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具体的な事件ではなく、勉強です。

「本人甲の未成年の子乙が、代理権がないにもかかわらず、甲の代理人として甲の土地を丙に売却した。乙が甲を単独相続した場合には、無権代理人と本人との地位が融合するので、無権代理行為は当然に有効となる」と参考書にあります。

しかし、乙は未成年なので、法定代理人の追認が必要だと私は考えました。未成年者が行為能力を相続するようで、おかしいと思ったからです。

しかし、乙が未成年とはいえ無権代理行為によって相手方に迷惑をかけていますから、本来なら、甲の責任において、相手方を保護する必要があります。しかも乙は無権代理で丙に土地を売ったのですから、信義則も考慮すると、相続によって乙の無権代理行為が当然に有効となるという解釈もおかしくはないかもしれません。

しかしそれでも、乙が甲を単独相続した後、無権代理行為、親権者の責任、信義則を総合して、法定代理人が売買を有効とする、とした方が納得がゆくと思うのです。
法律の考え方としては、いかがでしょうか。

A 回答 (5件)

 御相談者は、乙が未成年者であることに引きずられているように思われます。

次の事例で考えてみましょう。

1.「甲は未成年者乙に、甲の所有する不動産を売却する代理権を与え、乙は甲の代理人として丙に甲の土地を売却した。」
 
 この場合、乙や乙の法定代理人は、乙が未成年者であることを理由に当該売買契約を取り消すことはできません。あくまで、契約の効果は、本人である甲に帰属するのであり、乙に帰属するわけではないので、乙を保護する必要性がないからです。これが民法第102条の意味です。

2.「未成年者乙は代理権がないにもかかわらず、甲の代理人と称して、丙に甲の土地を売却した。その後、甲はその事実を知ったが、有利な契約だと考えて、その契約を追認をした。」

 この場合、当該売買契約は有効に確定します。(契約の効果が甲に帰属する。)それは、乙の法定代理人が追認したからではなく、本人である甲が追認したからです。また、乙が未成年者であることを理由に取消ができないのは、1の事例と同じです。

 そうしますと、

>しかし、乙は未成年なので、法定代理人の追認が必要だと私は考えました。

 という考えは成立しません。

>この事例では、未成年者である乙は代理権を授与されておりません。それなのに乙のした無権代理が相続によって、当然に有効となるのはおかしいのではないかと思ったのです。

 そのように疑問を持ったとするならば、乙が未成年者であるかどうかとは関係なく、「無権代理人と本人との地位が融合するので、無権代理行為は当然に有効となる」という説を支持するかどうかという問題になります。
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この回答へのお礼

102条は、「未成年者に代理権を授与した本人を保護する必要がない」と思いこんでいました。
「乙は未成年なので、法定代理人の追認が必要」というのも違いますね。
お世話になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/08/15 21:10

#3です。



懐かしく、教科書を開いてみました。
無権代理人の地位と目的物相続に関する部分の、事例問題の解説がありました。

・合併説…無権代理人と甲との「地位」が合併され、乙が有権者(所有者)となる。
・併存説…無権代理人と無権代理人と甲との「地位」が併存し、拒絶も可能である。しかし、民法117条1項によりその責を負う。

どちらの説を採用しても、結果は『有効』(履行義務)に解されています。
判例においては、何説を採用しているかは不明瞭だが、乙の履行義務を認めています。

しかし、potltoq さんの事例は、「未成年の意思表示」の問題が絡んでいますので、基本的には『有効』に成立するが、乙やその後見人などが、民法4条2項、117条2項を援用すると、本問は『否』と解されるのではないでしょうか。

この回答への補足

懐かしく、ということは法学部出身の方ですか。
他の回答者の方への補足で書きましたが、参考書(問題集)の解説には、「相続によって両者の地位が融合するから、無権代理の瑕疵が治癒される」と書いてあります。そして、最判昭40.6.18と書いてあるのですが、この判例をみつけられませんでした。できれば解説をお願いしたいです。参考書の間違いかなとも思ったのですが、私がわかっていない可能性の方が圧倒的に高いですから、質問しました。よろしくお願いします。

補足日時:2006/08/15 18:39
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>法定代理人が売買を有効とする…



ここで言う「法定代理人」とは、「甲」の事を指すのでしょうか?

potltoqさんは、『追認』があったと判断するようですが、甲の死後、甲自身が法律行為を為すことはありえません。

ですから、意思表示を為した無権代理人としての乙と相続後の「所有者」である乙との地位は同じであり、『別の意思表示をすることは許されない』と解します。

この回答への補足

「法定代理人」とは「未成年後見人」のつもりで書きました。この事例で、法定代理人と書くと、みなさん、甲のことだと思われるようですね。私の書き方が悪かったようなので、以後気をつけます。

補足日時:2006/08/15 18:25
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 民法第102条を読んだ上で、もう一度問題を検討してみてください。

この回答への補足

確かに代理人は能力者であることを要しませんが、それは代理権を授与された場合だと思います。この事例では、未成年者である乙は代理権を授与されておりません。それなのに乙のした無権代理が相続によって、当然に有効となるのはおかしいのではないかと思ったのです。
参考書(問題集)の解説には、「相続によって両者の地位が融合するから、無権代理の瑕疵が治癒される」と書いてあります。すいませんが、初心者用に説明していただければありがたいです。

補足日時:2006/08/15 18:08
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はじめまして。

法律を勉強している者です。

文章読んでて分からなかったのですが、本問では相続が起こっているということなので、甲は死亡したということですよね。

>乙は未成年なので、法定代理人の追認が必要だと私は考えました。

法定代理人は死亡している甲ですよね。もう死んでいるのですでに追認はできないと思うのですが。

この回答への補足

はい、甲は死亡しています。ですから未成年後見人を指定してもらわないと法律行為ができないのではないかと思いました。

補足日時:2006/08/15 18:04
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