今、ロシアがウクライナに戦争をしかけて3か月になろうとしています。
インターネット上にロシア人の友人が何人かいたのですが、戦争が始まる前は「ウクライナを攻めたってロシアに何の得にもならないしそんなことしないよ」と言っていた彼らは、戦争が始まるやいなやロシア政府のプロパガンダみたいなことをいってきます。外国人の私が何か言う前に説得しなければならないとでもいう勢いで。
たぶん彼らも信じてないと思うんです。戦争が始まる前までマトモなこと言ってたわけですから。
盗聴されて密告されてひどい目に遇うと思って政府の言うことに同調している気がします。
で、思ったのは、昔、第二次世界大戦中の日本人は、日本政府の言っていたプロパガンダを信じていたのでしょうか?大本営発表を信じていたのでしょうか?
今みたいにインターネットがあるわけでもないので、今よりはプロパガンダを信じやすいと思いますが、それでも毎日のように空襲があって「わが軍勝てり」の大本営発表を信じたのかなあとも思います。
戦時中の体験談を読んでも「食べ物がなくて苦しんだ」「空襲が怖かった」が多く、私が知りたい「政府に不信感を抱いていた」または「本気で信じてた」がほとんど見当たりません。
たとえば「本当は政府がおかしいと思っていたけれど、反戦を訴えていた人が憲兵に連れ去られたのを見て黙ってなければならないと思いました」みたいな話をご存じでしたら、教えてください。
No.11
- 回答日時:
アラフィフ男性です。
ご質問の件は私も同じ疑問を持っていろいろ調べました。で、最初に書いておきたいのは「戦前の日本は、今の日本と価値観が違う」という点です。たとえば「戦争」について、今の日本のように「戦争はいけないことだ」とか「民間人が犠牲になってかわいそう」という感覚はあまりなかった、という点を踏まえておいていただきたい帯と思います。
その上で
>日本政府の言っていたプロパガンダを信じていたのでしょうか?大本営発表を信じていたのでしょうか?
という点について回答するなら「知識人たちは信じていなかったし、アメリカに勝てるとも思っていなかったが、知識のない庶民は大本営発表をそれなりに信じていた」です。
知識人というのがどの程度なのかは微妙ですが、戦争開始前の日本とアメリカのGDPの差は30倍あり、社会科の教師とか、それなりの企業家や銀行家、製造業の大卒社員などはこの違いを熟知していました。
だから戦争前の時点で「普通に考えれば勝てるわけがない」と思っていた人はそれなりにいたし、大本営発表がウソと考える人もそれなりに居ました。たとえば、呉に帰ってくる軍艦の数、空母の数で大本営の発表がウソであると見抜く庶民だってそれなりにいたのです。
で、戦前に関して言えば「戦争反対を主張すると特高警察に捕まる」という話があり、これは事実なのですが、ここにも微妙な問題があります。
それは「当時は1917年(大正6年)のロシア革命で、共産主義がブームになった」ことで、大正デモクラシーという民権運動の中でロシア革命は単なる民主主義だけでなく「王政(天皇制)を廃止する運動」と認知されたことです。
これにより、特攻は「共産主義者は天皇制を壊す運動」という位置づけになり、戦争反対も特に共産主義者が強く運動を行ったため、弾圧を受けた、のです。つまり当時は「戦争反対=共産主義」という認識も強く、だから「盗聴されて密告される」というのは、戦争反対よりも「共産主義者とみられること」のほうを恐れた、といえます。
>「本当は政府がおかしいと思っていたけれど、反戦を訴えていた人が憲兵に連れ去られたのを見て黙ってなければならないと思いました」みたいな話
なんでそういう話があまり出てこないか、というと理由は簡単で「当時の日本人の大部分が戦争そのものには反対していなかった」からです。
当時の日本は徴兵制を敷いていて「戦争をする」ということは、そのまま「身内の誰かは戦争で死んで帰ってこない」ということを意味したわけです。
でも当時の日本人はそれに疑問を持っていませんでした。理由は「戦争をしないと、日本の独立が危うい」と多くの日本人が思っていたからで、特に男性は徴兵という義務と同時に選挙権を持っていて、積極的に戦争を遂行する意見の政治団体に投票していましたから「政府がおかしい」と思っている人たちはあまり多くなかったといえます。
これは今の日本も全く同じで、たとえば「政府のコロナ対策はおかしい」とか「政府のコロナ情勢の発表はなにか隠しているのではないか?」という批判をしつつ、選挙になると自民党が勝ってしまうのと同じで、政府批判と政党人気は必ずしも一致していないのは、戦前も今もあまり変わりはないです。
>戦時中の体験談を読んでも「食べ物がなくて苦しんだ」「空襲が怖かった」が多く
なので、敗戦した後、日本人が「戦争は嫌だ、もうしない」という理由になるのは「食べ物がなくて苦しんだ」「空襲が怖かった」とか「原爆を落とされた」ということになります。
「政府が戦争のために独裁的になって暴走した!」とか「軍部が総帥権を奪取して、戦争を起こした!」というような政府に対する批判や反省をほとんど聞くことができないのは、日本人大半が「戦争することをどちらかというと賛成し、選挙で推進派に投票していた」からです。
しかも、投票で戦争推進派が勝ち、戦争を起こすなら、徴兵されて戦死するのは自分たち選挙民であるわけで、まさか「僕たちは本当は戦争をしたくなかった、軍部や政府が無理やり戦争の道を突っ走ったんだ!」ということはできないのです。
だから、戦後日本の戦争をしたくない理由は「戦争は悲惨だから」という言葉ばかりになってしまったのです。
当時の日本人が大本営発表をそのまま全部信じていたとはいえません。もちろん信じていた情弱なご老人たちもいたでしょうが、若い人や現役世代は政府の建前も理解していました。
戦後にその反省ができなかったのは「日本人のほとんどが、あの戦争を遂行した責任を感じている」からです。
いろいろありがとうございます。
>「戦前の日本は、今の日本と価値観が違う」
それだからこそ、その当時の人の生の言葉を聞きたいのです。
もちろん「まるっきり信じていました」というのでもいいのです。
できるだけ「今の価値観で判断したもの」のない情報が欲しいのです。
No.12
- 回答日時:
No.3 です
そもそも論ですが、どうやら基本的な事が理解されてないように思われます。
>私が知りたい「政府に不信感を抱いていた」
大日本帝国憲法の下で、今のような言論の自由の無い一般庶民である臣民が、不信感を抱いても、何の意味があると言うのでしょうか。
戦時中、もしも、それが言動につながれば、スパイ扱いされ捕まって大変な目にあいます。
誰がそんなバカな事をするでしょう。
たとえば、尋常高等小学校では上級生に帽子をぬいで挨拶しないだけで、おもいきり殴られるのが当たり前の時代ですよ?
>または「本気で信じてた」
高価なラジオすら無い家庭も少なくは無く、貧困で配給のひもじい生活の中、生きるのが精いっぱいの一般庶民では、何が重要な戦争の情報かと言えば、空襲警報です。
それが戦争です。
なので、戦時中、特に本土に空襲が増えて以降の大本営発表を聞いていた家族が思っていたのは、現実との乖離であって、「その程度」「ふーん」と言う程度なんです。
すみません、その当時の人がどう思っていたのか、今の人間のメガネがはいっていない情報が欲しい、というこちらの要望をご理解いただけていないようです。
逆に「鬼畜米英からアジアを救うという使命を信じていたし天皇陛下は神だと思っていました」でもいいのです。
その当時の人がどう思っていたのか、を知りたいので、あなたの解釈や持論を知りたいわけではないのです。
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みなさん、ご自分のお考えではなく、そういう体験談を読みましたとか、祖父母、父母からこんなんだったと聞きましたとか、教えてくださると幸いです。
申し訳ありませんが、今の人間が「こうだっただろう」と考えた結果や、あなたのアメリカに対する思想感情等は聞いていません。
人によって違うと思います。本当に終戦まで信じていた人もいると思いますし、思っていても言えなかった人もいると思うし、いろいろだと思います、そこらへんの各個人の本音が知りたいけれどそこはあまり書かれたものを見ないというのが現実です。