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最近のシリアのニュースなどを見ていて、中東情勢を歴史的な経緯も含めて理解したいと思っています。起きている個々のニュースレベルでは情報として追えているのですが、すっきり理解できないと感じる背景には、これらの国々が今のような状況になっている背景を理解できていないからではないかと思っています。

もちろん、1番手っ取り早いのは「高校の世界史を勉強する」になるのかもしれませんが、時間が限られていて、しかも、まずは中東周辺のことだけを理解したいので、世界全体ではなく、中東に限って歴史的な背景を学べる本を探しています。

わかりやすい方が良いのですが、必ずしも「○時間でわかる」というようなものを求めているのではなく、正しく理解できるものを探しています。

「中東関連の本は、どういうスタンスで解説しているのかを理解していないまま読んでしまうと、かえって誤った理解につながるおそれがある」とどこかで聞いたこともあるので、詳しい方に教えていただけると助かります。

A 回答 (1件)

中東の情勢は、紀元前に現在のイスラエル付近に建国されたユダヤ人国家に起因し(それはさらに旧約聖書にしるされたアブラハムが神から約束された地にまでさかのぼる)、そのユダヤ人国家の滅亡と民族離散、その土地へのパレスチナ人の定着、19世紀のオスマントルコの時代にユダヤ人が「約束の地」に土地を買って住み始めたシオニズム運動、第一次大戦でドイツ側に付いたオスマントルコに対してイギリスの諜報機関(「アラビアのロレンス」)が「オスマントルコに対して反乱を起こせば、パレスチナの地にパレスチナ人国家の樹立」を約束しながらそれを履行せずに迫害して「信託統治」としてユダヤ人入植を進めたり、第二次大戦後は一方的にパレスチナに建国したイスラエルを欧米が積極的に承認したり、といったあまりにこみいった利害関係があります。

(これもかなり端折っている)
中世には、ヨーロッパ対中東の「十字軍」などもありました。

一口に「中東」といっても、パレスチナ・イスラエルの問題、イラン・イラク関連、アフガニスタン由来のイスラム過激派、その他(イエメンやシリアなどの国内反政府勢力との内戦など)あまりにいろいろなことが「同時並行」で起こっています。それぞれ関連を持ちながらも独立に進行しています。

こういった状況なので、「誰の立場から論じるか」「どの問題を中心に扱うか」でまるで違った議論になります。
主役に「ユダヤ人」がいるのは間違いありませんが、中世から近世までヨーロッパ中で迫害され、極めつけはナチスドイツのホロコーストの被害者であったユダヤ人は、イスラエル建国とパレスチナ問題では完全な「強権的加害者」になっています。

パレスチナ以外の、イラン、イラク問題なども、基本は第一次大戦後の「欧米主導による国家・政権の操作」(人為的な国境線や自国に有利な政権の樹立・支援、石油の国有化などの「社会主義的」政策を進める指導者の転覆など)に起因しています。こちらも「複眼的」な視点でいろいろな本や主張・解説を見ていく必要があると思います。

本はたくさん出ています。
どれが良いのか迷いますが、書評なども参考に、自分で何冊かを選んで読んでみてはいかがでしょうか。
(私も全部を読んでいるわけではありません)

・パレスチナ、イスラエル問題
「世界史の中のパレスチナ問題」(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8 …

「イスラエル」(岩波新書)
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%8 …

「パレスチナ」(岩波新書)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%83%AC%E3%8 …

・中東全体
「<中東>の考え方」(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%AD%E6%9D%B1-%E3% …

「池上彰の世界の見方 ~ 中東: 混迷の本当の理由」
https://www.amazon.co.jp/%E6%B1%A0%E4%B8%8A%E5%B …

「歴史図解 中東とイスラーム世界が一気にわかる本」
https://www.amazon.co.jp/%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E5%9 …
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