とっておきの手土産を教えて

この問題が分かりません:

紙面に垂直に垂直に裏から表へ向いた磁束密度Bの一様な磁場がある。1辺の長さがLの正方形の閉じた1巻きコイルを、紙面に平行に保ったまま、一定の速度vで図の(ア)->(イ)->(ウ)->(エ)のように運動させる。進行方向は磁場領域の境界に垂直であり、正方形の辺は、進行方向に対して45度傾いているものとする。また、コイルの抵抗値をRとし、コイルが初めて磁場領域と接する時刻をt=0、コイルが完全に磁場領域に入る時刻をt=tfとする。時刻:0=<t=<tfにおいて、コイルを一定の速度に保つためには、コイルに外力を加える必要がある。

外力の大きさをFと時刻tの関係を表すグラフとしてもっとも適当なものを選びなさい。

答えは:2番目のグラフですが、それは、なぜこのような形になっているかは分かりません。

電磁誘導によって生まれた起電力を計算したところ、

V=(-B*S)/t=(-B*(vt)^2)/t=-B*v^2*t => それは正しいでしょうか

起電力を求めた後は、次にどうすればいいですか?

そして、「コイルを一定の速度に保つためには、コイルに外力を加える必要がある。
」に関して、いったいなぜ外力を加える必要があるのか?もちょっと分かりません。。。

どなたか、それらを説明していただけないでしょうか?
よろしくお願いします。

「電磁誘導(正方形の1巻きコイル)」の質問画像

A 回答 (3件)

電磁誘導の問題ですね。


電磁誘導は、おそらく高校物理の中では一番理解しにくいところだと思います(目には見えない、直感で理解・想像が難しいので)。

まず、電磁誘導による「起電力」の大きさは、単位時間に横切る磁束の「変化率」に比例します。
「磁束が増える」ときは「プラスの起電力」
「磁束が減る」ときは「マイナスの起電力」
「磁束がたくさん変化する」ときには「大きい起電力」
「磁束がちょっとだけ変化する」ときには「小さい起電力」
「磁束が一定」なら「起電力はゼロ」

コイルが横切る磁束の図を見れば分かるように

(1) t<0 (図のア)では横切る磁束はゼロ、従って磁束は増減しないので「起電力はゼロ」

(2) 0≦t≦ (1/2)tf (図のイ)では横切る磁束は増加していきます。ある瞬間の磁束は面積に比例するので、そのときの面積を S とすると、三角形の面積ですから縦の線を「底辺」と呼べば「高さ h、底辺の長さ 2h」の三角形なので
 S = (1/2) * (2h) * h = h^2   ①
です。この三角形の面積はどんどん大きくなりますが、三角形の頂点が磁束を横切り始めた時を t=0 にすれば
 h = vt
ですから、①は
 S = v^2 ・t^2   ②
つまり、v=一定ですから、Sは「時間の2乗で大きくなっていく」ということです。

>V=(-B*S)/t=(-B*(vt)^2)/t=-B*v^2*t => それは正しいでしょうか

これは正しくありません。正確には

 V = -B*ΔS/Δt   ③

であって、②を使えば、t + Δt のときには
 S' = v^2・(t + Δt)^2 = v^2[t^2 + 2t・Δt + (Δt)^2]
なので
 ΔS = S' - S = v^2[2t・Δt + (Δt)^2]
従って
 ΔS/Δt = v^2[2t + Δt]
ここで、Δt << t (Δt が t に比べて非常に小さい、たとえば 1/10000 以下など)とすれば
 ΔS/Δt ≒ 2v^2・t
になるので、③は
 V = -2B*v^2・t
ということになります(正確には Δt→0 の極限である「微分」という考え方です)。

係数が「マイナス」なのは、「レンツの法則」から、「磁束を打ち消す方向に起電力が生じる」という「右ねじの法則に従った起電力の方向」を示しているからです。
Bとは逆向きの磁束を発生させる方向に電流を流そうとする起電力ですから、電流はコイルに「時計回り」に流れようとします。

(3) 同様に(1/2)t≦t≦tf (図のウ)のときには、磁束つまり面積は
 S = (1/2)L^2 + {(1/2)L^2 - [(√2 /2)L - x]^2 }
  = (1/2)L^2 + (√2)L*x - x^2
です。
 x = v[t - (1/2)tf] = v*T (T=t - (1/2)tf )
と書けば
 S = (1/2)L^2 + (√2)L*v*T - v^2*T^2
同じように ΔS/ΔT を求めれば
 ΔS/ΔT = (√2)L*v - 2v^2*T
T=t - (1/2)tf に戻して、
 ΔS/ΔT = (√2)L*v - 2v^2*t + v^2*tf
かつ
 v*tf = (√2)L
ことから
 ΔS/ΔT = 2v^2*tf - 2v^2*t = 2v^2 *(tf - t)
従って
 V = -2B*v^2・(tf - t)

ウの範囲では、(1/2)t≦t≦tf なので tf - t >0 であり、従って起電力の向きは (2) と同じ「時計回りに電流を流す方向」です。
ただし、大きさはだんだんと小さくなって、t=tf ではついにゼロになります。

ここまでが「起電力」のお話です。
起電力が V [ボルト] で、回路の抵抗が R [Ω] なら、その回路には「オームの法則」から
 I = V/R [アンペア]
電流が流れます。


>起電力を求めた後は、次にどうすればいいですか?

>そして、「コイルを一定の速度に保つためには、コイルに外力を加える必要がある。」に関して、いったいなぜ外力を加える必要があるのか?もちょっと分かりません。。。

今度は、起電力によって電流が流れると、「磁界の中に電流を流す」ということですから、「モーター」になって力が働きます。「ローレンツ力(ろーれんつりょく)」というものです。
これも「レンツの法則」で、「電流によってできる磁束を打ち消す方向の力が働く」ということになるので、速度 v で進むコイルを「止めようとする方向」に力が働きます。
従って、「コイルを一定の速度に保つためには、コイルに力を貸してやる」必要があるのです。
磁束密度 B のところに、導線の長さ L に電流 I を流せば、フレミング左手の法則の「親指」方向に
 F = BLI
の力が働きます。
(通常の公式では、磁束と電流とのなす角度を θ として
  F = BLI*sinθ
になっていると思います。今回は θ = 90° )
力の方向は「電流、磁束に直角」ですから、示された平面図では「斜め45°方向」になり、コイルの各辺ごとに異なった方向になりますので、どの辺がどれだけ磁束の中にあるかで、ベクトル合成した「コイル全体に働く力」は変化します。

図の「イ」では、右上の辺には「左下向きの力」、右下の辺には「左上向きの力」が働くので、上下方向の力は相殺しますが、左右方向には「左向きの力」が発生します。その大きさは、起電力が大きくなるほど、そして磁束内の辺の長さが長くなるほど大きくなります。つまり「2乗の効果」で大きくなっていきます。

図の「ウ」では、右上の辺には「左下向きの力」、右下の辺には「左上向きの力」が働き(磁束内の辺の長さは一定)、左上の辺には「右下向きの力」、左下の辺には「右上向きの力」が働くので、やはり全体の上下方向の力は相殺し、左右方向には全体では「左向きの力」が発生するものの、右側の辺では起電力が小さくなるにしたがって「左向きの力」は減少するし、左側の辺では磁束内の辺の長さが長くなるに従って「右向きの力」も大きくなってきます。それは、t=tf で磁束内の「右側の辺の長さ」と「左側の辺の長さ」が等しくなった時点でゼロになります。
ここまで、直感ではちょっと分かりづらいかもしれませんが、力は「2乗の効果」で小さくなっていきます。(二次の項の係数が「正」の二次関数です)

ということで、
・起電力は、ゼロから一次関数的に増えていき、最高点から一次関数的に減って最終的にゼロになる
という変化をしますが、それによって二次的に発生する「ローレンツ力」は、一定速度で動かせば
・ローレンツ力は、ゼロから二次関数的に増えていき、最高点から二次関数的に減って最終的にゼロになる
という変化をします。
従って、問5のグラフでは、「増加」「減少」とも正の二次関数である「②」ということになります。


電気・磁気の話は、因果関係が一方通行ではなく
・磁界を変化させると起電力が生じる
・起電力によって電流が流れると磁界を生じる
・もともとあった磁界と、生じた磁界とが相互作用する(その結果が「力」だったり「逆起電力」だったりします)
という「相互関係」になるのです。
そして、おのおのの「変化」が次の現象を引き起こすというところが厄介なのです(変化率が大きいほど次の現象が大きい)。人間の想像力では「変化」「変化率」というのがなかなかとらえられません。
そういったところが、大学に行っても「電磁気は難しい」と言われるところなのです・・・。
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この回答へのお礼

ありがとう

本当にありがとうございました!
その問題は難しくて解けなかったのですが、ご解説を読んだ後、とてもよく分かりました;)

お礼日時:2019/06/11 07:05

コイルの半分が磁場内に入るまでは磁場内にあるコイルの面積Sは


磁場内に入るコイル(右上の1辺)の長さが√2vtだから
S=(1/2)(√2vt)²=v²t²
従って Sの変化量ΔSは時刻tによって大きく異なる。だから単純に約分して
V=-ΔΦ/Δt==-BV²Δtとはならない
正しくは微分を用いて
Φ=BS=Bv²t²、
V=dΦ/dt=2Bv²t(向きは考慮しなくても答えは出るのでマイナスは省略)
(Δとは変化量の事、今回はΔtの長さを変えることによって、Φの変化量ΔΦは大きく異なるので、平均の変化量ΔΦ/Δtも
時刻によって大きく異なる。そこで、Δtを極めて短くして瞬間の変化量で考えなくてはならない→Δtを極めて短くするときdtと表記し、その変化率(瞬間の変化率)もdΦ/dtと表記する。これはtでの微分を意味する←←←等加速度運動などで
平均の速度を考えると時刻によって異なってくるので、瞬間の速度を考えないとあまり意味がないのと同じような考え方!)

従って、時刻tにおける回路(コイル)の電流Iは
I=V/R=2Bv²t/R
このとき、回路で生じるジュール熱は
IV=I・2Bv²tで、熱は外部へ逃げるため
これに相当するエネルギーを外部の力が供給しなければコイルは減速することになる

また、こうも考えられる
この(誘導)電流によってコイルは磁場から力を受けるため、外部からこれに相当する大きさで逆向きの力を加えないと
コイルは減速してしまうことになる

時刻tにおいて、コイル右上部分が磁場から受ける力は(公式F=IBLを利用して)
(2Bv²t/R)・B・√2vt
ゆえに
時刻tでコイルが磁場から受ける力はトータルで
2(2Bv²t/R)・B・√2vt=(4√2)(B²v³t²/R) (0≦t≦t₁/2)
これはtの2次関数 該当するグラフは2または4
このままでは絞りきれないので 
後は同じ要領で 後半についても調べてください

(計算ミスなどあればご容赦ください)
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この回答へのお礼

Thank you

ご回答を本当にありがとうございました!
助かりました;)

お礼日時:2019/06/11 07:05

1.


 起電力が生じると電流が流れ、その電流によるローレンツ力が導体に働きます。この方向が
 ひし形の右側では、-v方向、ひし形の左側では +vの方向に働きます。差し引き、コイルに
 は -v方向に力が働くので、+v方向に力を加えないとコイルは停止します。

 なお、起電力の方向は下方向なので、ひし形の右半分では時計回りの電流、左半分では反時
 計回りの電流が流れる。差し引き、時計回りの電流が始め増加して、ひし形の中心を通過す
 ると減少して0になる。

2.
 (1) コイルの先端が磁界に接触してからコイルの中心が移動してくるまで
  この間の時刻tからdt時間に磁界の変化 dΦを求める。時刻tにおけるコイルと磁界が作る3
  角形の高さhは h=vt、底辺の長さ lは l=2h=2vt となる。すると dt時間の面積の増加は
  (lvdt) だから dΦ=B(lvdt)=2Bv²tdt となり、起電力eは
     e₁=-dΦ/dt=-2Bv²t
  となる。

 (2) コイルの中心が磁界に接触してからコイルの終端が接触するまで
  以下では、簡単のため、t=tf/2 の時刻を t=0 として考察する。h₀=v(tf/2) をひし形の中心
  と頂点の距離とする。

  この間の時刻tからdt時間に磁界の変化 dΦを求める。時刻tにおけるコイルと磁界が作る3
  角形の高さhは h=(h₀-vt) となる。ここで、底辺の長さ lは l=2hとなる。すると dt時間の
  面積の増加は (lvdt)だから dΦ=B(lvdt)=2B(h₀-vt)vdt となり、起電力eは
     e₂=-dΦ/dt=-2B(h₀-vt)v
  となる。

3.
 (1) コイルの先端が磁界に接触してからコイルの中心が移動してくるまで
  速度vで運動するとき、コイルに加わる力F'を求める。この力はひし形の右側だから、起電
  力が上の e₁のときで I=e₁/R=-2Bv²t/R の電流が流れる。すると、この電流の方向に垂直
  の力が加わり、方向換算すると実質長さが(2h)となり、F'=IB(2h) (I<0なので)の左向き
  の力が加わる。

  上下方向の力成分は上下の辺で逆になり、相殺する。ここで、h=vt は 2項の(1)で示した、
  ひし形の3角形の高さである。

  したがって、速度vを維持する力は右向きで F=-F'=-IB(2h)=(4B²v³/R)t²・・・①

 (2) コイルの中心が磁界に接触してからコイルの終端が接触するまで
  上と同様に、流れる電流は I=e₂/R=-(2Bv/R)(h₀-vt)で、右側の辺に加わる力の実質辺の
  長さは一定の(2h₀)であるが、左側の辺の力が一部相殺する(長さ 2h₀の両端の一部)。
  すると実質長さは 2(h₀-vt) となる。つまり、F'=IB(2(h₀-vt)) となる。

  したがって、速度vを維持する力は右向きで(h₀/v=tf/2 を使うと)
    F=-F'=-IB(2(h₀-vt))=(4B²v/R)(h₀-vt)²=(4B²v³/R)(t-h₀/v)²
     =(4B²v³/R)(t-tf/2)²・・・・・②
  となる。

  したがって、①はt=0~tf/2で、②も t=0~tf/2 であるが、原点を tf/2 だけずらしたので
  ①のt=tf/2の点が、②のt=0の点に一致している。このグラフは解答の②の図になる。
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この回答へのお礼

助かりました

ありがとうございました;)

お礼日時:2019/06/11 07:06

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