No.3ベストアンサー
- 回答日時:
ほ乳類の抗体の種類は100万以上あるといわれています。
遺伝子の総数よりはるかに多いですね。抗体の種類は抗原認識部位V領域の多様性によってもたらされます。
1. V領域をコードしている遺伝子は、H鎖ではV, D, J、L鎖はV, Jの部位からなっています。ゲノム上ではVが100~300種類、Dは15種類、Jは4~5種類が並んでいます。リンパ球が成熟する過程で、個々の細胞でV, D, Jからそれぞれ一種類ずつがランダムに選ばれひとつながりのエクソンにつなぎかえられ、これが遺伝子として機能します(VDJ組換え)。H鎖、L鎖それぞれについて、このような多様な組み合わせを生じるので、抗原認識部位の異なる多様なリンパ球ができます。
利根川進がノーベル賞をとった研究ですね。
2. リンパ球では、V領域をコードする遺伝子部位は通常の1000倍近く体細胞変異率が高いことが知られています。つまり、個々のリンパ球レベルで、偶発的に生じる変異でも抗原認識部位の多様性を増やしているわけです。
以上、20年も前に仕入れた知識なので、最近はもっといろいろわかっているかもしれません。
No.4
- 回答日時:
抗体は遺伝情報ではなく、ランダムに作られています。
ある意味、あらゆる異物を想定しているのです。リンパ球のB細胞がそれぞれのタイプの免疫物質の生成に関与しています(同一クローンのB細胞が同じ免疫物質を作ります)が、乳児期の間に、自分自身を異物として認識してしまうことがないように、胸腺で自分自身の細胞をターゲットとするB細胞を殺してしまいます。つまり、異物を認識しているというよりも、自分自身の細胞であるかどうかを認識していて、自分自身の細胞でないと認識されたときに免疫が働くシステムが構築されるのです。この作業が終了すると胸腺は消失していきます。それまでは母親由来の免疫物質により抗原抗体反応を行います。その後は異物が体内に取り込まれるとリンパ球のT細胞が対応するB細胞の増殖を促し、免疫物質を放出させます。こうして免疫が獲得されるわけです。
No.2
- 回答日時:
できの良い高校生なら必ず疑問に思う事柄ですし、大学で生物を勉強すると必ず授業で習う内容ですよ。
答えはDNAスプライシングという機構により、遺伝子の組み換えが起きています。DNAスプライシング VDJ組み換えあたりをお調べください。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 生物学 減数分裂は子孫を残すときにも行う細胞分裂なのでしょうか? 4 2022/04/25 07:31
- 生物学 シャトルベクターの大腸菌への形質転換 1 2022/07/02 23:19
- ストレス もう疲れました 1 2022/05/01 21:23
- がん・心臓病・脳卒中 ハスミワクチンによるがん治療について 11 2022/08/07 13:41
- その他(悩み相談・人生相談) 改めてお聞きします 3 2023/07/24 11:41
- 政治 未だにただのPCR検査陽性者を感染者と呼んでコロナ恐怖煽りをしているのをどう思いますか? 3 2022/07/13 20:26
- ダイエット・食事制限 ダイエットについて 私は1日1食 運動を15〜30分ウォーキングしてます 1食も2000カロリー行き 3 2022/07/15 22:36
- ダイエット・食事制限 食事制限、筋トレ、有酸素(ジョギング、ウォーキング)ほぼ毎日しているのに全く体重がおちません。 筋ト 9 2022/10/07 07:39
- 風水 風水・風水学に詳しい方などに、質問です。 我が家の、寝室にある「物」についての質問なのですが、我が家 1 2022/05/10 01:22
- その他(ニュース・時事問題) コロナワクチンについて 3 2022/12/09 16:13
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
モノクローナル抗体について
-
胸腺がなくなると?
-
中枢性免疫寛容と末梢性免疫寛...
-
抗原を免疫された脾臓中の抗体...
-
なぜ、抗原を投与してから抗体...
-
■抗体がほぼ無限にできるわけ
-
ルアーロック式シリンジの連結管
-
記憶細胞はいつまでも体内に残...
-
液性免疫と細胞性免疫 マクロ...
-
アンピシリンの失活温度について
-
ウェスタンブロットのサンプル...
-
世代時間の計算(微生物学)
-
(大腸菌群用)デゾキシコレー...
-
食品細菌検査での希釈水につい...
-
トランスフェクションでの培地...
-
PBSとTBSの使い分けについて
-
DMSOで希釈する濃度計算の仕方
-
ImageJを用いて免疫染色陽性率...
-
ヨーグルトは腐らないって本当...
-
大腸菌の形質転換とアンピシリン
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
二つの血液型を持つ人
-
T細胞、B細胞の抗原認識の違い
-
免疫前血清とは?
-
ELISAプレートの洗浄法について...
-
免疫組織化学法とハイブリダイ...
-
adaptiveとinnate免疫系
-
ヘルパーt細胞とt細胞の違い
-
体液性免疫と細胞性免疫の違い...
-
体液性免疫と抗原抗体反応の違...
-
モノクローナル抗体
-
CD4,CD8などCDがつくもの全部機...
-
免疫力賦活化と抗体
-
抗体の寿命はどのくらいでしょ...
-
免疫寛容を簡単に言うと…
-
液性免疫と細胞性免疫、自然免...
-
ハイブリドーマ細胞作成のため...
-
胸腺がなくなると?
-
細胞性免疫と体液性免疫の違い...
-
細菌の抗原の略称について
-
血液型のO型について
おすすめ情報