
強度については、勿論、考えられていますが、酷使すると寿命は短いですから、1年車検なんです。
それでも見落としなどで、車輪が外れる事故がよく起こりますよね?
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