海外旅行から帰ってきたら、まず何を食べる?

解剖生理学の問題です。


あなたが看護師として働いている病院に「血が止まりにくい」と訴える患者さんがいました。検査結果は以下の通りです。
出血時間:正常
APTT: 延長
PT:延長
この患者さんは血小板、vwf、 内因系、外因系、共通系のどこに問題があるか?

A, 共通系(I、Ⅱ、Ⅹ因子)になるのはなぜか?

A 回答 (1件)

凝固系をどこまで理解しているかによって解説のレベルが違ってきます。


取り敢えず、「APTTというのは内因系凝固を、PTというのは外因系凝固を、各々反映する」という事は今までの勉強で理解しているだろう・・という前提で回答します。

血液が血管内皮以外に接触すると内因系凝固の惹起が始まりますよね?、どうなるかと言うと、内皮以外に接触した⑫が活性化され始めたのをきっかけに⑫→⑪→⑨→⑧が順に活性化され、⑧が活性化された後は、⑩→⑤→②→①が活性化されフィブリンへと繋がります。他方、外因系の場合には⑦因子が活性化された後に、やはり⑩→⑤→②→①が活性化されてフィブリンへと繋がっていきます。
この⑩以下の流れ、いわゆる⑩→⑤→②→①が「共通系」です。

各因子が減少するといわゆる「延長する」という言葉で表現されます(内因系⑫⑪⑨⑧のいずれかの因子が減少した場合は「APTTが延長」、外因系の⑦が減少すれば「PTが延長」、共通系の⑤②①のいずれかが減少すれば「PTとAPTTが延長」します。



イメージ的には「Y」の字で考えてください、左を内因系とみて右を外因系と見た場合、Y字の左右合流部が⑩でそれとその以下の部分が共通系(⑩→⑤→②→①)と考えればイメージできるでしょう。
限りのあるこの解答欄での詳細な機序の説明は無理ですが、上記のY字のイメージはあくまでも私が学生当時に血液内科のテストを乗り切る為に覚えた内・外・共通の各因子の簡単な因子分けの方法です。現実には凝固系は各々複雑な作用機序がありますので詳細は成書できちんと勉強してください。恐らく、血液内科専門医や臨床検査技師さんあたりからはこういう覚え方に反論もあろうとは思いますが・・。

そんで、、、出題は「出血時間は正常、PTとAPTTが延長している」。
ですから、回答は、VW因子でも血小板そのものの異常でもなく、「共通系の部分の因子の異常が関与している状態」となります。


内因系因子異常の出題でたまに見るのは「先天性でAPTTのみ延長している・・・」うんぬんという設問、こういう場合は当然血友病が考えられますが、検査としては内因系である⑪⑨⑧の凝固因子の定量を行うわけです。⑧因子欠乏は血友病A,⑨因子の欠乏は血友病B、という事は恐らくもうご存知かとは思います。

「出血時間が延長する」という場合には、「一次止血作用に問題がある」という事ですので(一次止血作用と二次止血作用の違いが分からなければ成書で勉強してください、二次止血作用っていうのはそれこそ上記の各凝固因子やフィブリン形成などが関係してますから)、一次止血に関係する血小板関連の異常などを考えます。
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この回答へのお礼

詳しい内容どうも有難うございました。

お礼日時:2019/05/16 23:19

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