No.5
- 回答日時:
>プラス・マイナスゼロが崩れると、プラスのものやマイナスのものが色々見えてくる。
真空が±0かどうかは少し表現しづらいですが、
仰るように私達が観測出来るのは、真空からのずれということですね。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
ご質問の内容は物理学科の3,4回生以上の話で
相対論的な量子力学になります。
難しいので概念だけを説明してみます。
iwatekanegon さんの仰るように現在の素粒子物理学では
真空は空っぽで何もないものとは考えていません。
ただ、電子と反電子(今では陽電子といいます。)
で構成されているのではなく、電子を含むあらゆる粒子(反粒子を除く)で満たされています。
しかし、これらの真空に充満している粒子は観測にかかりません。
例えば、今まで考えられていた真空を白くて広い地面だとします。
この上で粒子(黒色とします)が動いているというのが昔の真空の概念です。
今でも普通の人はそのようなイメージでしょうが、、、
これに対して、現在の物理学でのイメージは
白い地面に黒い粒子を一面に敷き詰めたといったようなものです。
一面黒なので黒い粒子があるかどうかは観測できません。
ここで、誰かが黒い粒子(例えば電子)を一つ手で取り上げたとします。
そうすると、手の中にはマイナス電荷の電子が1つあり、
黒い地面には白い穴があくことになります。
一面マイナス電荷の粒子で埋まっているところに開いた白い穴は
プラスの粒子(今は反電子)として観測されることになります。
この黒い粒子を手で取り上げることを対生成といいます。
真空から粒子と反粒子が同時に現われましたね。
逆に手に取った黒い粒子を地面に開いた穴に戻すことを
皆さんが書かれているように対消滅といいます。
歴史的には、1930年にディラックが上に挙げた例のような
充満した真空に開いた穴という考え方で理論的に陽電子を予言し、
1932年にアンダーソンが宇宙線の中に
電子と同じ質量で逆の電荷を持つ粒子を発見したことで実験的にも検証されました。
ちなみに、ディラックは反電子という言葉を用いていました。
この業績によりディラックは1933年に、アンダーソンは1936年にノーベル物理学賞を受賞しています。
皆さん色々な解答ありがとうございます。
真空とは、プラス・マイナスゼロの空間で、なにも観測できなく、なにもない空間である様に見えるし、そう考えてもおかしくない。
しかし、プラス・マイナスゼロが崩れると、プラスのものやマイナスのものが色々見えてくる。
素人考えで、そう思うことにいたしました。
よろしいでしょうか?
もっと分かりやすい考え方はありますか?
No.3
- 回答日時:
察するに,ディラックの空孔理論の話(を少し誤解されている?)
じゃないかと思います.
ディラックが電子の波動方程式を相対論的に拡張した結果,
いろいろなことがうまく説明できたのですが,
負のエネルギーの電子が出てきてしまいました
(いくらでも低いエネルギーが可能).
エネルギーは低い方が安定ですから,
電子は負のエネルギー状態に落ち込んじゃうことになって,どうも具合が悪い.
電子はフェルミ粒子と言われて,1つの状態に1電子しか存在できませんから
(1つの椅子に1人しか座れないようなもの),
既に椅子がふさがっていれば他の電子が落ち込んでしまうことはありません.
こういう意味で,我々が電子がない空間(真空)と言っているものは,
実は負のエネルギー電子で満たされた状態だというのです.
負のエネルギー状態は観測にかかりません.
で,γ線が来るなどして負の状態の電子が十分なエネルギーをもらうと
正のエネルギー状態になって観測にかかるようになります.
つまり,電子が生まれたように見える.
元の場所は電子が抜けたので孔が空いているようなことになります.
その孔が陽電子(反電子)として観測されます.
これを電子対生成と言っています.
ディラックははじめ陽子が「孔」だと思っていましたが,
すぐにそれではダメなことが示されました.
この話ははじめ「そんな馬鹿な」と思われたようですが,
アンダーソンが宇宙線から陽電子を検出して一挙に正しい理論だという評価を得ました.
このアンダーソンは湯川秀樹が予言した中間子の検出もやっています.
孔のところに正のエネルギーを持つ電子が落ち込むと,
電子-反電子対が消滅したように見え,その分のエネルギーが
γ線として放出されます(lucky111 さんが書かれている)
これが電子対消滅.
なお,運動量などの問題があるので,
γ線がいつでも電子対に変わるわけではありません.
No.1
- 回答日時:
真空とは、文字通り何にもない空間です。
電子があればそれは真空にはなりません。
我々の宇宙には反電子というものはほとんど観測されないので、
もちろん反電子で満たされているということもありません。
最新だろうとなかろうと、真空の定義は変わりません。
なお、仮に電子と反電子とが一緒の空間に存在するとそれらは直ちに
相互作用により消滅してしまうはずです。
共存するということは通常ありえません。
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