コンクリートは打設などするときに様々な要因により初期ひずみが発生し、その対策方法として、
(1)低発熱セメントの使用(高炉B種セメントなど)
(2)単位セメント量を小さくする
(3)パイプクーリングやプレクーリングの採用
(4)膨張材によるケミカルプレストレスの導入
(5)ひび割れ誘発目地の導入
などが、ある事が分かりましたが、詳しく分からなかったので、それぞれのメリット・デメリット・コストなどを説明お願いします。また、この他にも方法があるなら、そちらもお願いします。
専門的でとても難しい質問だと思いますが、回答お願いします。
No.3
- 回答日時:
>どういう条件下でそうなるかを教えてください
こういう場に突っ込んだ事を書くと利害が発生するかもしれないので、具体的にはお教えできません。悪しからず。
>ポップアップ
ごめんなさい。ポップアウトでした。
>何回くらいに分けるのが
要するに打設高さを抑えるということです。
適正な打設高さは温度解析によって求めます。
>この場合はまた、別の混合剤
いいえ、こまめに水をまくだけです。
条件下を教えていただけなかったのは残念ですが、色々と問題があるようなので仕方ないですね。
詳しく説明していただきありがとうございました。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
建築物の構造設計をしています。
(1)高炉セメントB種は、ある条件下で普通ポルトランドセメントよりも発熱量が増加する場合があります。なので、気の利いた現場では、マスコンの打設には低熱ポルトランドセメントあるいは中庸熱ポルトランドセメントを使っています。普通セメントに比べ低熱はm3当り2000円up、中庸熱は500円upくらいです。
(2)単位セメント量を低減するとワーカビリティが低下します。また同時に、コンクリートの密実性が低下する為、耐久性が落ちる事になります。JASS5ではこの事を勘案しセメント量の下限値を定めています。
(3)特殊な設備を持った生コンプラントでしか作る事が出来ない為、かなりのコストアップとなると思われます。
(4)アルミの粉を混入するのですが、アルミ粉を投入する事の出来る設備をもつプラントは少ない為、生コン車にアルミ粉を投入して混ぜることが多いようです。この場合、練り混ぜが不足しアルミ粉のダマができてコンクリート硬化後に局部的に膨張し骨材がポップアウトしてしまったという事例がありました。
(5)壁や土間コンなど薄い部材には有効ですが、大断面のマスコンには不向きです。ひび割れに有効だとされる目地深さは部材厚みの1/5といわれているため、例えば幅1.5mの基礎梁の場合だと深さ30cmの目地が必要ということになってしまいます。
このほかに、一度に大断面の部材を打設すると膨大な発熱量となるため、こまめに分けて打設したり、散水養生を行って温度の急激な上昇を抑えるということを行っています。
この回答への補足
>高炉セメントB種は、ある条件下で普通ポルトランドセメントよりも発熱量が増加する場合があります。
とありますが、どういう条件下でそうなるかを教えてください。
>骨材がポップアップしてしまった
とありますが、ポップアップがよく分からないのでポップアップについて教えてください。
>こまめに分けて打設
何回くらいに分けるのが妥当なんでしょうか?
>散水養生を行って温度の急激な上昇を抑える
この場合はまた、別の混合剤(材)が必要になってくるのでしょうか?その場合はコストが分かるのであれば、教えてください。
質問ばかりしてすみませんがよろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
コンクリートのひび割れ対策についてはこちらの本に詳しく書かれていますので、是非お読みください。
http://civileng.s11.xrea.com:8080/modules/news/a …
手元にこの本がないので、即答できる範囲で回答します(一部うろ覚えのところもありますのでできれば先の本でご確認ください)。
1)はダムのようなマスコン(大量のコンクリート)などでよく用いるコンクリートです。主に土木工事で採用する方法です。
コンクリートは水和反応を起こして硬化しますが、水和反応の際に熱を発生します。コンクリートに係わらず温度が高くなると物質は膨張します。水和反応は初期に多く起こり時間とともに減少しますので、やがてコンクリートの温度は低下し、温度に応じて収縮しますが、このとき拘束点がありコンクリートの収縮を阻害すると、引っ張り力が生じてひび割れが発生します。
そこでゆっくりと反応させることにより時間あたりの発熱量を低下させてるのが低発熱セメントです。しかし、低発熱の物は硬化時間が遅いので強度がでるのに時間がかかり、建築工事のように型枠をすぐにはずしてしまう物には向いていないと思います。
また、混和材料も増えますので単価の多少の差でも、全体としては量が多くなるのでコストに響きます。
2)単位セメント量が減ると水和反応による発熱量が減ります。しかし水分量を減らさずに、単位セメント量を減らすと強度が影響が出ます。これはコンクリート強度は水セメント比(水量/セメント量)に反比例するからです。水量が一定でセメント量を減らせば相対的に水セメント比が増えて強度は低下することになります。
よって強度を変えずに単位セメント量を減らすには骨材で調整することになりますが、良質な骨材は入手が困難なため、コストに影響します。
3)これは経験がないのでよくわかりませんが、専用の器具が必要です。
コンクリートや骨材を冷やしておくことにより、熱膨張を防ぎます。
4)これは熱をコントロールするのではなく、膨張材が膨張することにより引っ張り力を打ち消すことを目的としています。
膨張材使用量に応じてコストが上昇します。
5)ひび割れの発生を誘発することで、ひび割れをコントロールする方法です。
他の方法を併用することもできると思います。建築ではもっともよく使われるものと思います。
このほかケミカルではなく鋼線・鋼棒によるプレストレストの導入や、プレキャストにより工場製作をする方法もあります。
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