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No.4ベストアンサー
- 回答日時:
ヒズボラはレバノン土着のイスラム教シーア派が結成した武装政党です。
一方、PLOやハマスなどのパレスチナ人武装勢力は、レバノンから見ればよそ者の集団です。従って、今回の紛争とパレスチナ問題は直接の関係はありません。しかし、中東におけるイスラエルvsアラブの対立関係は複雑なので、多少のつながりがないわけではありません。レバノンは、「宗教の歴史博物館」と呼ばれるほど新旧多種多様の宗教が存在しており、公式にはキリスト教マロン派が最大勢力とされていますが、これは全くのウソです。
レバノンは、1943年にフランスの委任統治領が独立したものです。同様にフランスの委任統治を受けていたシリア地区のイスラム教徒は、レバノン地区を統合して大シリアとして独立することを強く望みました。しかし、これが実現すればイスラム教徒が圧倒的多数を占めるイスラム国家が誕生するわけで、迫害を恐れるキリスト教徒は強く反対しました。結局、フランスは、「当時の」宗教分布に基づいてキリスト教徒が優位を保てるギリギリの線を設定し、シリアとレバノンという二つの国家を独立させ、さらに、レバノンにおいては各宗派ごとに国会議員の数や大統領(キリスト教マロン派)・首相(イスラム教シーア派)などの主要なポストを割り当てました。つまり、レバノンは、宗教を構成単位とするモザイク国家なのです。
キリスト教徒が多かったのは建国当時の話であり、その後の出生率・移民等を考慮すれば、現在ではイスラム教徒が多数を占めていることは確実です。しかし、この事実が公式に明らかとなれば、建国当時の宗派構成比に基づいて固定されている国会の議席配分や大統領などの主要ポスト割り当ての見直しは必至です。このため、レバノンでは建国以来一度も人口調査が行われていません。
当然、イスラム教徒は不満です。多数派である自分たちの意見を政治に反映させることができないのは、現行制度がウソのかたまりだからである、とするヒズボラなどの主張は正当なことでしょう。
レバノンも、周辺のイスラム教諸国の手前、表向きはパレスチナに対する支持を表明していますが、自国を犠牲にしてまでよそ者(パレスチナ人)を助けるほどお人よしではありません。ハッキリ言って、レバノン(のキリスト教徒)にとっては、パレスチナ人は自国(キリスト教徒の支配)を危うくする時限爆弾であって、できることなら排除したいと考えているはずです。
一方、よく知られているように、イスラエルはイスラム教徒の不倶戴天の敵です。敵の敵は味方というロジックによれば、レバノンのキリスト教徒はイスラエルの支援を受けられるはずです。しかし、表立ってイスラエルと手を結べば国内のイスラム教徒との対立が決定的となり、モザイク国家が崩壊します。そこでレバノン(のキリスト教徒)は、過去、イスラエルがレバノン南部にイスラエルの息のかかった武装勢力による緩衝地帯(ハダト・ランド)を設けたのを黙認したり、武力侵攻してPLOを掃討するのを傍観しましたし、今もヒズボラに対する攻撃を本気で制止しようとしないなど、イスラエルに甘い対応をとっているのです。
しかし、冒頭にも述べたように、ヒズボラはPLOのようなよそ者ではありません。国民の多数を占めるイスラム教シーア派住民がヒズボラを支持しています。イスラエルによるヒズボラ攻撃を黙認することは危険です。レバノン(のキリスト教徒)にとって最も望ましい紛争集結の姿は、イスラエルがヒズボラを壊滅寸前まで叩いて撤退してくれることでしょう。想像をたくましくすれば、イスラム教徒の国民に犠牲がでるのも、歓迎とまではいわなくとも、受け入れ可能な犠牲と考えているかもしれません。少なくとも、武力衝突が発生してしまった今となっては、中途半端に停戦してヒズボラの武装組織が温存されることを望んでいないはずです。
ご回答ありがとうございます。レバノンはイスラム教徒が多くなってるんですね、なるほどー。最後の所は意外でした!が読んで納得です。
どうもありがとうございました!
No.3
- 回答日時:
本気で原因探そうとするとメソポタミア文明くらいから遡って勉強しないと、訳わからないのでちょー簡単に書きます。
同じ神様を崇めている兄弟宗教同士喧嘩の規模のでかい、土地の奪い合いです。3000年間ずっとやってます。
イスラエルの兵士を拉致→拘束、またはその逆、は、ほぼ毎日の事でした。今回は攻撃の規模がいつもよりでかくなり、国境を超えたので日本で報道されました(いつもは日本では関心が薄いのでマスコミがとりあげないだけ)。
ちなみに、パレスチナ地方に住んでる人の事をひっくるめてパレスチナ人、アラブ語を話す人をひっくるめてアラブ人、つまりパレスチナに住んでなくてもアラブ語を話せばアラブ人でパレスチナ人とはなりません。あの辺でアラブ語を話す人が、パレスチナ系アラブ人です。
でもあの辺でユダヤ教に入ってれば、ユダヤ系アラブ人、イランのアラブ人は、ペルシア人、です。○○系○○人、ってのが多いです。
No.2
- 回答日時:
レバノンという国は、長年内戦に明け暮れていた国です。
レバノンは、キリスト教マロン派が最大の人口を持ち(38%)、イスラム教シーア派(34%)、イスラム教スンニ派(21%)と、対立していました。
マロン派キリスト教徒を支援したのが、イスラエルで、シーア派の支援は、イラン、スンニ派の支援は、シリアが行いました。
この内戦中、イスラエルは、レバノン南部を占領し、現地のシーア派のヒズボラとの対立を深めました。
イスラエル軍の撤収と、シリア軍の侵攻により、内戦は下火となります。
レバノンで、反シリアの動きが活発化して、シリア軍は撤収し、レバノンに平和な時代が戻りかけた時に、パレスチナにハマス政権ができます。
ススラエルは、ハマスとの一切の交渉を拒否し、パレスチナへの侵略、パレスチナ人の虐殺を活発化します。
イスラエルの蛮行に、アメリカやヨーロッパ諸国、日本などは、イスラエル非難よりも、ハマス批判を繰り返します。
その事は、イスラム諸国のストレスを高め、元々反イスラエルのヒズボラによる、イスラエル軍兵士の誘拐事件となります。
それを口実に、この機会にヒズボラを一掃しようとしたのが、今回のイスラエルによるレバノン攻撃の原因です。
(イスラエルとしては、レバノンでの内戦が終結した事が気に入らない事も原因でしょうが)
イスラエルによるレバノン侵略は、直接的には、ハマスに強力したヒズボラの誘拐が原因ですが、実際は、レバノン内戦に、イスラエルが加担した事が原因です。
レバノン内戦時代に、イスラエル軍と協力関係にあったマロン派キリスト教徒地区には、ほとんど爆撃が有りませんが、レバノンがイスラム教徒とキリスト教徒が融和して、経済状況が改善しつつあろ時期のイスラエルによる侵略には、キリスト教徒も批判的で、ヒズボラ支持が広がっているようです。
ご回答おりがとうございます。なるほど~!!勉強になりました!最後にあるヒズボラ支持が広がっている・・・ということはアメリカの思惑通りにいってないんでしょうか?アメリカはなぜイスラエルを支持してるのでしょうか・・・
あーー、勉強してなかったツケがきてしまいました。
もう一度勉強しなおしてきます、ありがとうございました!
No.1
- 回答日時:
パレスチナというより、イスラエル対イスラムという構図です。
発端は、レバノンという国がイスラエルを攻撃したのではなく、ヒズボラというレバノンの一政党がしかけたものです。
ヒズボラはイスラム教シーア派の政党で、設立当初からイラン、シリアの援助を受けていたそうです。つまり反米、反イスラエル急進派ということですね。
予想より強力な兵器をもっており、どこか資金・物資面で太いパイプがあることは間違いのないところでしょう。
ヒズボラについて詳しくは、↓
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%BA% …
ご回答ありがとうございました!
ヒズボラを利用してイラン・シリアは儲けているのでしょうか?
急に興味が出てきて、今まで勉強してなかったツケがきてしまいました。今から勉強したいと思います。ありがとうございました。
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