14歳の自分に衝撃の事実を告げてください

小野田元少尉に命令できるのは誰?

昨年末に放送された『ザ! 昭和の99大ニュース』と言う番組で、終戦を知らずにルバング島に潜伏し続けていた小野田元少尉の事が取り上げられていましたが、それを見て改めて気になった事がありました。

池上彰さんの解説によれば、帰国を呼びかけられた小野田さんは「自分は命令によってここに来たのだから命令がなければ帰れない」と言って帰国を拒まれたため、小野田さんの上官だった人から帰国命令を伝えてもらってようやく帰国されたそうです。しかしながら小野田さんに帰国命令を伝えた人はあくまでも当時の上官であって、その時点では小野田さんに命令できる権限は本当はなかったはずです。なので「その時点で小野田さんに命令する権限のある人は本当は誰だったのか」が気になりました。

まず頭に浮かんだのは、役割から言って日本軍の実質的な後継組織は自衛隊でしょうから自衛隊の指揮官的立場の人ではないかと思いました。とは言うものの日本軍と自衛隊は別組織なので、自衛隊の人間が日本軍の人間に命令できるのか疑問もありました。あるいは日本軍と言う組織は既になくなっているので日本軍の命令自体が既に無効となっているのではとも思いましたがこちらも合ってるのかよく分かりません。

組織上の問題として、終戦後に小野田さんに命令する権限があったのは誰になるのか、あるいはそんな人間はそもそもいないのか等について教えていただければと思います。

質問者からの補足コメント

  • 小野田さんの個人名を挙げて質問しましたが、質問自体はあくまでも組織上の一般論として行ったつもりです。

    なので小野田さんあるいはほぼ同時期にグァム島での潜伏が確認された横井さんのようなレアケースだけでなく、例えば「普通に復員して平凡な日常を送っている元日本兵に対して命令できる立場にあるのは誰か(そもそもそんな立場の人間がいるのか)」と言ったものも含めて考えていただけたらと思います。

      補足日時:2025/01/25 10:20

A 回答 (7件)

法的には、ポツダム宣言を受諾後に、全軍に対して戦闘中止、武装解除の正式命令が出ているはずです。



末端の軍人軍属まで、いつどのような形で命令が届いたかは確認できないとしても。

戦後の復員処理は民間人の引き上げ帰国を含めて厚生省が正式事業として進めていたはずです。その業務もいつの時点かで区切りが付けられていたでしょう。

その後に発見された軍人に対して、帰国命令を出す法的責任や権限はどこにもなかったのではないでしょうか。
それでも、本人の思いに対して区切りを付けるために、特別な措置として本人が納得できる形で対応した。例外的な処置だったかと思います。

帰国(再入国)や戸籍の復活処理なども法的にきちんと処理されているはずですね。
推測でしかありませんが。


ポツダム宣言
千九百四十五年七月二十六日
米、英、支三国宣言
(千九百四十五年七月二十六日「ポツダム」ニ於テ)https://www.ndl.go.jp/constitution/etc/j06.html
‐‐‐‐‐
九、日本国軍隊ハ完全ニ武装ヲ解除セラレタル後各自ノ家庭ニ復帰シ平和的且生産的ノ生活ヲ営ムノ機会ヲ得シメラルヘシ
‐‐‐‐‐
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この回答へのお礼

小野田さんの意識は別として「既に命令は出されていた(∴それ以降の命令は不要)」と言う事ですね。

お礼日時:2025/01/28 15:59

横井さんや小野田さんの件をリアルタイムで見ていた世代です。

この問題は当時も盛んに議論されていたのですが、論調というか当時の考え方としては、旧軍という組織はすでに無いので、組織としての命令は最早発出しようがない。旧軍の組織形態を意識しており、命令にこだわっているのは小野田さん個人の問題。政府機関としては帰国の呼びかけは出来るが、応答して帰国するしないは小野田さんの意思によるという考え方によるという見解だったように記憶しています。ただ政府の呼びかけの一環として、小野田さんが上官の命令があれば任務解除に応じるとのことだったので、当時まだ存命だった上官に声がかかり、便宜上命令→任務解除→帰国という流れになったということです。当時存命中だった私の父親(旧陸軍で軍医少佐でした)も、このニュースには注目していて、「少尉くらいになると、いきなり戦争終わったから帰ろうと言っても、当時の軍人の精神構造からすると筋が通らないと考えるのは何となく分かるなぁ、筋を通してやれば帰ってくるよ」と、しみじみ言っていたのを覚えています。要はその「筋」は、形式的でもいいから上官に当たるヒトが命令するってことなのでしょうね。因みに、上官に当たるヒトが見つからなかったら、もしかすると天皇陛下(昭和天皇)が一言おっしゃってくださってもよかったのかもしれないです(旧軍兵は皆天皇の赤子でしたので、まごうことなき一番上位の指揮官の命令になりますからね)。
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この回答へのお礼

私も小野田さんや横井さんのニュースをリアルタイムで見ていましたが、当時も「命令できるのは誰か」と言う議論があったんですね。

お礼日時:2025/01/28 16:01

>小野田元少尉に命令できるのは誰?



法律の原則だけを考えて回答するなら「誰もいない」です。
日本は敗戦して終わり、GHQによって憲法改正が為され、天皇の軍事指揮権(統帥権)は、内閣総理大臣に委任されるようになり、しかも日本軍は解体しています。

この時点で、法律を厳密に解釈するなら小野田元少尉(本人は戦争継続中でも法律は公の状態で判断されるので、日本軍が解体された事実により「元」が付く)に命令できる指揮系統自体が消滅しています。

ただ、これは「統治」という根幹の問題を含む内容なので、少し説明します。

そもそも人間社会「国家」というものは、ある意味「幻想」でできています。
 なにが「幻想」かというと《国を作った人の子孫だから、その人に従う(例:天皇・国王)》とか《選挙で選ばれたのだから、いやでも従う》というものです。

どちらも本質的には「理由」になっておらず、人間個人が自由意志で動けるとするなら「別に従わなくてもいい」わけです。だから、今韓国では本来司法に権限がないのに大統領を逮捕したりしていますし、独裁国家はいくらでもあります。

このような国では結局「他人の自由を縛り、なんなら殺すこともできる人物に従わざるを得ない」という事になります。これの代表的な例が金正恩でしょう。

つまり「国家」は「社会的な幻想をみんなが共有することで成り立っている」のです。

この点からいえば、小野田少尉本人は「戦争が終わったなんて知らん」と思っているので、まだ《戦前の集団幻想の中に居た》わけです。
 しかも、彼は短波ラジオを所持しており、日本の放送で皇太子ご成婚(今上天皇の成婚)も知っていたわけで、彼の気持ちとしては「自分の疑問を解決できる人物が説得してほしい」と思っていたわけです。

このような旧日本軍人の心構えは武士道から続く「命令されたら死んでも命令を守れ」という規範に沿ったものであったと言えます。(死んでないので、死ぬまで命令を守るわけです)

だから、結果的にいえば「彼が納得して武装解除に応じる人物」しか命令できなかったのです。法的にいえば「命令口調の説得」でしかありません。

「国家」と言うモノを考えたときに、このようなことは往々にしておきます。そして逆にそれこそが「国家を国家として存続させる最大要素」です。
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この回答へのお礼

やはり「その時点ではいない」と言う事になりそうですね。

お礼日時:2025/01/28 15:58

tobirisuさんが言うとおりです。


既に「日本軍」は解体していましたし、自衛隊は「旧軍とは無関係な組織」という建前でしたし、小野田さんは自衛隊に入隊していませんから全く無関係です。
敢えて言えば、旧軍の復員や恩給事業などの残務を引き継いだ旧厚生省でしょう。

また、日本ではほとんど報道されていませんが、小野田さんは現地で「色々な事」をやっていたので、現地人から恐れられ現地警察から追われる存在であり、投降するにも出来なかったのです。
そのため、日本政府がフィリピン政府と交渉して「罪を問わない」という確約を得て、現地に援助事業を行うなどをすることで、出て来れるようになったのです。
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この回答へのお礼

やはり「日本軍は既に存在しないので(普通に言う)上官も存在していない」と言う事ですね。たた厚生省と言うのは思い付きませんでした。自衛隊自体でなくても軍事を管轄する防衛庁当たりかとは思いましたが、考えてみれば復員事業等を管轄する省庁があったはずですよね。

小野田さんの出来事はリアルタイムで知っていましたが、小野田さんが現地の人に対して働いた略奪行為等は最近ウィキペディアで見て初めて知りました。ただ小野田さんとしてはそれらは作戦遂行に当たってのやむを得ない行為(≒現在の刑法で言う正当行為)と言う意識だったでしょうから、現在の法律をそのまま杓子定規に適用していいものか個人的にはちょっと考えさせられています。また小野田さんは終戦自体をそもそも信じていなかったようですから、その時点では投降の意志もなかったはずだと思います。

お礼日時:2025/01/25 10:13

戦後、日本軍は解体して存在しないので、軍が出した命令は効果が消滅し、小野田さんも除隊になっています。


すでに命令に縛られてはいなかったのです。

あるのはただ小野田さんの気持ち。
自分の存在、人生への折り合いです。
本人も分かってはいたはず。
だけど、形として命令で完結させないとその後の人生を生きていけない気持ちだったのです。

1番いいのは天皇が命令することでした。
全ての日本軍人への命令は天皇の命令でしたから。
天皇が帰国命令、除隊を告げるべきでした。
それが誠意というものです。
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この回答へのお礼

やはり「命令できる人間はいない」と言う事ですね。ちなみにウィキペディア情報ですが、小野田さんは本当に終戦を信じていなかったそうです。なお「天皇陛下が命令」は個人的には疑問も。憲法違反になりそうな気がしますし。

お礼日時:2025/01/26 10:10

そもそも小野田さんが本当に戦争が終わってないと思っていたかどうかも定かではありません。

戦後何十年も経っていて情報がまったく入らないのもおかしい話です。
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この回答へのお礼

ウィキペディア情報ですが、終戦後間もない頃に終戦の知らせと投降の呼びかけを受けていたようですが、小野田さんはそれを「アメリカの謀略」等と思って信じなかったそうです。

お礼日時:2025/01/25 08:51

>しかしながら小野田さんに帰国命令を伝えた人はあくまでも当時の上官であって、その時点では小野田さんに命令できる権限は本当はなかったはずです。


ここがおかしいです。ずっと戦争が続いていたと思ってるんだから帰国命令はその上官で問題ないです。
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この回答へのお礼

早速の回答ありがとうございます。ただ「ずっと戦争が続いていたと思ってる」と言うのはあくまでも小野田さん個人の考えであって組織上の問題とは無関係のはずです。なので元上官の方に権限があったとしたら、そう考える根拠(≒日本軍がまだ存在していると言う制度上の根拠)ができれば知りたいと思いました。

お礼日時:2025/01/25 08:39

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