時代劇とか西部劇などで何となく見ているシーンの中で、専門家に言わせると明らかにウソだと言えるものが多くあるようです。
最近聞いた話では、西部劇で一匹狼のガンマンが馬に乗って荒野を旅するシーンがよくありますが、これは大ウソだとか ・・・
というのは荒野のド真中で馬が倒れたら、人間まで危険に晒されるので、遠出をする時には必ずもう一頭の馬を連れて行くとか聞きました。
聞けば、なるほど、たしかにそうだなと思われますよね。
そこで質問なのですが、日本の時代劇とか西部劇に出てくるシーンで明らかにウソだと思われる事はどんなものがあるでしょうか?
自分としては、たとえば鎌倉時代や室町時代での戦闘シーンに登場する馬は今のような結構大型の馬が多いのですが、たしか昔の日本ではもっと小型の馬が多かったと聞いた事があるのですが ・・・
源義経の 「ひよどり越えの逆落とし」 では兵士が馬を担いで急な坂を下ったようですが、これは馬が非常に小型の馬だったから可能だったとか ・・・
あと、時代劇に登場するヤクザの描写にも大ウソがありそうな感じがします。
洋の東西を問わず何でも結構ですので、時代劇での大ウソがあれば教えて下さい。
No.19ベストアンサー
- 回答日時:
まずは比較的分かりやすく、手に入りやすい参考書をどうぞ。
『絵で見て納得!時代劇のウソ・ホント』(笹間良彦:遊子館歴史選書)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4946525 …
他の笹間氏の著作も参考にされるといいでしょう。
さて目明かし(岡っ引き)ですが、与力・同心の個人的配下であるため十手は持てません。ただし、奉行所に届け出られた一部の者(「小者」と称されます)は、房なしの十手と取縄の携帯を許されました。ですから、銭形平次や半七親分が、赤房の十手を神棚から取り出すシーンは誤りです。また、与力・同心の許可がなければ捕縛できないので、勝手に下手人を探索し捕まえることもできません。
それ以前に目明かしは博徒ややくざ者、犯罪者から頭の良さそうな者を手下とした者であり、ゆすり・たかりを行う者もいて、ヒーロー的存在ではありませんでした。
次に江戸時代を暗黒時代とみなす史観に対するアンチとして、江戸時代を賞賛する史観が最近台頭していますが、正直どっちもどっちだなと思います。
例えば“江戸時代は治安が良かった”ですが、これは治安が良いというよりも、犯罪検挙率が低かった(連座を恐れて表沙汰にしない。捜査能力が低いなど)ので記録に残らないと見ることができます。鬼平こと長谷川平蔵が火盗改に就任して、わずかの間に600人の盗賊が死罪となったのですから。
「長谷川平蔵と云ふ者に命じて、盗賊を捕えて死刑に処し、僅の間に六百人の首を刎ねたりと云ふ。故に下々の者も、此の政略に驚き恐れ(中略)市人恐れ戦きたり」(佐久間長敬:『清陰筆記』)
参考URL:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4946525 …
とても面白いエピソードをご紹介頂いて、有難うございました。 まず長谷川平蔵は、やはり鬼平だったんですねえ。 僅かの間に600人が死罪ですか。 おそらく江戸市民はピリピリしていたでしょうね。 それとご紹介頂いた 「時代劇のウソ・ホント」 面白そうですね。 何だか私の質問と似たような作品名なので興味を引かれています。
No.18
- 回答日時:
こんにちは。
馬の件です。>小さかった・・・のは事実です。
平家物語に出てくる「生喰(食?)」いけずき、という馬は、八寸の馬と紹介されてます。
これは全体が八寸という訳ではなく(爆)、四尺が略されていて、四尺八寸という意味なんですが、およそ 145cm 位だそうです。
この位で、音に聞こえる程の名馬となったそうですが、平均のサイズは、大体 120cm 程度だそうです。
日本の在来種が小さいというだけではなくて、日本のいくさでは、こうじゃないと困る理由がありました。
同じ平家物語に木曽義仲が打ち取られる話が出てきますが、義仲は最後に松林に逃げ込もうとして田んぼに落っこちて追っ手に追い付かれて打ち取られています。
このように、日本のいくさでは、常に平原で戦えるとは限らず、大抵、田んぼや畑を踏み荒して戦いました。
馬も人も動けなくなる田んぼは格好の落し穴で、武田信玄も「戦では、ふけ(田んぼの旧称)に追い落とすように戦う」と言ってるそうです。
サラブレッドのように足が細く長い馬だと、競馬でも時々、骨折してますが、足場の悪い戦場で骨折されてはどうにもならないですから、サラブレッドがいても使う人はいなかったでしょう。
戦の場面の描写では、騎馬軍団がドドドド・・・っと走っていって馬上で切りあう場面がよく使われますが、騎馬での武術は、武器と馬を同時にコントロールするなど、ちょっとやそっとで習得できるような物ではありませんでした。
騎馬軍団でも、騎馬で突撃して相手の陣地に付いたら馬を降りて白兵戦をやった事の方が非常に多かったそうです。
実際に最後まで騎馬軍団で戦える大軍団を持ったのは、武田信玄の甲州騎馬軍団ぐらいのものでしょう。
今で言うなら、米軍のシールズ、デルタフォース並みのの存在だったようです。
参考URL:http://www.kanze.com/nonotayori/ebira.htm
本当に面白く解説して頂いて有難うございました。 考えれば競馬場のようにキレイに均されたところを走るのではなく、それこそ凸凹のあるところを全速力で走るわけですから、かなり脚力のある馬でないと無理ですよね。 とても参考になりました。
No.17
- 回答日時:
江戸時代には、武士以外の帯刀は禁じられていました。
警察力の強い場所、江戸・大阪・京都などで、
ならずもの(浪人を除く)が長脇差を腰に差しているのはうそです。
木枯し紋次郎や森の石松のように、渡世人が長脇差を差して堂々と歩けたのは、
警察力の弱いところだけです。
具体的に言うと、江戸以外の関東、あと現在の県名で、新潟、長野、静岡あたりです。
これは幕府の方針で、江戸の近くには強力な大名(警察力も強い)を置かないようにしたからです。
前述の場所はほとんどが弱小大名領、天領、旗本領、寺社領で、
これらには、警察力はないか、非常に弱い状態だったので、
いわゆる親分衆は、この範囲にしか縄張りをもてなかったわけです。
国定忠治や清水の次郎長が関東近辺だけで活躍したのには、こうした理由があったわけです。
とても参考になりました。 次郎長や国定忠治が江戸や大坂などの大都市で活躍しなかったのはそういう理由があったんですねえ。 なるほど。
それと同じく大都市ではヤクザは帯刀で禁じられていたんですねえ。 そう考えると時代劇では今でも結構ウソが多そうですね。 有難うございました。
No.15
- 回答日時:
「江戸城に天守閣がある」
実際映像に使われるのが姫路城である、というのは有名な話ですが、実物の江戸城天守は四代家綱の時の明暦の大火で焼失し、幕府が財政難であったことから以後再建されずに現在に至っています。現在の天守台はそのときに作られたものです。
従って、「吉宗評判記」などで天守閣が登場するのは明らかに間違いです。
有難うございました。 これは私も昔聞いたような覚えがあります。 天守閣のある城って逆に少なかったとか ・・・ でも何となく江戸城ってあの大きな天守閣があったようなイメージがありますよね。
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