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宇宙空間での核爆発の威力は?

時々「もし隕石が地球に衝突しそうになったら核ミサイルで粉々にするか、軌道を変えさせてしまえ」という意見を見かけます。

しかし、核爆発のエネルギーは大半が熱であり、爆発というのは熱せられた空気の膨張爆発のことだろうと思います。

すると、大気のない宇宙空間で核兵器を使っても、そりゃあ高熱は出るでしょうが、そんな大爆発は起きないんじゃありませんか?

A 回答 (12件中11~12件)

こんにちは


きなくさい議論ですがまあ平和な議論ですね。
私も混ぜてください。

ポイントは、「ごもっとも。実は、小惑星に対して核爆発は、破壊はもちろん軌道変更でさえもとても大変」

まず、質問者さんは、「核爆発は熱しか出ない」と考えておられますところ、これは概ね正しく重要なポイントといえます。

一方、「爆発の威力は熱せられた空気の膨張」という点は、少々異なりますので訂正しておきましょう。
まず、TNTなどの「火薬」については、「熱」が出ると同時に「膨大なガス」が出て、それが衝撃を生みます。
火薬自体が炭素・水素・酸素・窒素の固体化した塊なので、爆発では膨大な熱とともに、その重量に相当する二酸化炭素、水蒸気、そして気体の窒素が発生し、それ自体が膨張して圧力を生みます。このため、空気のない宇宙空間でも瞬間的な圧力や衝撃を発生することができるでしょう。

他方、核爆発は桁違いに大量のエネルギーを生じますが質問者さんのお考えのとおり、原理的にはガスはほとんど発生しないので、火薬のような圧力の効果は期待できないことになります。
それでも核爆発による軌道変更が話題になるのは、核爆発自体が桁違いの熱エネルギーを出すので、小惑星表面の岩石やその中の揮発成分を蒸発させることでガスを発生させて圧力を生むことを期待する意味になります。(光などの電磁出力も圧力を生みますが、効果の比率としてはごく一部)

・・・ということで、質問者さんのお考えのとおり、エネルギー全体ではTNT火薬1メガトン分とされる「1メガトンの核爆発」でも、宇宙空間で発生する圧力は同じ重量のTNT火薬に比べればはるかに小さくなってしまいますね・・・。
(ただし、軌道をわずかにずらせれば、地球への衝突は避けられるので、ほどほどでもなんとかなる)

なお、ここまでくると、「核爆弾で小惑星を破壊するのはほとんど無理」であることもご理解いただけるでしょう。
広島・長崎でもあれほどの被害を出したにもかからわらず、実はクレーターはほとんどできていません。(注;後述)
小惑星を破壊する某映画の中でも、破壊のための最大の課題は「核爆弾を地中深くに埋めるための穴掘り作業」でしたね。核爆弾も地中深くで爆発させればガス化した岩石が高圧を生んでくれますが、表面での圧力は期待できない・・・点では質問者さんのお考えのとおりでしょう。

さてさて、いかがでしょうか。お役に立てば幸いです。

注;核爆弾は通常、地表面から離れたところで爆発させます(広島・長崎では地上数百m)。
これは核爆発のエネルギーが熱・熱線であることから、高い場所のほうが敵に与える効果(嫌な表現・・・汗)が大きいためでもありますが、
他方で、核爆弾は精密機械であるため「爆発の瞬間まで一切衝撃を与えてはならない」ことも要因です。
特に出力が大きく水爆の点火にも使われるプルトニウム爆弾はきわめてデリケートな「爆縮」という方法でないとうまく爆発せず、わずかな歪みでも出力が1/100、1/1000になってしまうため、通常の爆弾のように「必要があれば貫入させてから爆発」という方法がとれませんので、クレータなど地表・地中へ与えられる衝撃は限定的なものになります・・・。
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改めて「爆発」を辞書サイトで調べたら「物質が急激な化学変化または物理変化を起こし、体積が一瞬に著しく増大して、音や破壊作用を伴う現象」とありました。

つまり大気がなくても爆発するものさえあれば爆発は起こり得る事になります。

核爆発の威力は「爆風によるもの」「熱によるもの」「放射線によるもの」の三種類あるそうですが、宇宙空間では基本的に爆風は起きないでしょうから、その分地上でのものよりは威力が落ちるはずだと思います。
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