現在、有機合成で芳香環に臭素付加させる反応を試みているのですが、再現性がとれない状態に陥っております。(芳香環を溶媒で溶かしたものに溶媒に溶かした臭素を滴下するという簡単な反応です。)
そこで、質問なのですが、蒸留したジクロロメタンの劣化or変質と言うことはあるのでしょうか?
溶媒の精製法と保管方法です。
・水素化カルシウムで蒸留したジクロロメタンを茶褐色の試薬瓶に入れ、室温で照明があたる室内に保管しました。(この時、何回か反応に用いると思い、大量に蒸留しました。)
・2回目の反応で蒸留したジクロロメタンは蒸留してから1.5ヶ月程経過しています。(1回目では蒸留直後に使用しました)
●ジクロロメタンやクロロホルムのようなハロゲン有機溶媒の保管期間は短いのでしょうか?
●保管方法は冷暗室で保管すべきなのでしょうか?
●今まで保管しているジクロロメタンを再度蒸留することで再利用することは可能なのでしょうか?
今まで、溶媒の扱いについて重要視していなかったもので、参考サイトや書籍などご存知であればご教授いただけたら幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
クロロホルムには少量のメタノールが安定剤として添加されていることが多いと思います。
水素化カルシウムや塩化カルシウムと処理するとそれが除去されますので、安定性が低下します。具体的にはHClの発生を伴って分解するようです。明るいところではこの分解が進みやすくなります。ひどい場合には、ふたを開けた時にHClの臭いがしたりします。
ジクロロメタンの場合には、安定剤は入っていないと思いますし、クロロホルムに比べるとかなり安定だと思いますが、それでも類似の反応が起こる可能性は否定できないと思います。したがって、保管期間が長くなるようでしたら、冷暗所(特に暗所)に保存するのが無難だと思います。
再蒸留による精製は可能だと思いますが、明らかにHClの臭いがするような場合には、水洗でもした方が良いかもしれません。
No.3
- 回答日時:
勘違いでしたらすみません。
chem2006さんが行われているのは「芳香環への臭素付加」で、
「芳香環への臭素置換」ではない、ということで間違いありませんか?
その芳香環の安定性にもよりますが、芳香環への臭素付加であれば
通常は紫外線照射などをしたかと思うのですが、その点への言及が
ないのが引っ掛かったもので(汗)
もし付加が目的であれば、確かに溶媒についての確認もされた方が
よいかと思いますが(→副反応の置換に対して触媒となる危険性)、
紫外線照射などの活性化が必要でないかについても、
確認された方がよいのではないでしょうか。
また、置換が目的だとすると、やはり反応条件に問題がないかを見直す必要が
あるように思います。
(例えば、ベンゼンやトルエンなどでしたら、酸や鉄などの触媒添加で
置換体の収率を上げられたと思いますし、逆に芳香環の電子密度が高い
フェノールやアニリンなどの1置換体が必要な場合は、一旦アセチル化してから
臭素化しないと、不要な3置換体ばかりが生じることになったと思いますので)
回答ありがとうございます。すみません、回答者様の仰るとおり「芳香環への臭素付加」です。反応条件については、以下の通り、第一回目とまったく同じ条件です。
・室温下において、不活性ガス存在下、遮光しながら反応させました。
No.2
- 回答日時:
主題から離れてしまって申し訳ありません。
昔(35年前)ガスクロがまだ自分でパックするカラムだった頃の話。
四塩化炭素を精製して使いなさいと言われました。「オオどれ程きたないいんじゃ?」とさっそく友人の使っているガスクロに封を切ったばかりの四塩化炭素(「四塩炭」などと呼びましたね、ガキでしたねー)をそのままマイクロシリンジでちょっぴり分析したら、パックドカラムなのに、出るわ出るわ、6~7つの「不純物」ピークが…。アルカリ水と純水で洗い塩化カルシウムで乾燥させてから分別蒸留して使ったことを覚えています。
ジクロロメタンは#1のお答え通り安定剤は入っていないので、現在の特級品ないし分析化学用はそのまま使えると思います。
特に「無水」品は便利に使わせて頂いています。私は通常、高価ですが100mL瓶を毎回使い切り、で使用しています。卒研実習の学生さんに蒸留して貰うよりよほど良いです。
ああ、留学時に無水アセトニトリルは「蒸留しちゃいけない」と教授が言っていましたね。「10酸化4燐を使ってもかえって水が入る」と言われましたっけ。
懐かしかったので、いつもの蛇足以上に脱線してしまいました。
ご免なさい。m(_ _)m
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