プロが教えるわが家の防犯対策術!

以前このような回答をもらいました。

「第二次世界大戦のフランスのレジスタンスが
作った手製銃なんかも、溝はないブローバック式でしたし
インドネシアとかフィリピンなんかでは
単発式の手製ライフルは、輪ゴムがついていて
雷管を直接叩いて発砲するような仕組みでした。」

質問1:ブローバック式の原理がわかりません。火薬は銃弾に詰められているもの以外に、銃自体の火薬もあり、それの「余り」が次の発射のために充当される、という意味でしょうか?

質問2:雷管を直接たたいて発砲、とはどういうことでしょうか?手榴弾みたいに、「いち、に、さん!」の要領で撃つのでしょうか?

A 回答 (5件)

 #4です。

なかなか分り良く書けなかったので、ちょっと読んだだけではかなり分り難かったと思います。ことに「銃身の中を」という表現と「銃腔内を」、これはどちらも同じ意味です。たぶんお迷いになったかと思いますが。そこで、もう一度、ご質問に沿って整理して言いましょう。

ご質問1の答
 ブローバック式の原理は、実包の薬莢(あなたの表現では銃弾)に詰められた火薬が燃焼して膨大な体積と圧力を持つガスになる、その力で薬莢の先に押し込まれていた弾頭を飛び出させますが、合わせて、お書きの通り「それの余り(のガス圧)が次の発射のために充当される」ことで次弾の発射の準備が自動的に行われるということです。したがって、この式の銃では「銃自体の火薬」は必要ありません。

ご質問2の答
 薬莢式の実包ではすべて「雷管を直接叩いて発砲」します。前にも書きましたが、実包の(真ちゅう製の)薬莢の底には直径6mmほどの雷管がはめ込まれています。雷管も薄い金属製のカップ状のものですが、この中には玩具のピストルの紙火薬と同じ雷硝が入っていて、衝撃を加えるとパンという音とともに小さな爆発をします。その火が薬莢の中の火薬に燃え移って火薬を燃焼させるわけです。
 念のために言いますと、火薬の方は衝撃を加えても爆発するものでなく、単に急速に燃焼して膨大な体積のガスに変わるだけのものです。

 さて、発射の手順ですが、いち、にい、さん・・では現代的ではありませんね。
 西部劇などでお馴染みですが、撃つ・・という際にはまず銃のハンマー(撃鉄)を起して発射の準備をしますが、トリガー(引き金)を引くとハンマーはスプリングの力で激しく元に戻ります。
 ハンマーにはファイアリングピン(撃針)が組み込まれたものと、別に設けたファイアリングピンをハンマーが叩く式のものがありますが(ライフルなどはハンマーは無くただファイアリングピンだけのものもあります)、いずれにしても引き金を引けば結果的にファイアリングピンの先端が薬莢の底にはめ込まれた雷管を叩く構造になっているというわけです。

 さて、前回にひとつ言い忘れましたが、ブローバックによって遊底が後退する際には、1.発射の終わった空の薬莢の排出(排莢)と、2.ファイアリングピンやハンマーを再び激発位置に起すこと(コッキング)、この2つを行わせますが、やがて遊底はスプリング(リコイルスプリング=複座バネ)の反発によって再び元の位置、つまり銃身と薬室を塞ぐ位置に戻ります。この戻る際に3.次の実包を弾巣からすくい取って薬室に押し込みます。
 こうしてブローバック式の銃は、弾巣に実包があるかぎり自動的に次々と発射ができるわけです。


 ついでに書きますが、あの有名なドイツのルガーというピストル、ご存知ですよね。あのルガーがどうして「尺取虫」と言われる複雑なブローバック機構を持っているかをちょっとご説明しておきましょう。
 原理はコルトの場合と同じです。弾頭がまだ銃腔内を進んでいる間に遊底が開いてしまったら弾頭の威力は極端に落ちてしまうことは前にも書きました。そこでルガーでは、弾頭が銃口から飛び出して初めて銃身とそれにつながった遊底が反動で後に下がるようにしてあります。
 面白いのは、銃身と遊底が反動で後に下がらなくては、銃身と遊底が切り離されないという仕組み。実は遊底が銃のフレームの後端まで下がると初めて「尺取虫」のリンクの端がフレームの下に下がれるようになっていて、そのために遊底は「尺取虫」のように山型に折り曲がることが出来、そこで初めて銃身と切り離されるということになります。

 実に複雑な構造ですが、この構造ゆえに、発射時に大変バランスが良く、ましてコルト45AUTOのように銃身が上下に振れ動かないため命中率は大変高いものです。

 こうしたことは文章で書くと大変難しくなりますが、すべては、こうしたご回答を読みながら、なにか銃器関係の書籍でも見て頂ければ、なるほどそうかと簡単に分るはずです。
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この回答へのお礼

かなり専門的ですが興味のあることもたくさん書かれてうれしいです。ゆっくり読ませていただきます。ありがとうございました、みなさま。

お礼日時:2006/08/31 13:18

 ブローバックの仕組みについてはもう既に寄せられたご回答で説明されていますが、もう少し補足させて頂きます。



 その前にこのような実包タイプの銃の発射の仕組みを述べておきましょう。
 まず実包とは薬莢とその先に押し込まれた弾頭、そして中に封入された火薬、そして火薬を燃焼させるために薬莢の底部にはめ込まれている雷管から成り立っています。
 そして、銃の薬室に装填された実包の雷管をファイアリングピン(撃針)が叩くと、雷管がその衝撃によって発火し、その火が火薬に引火、そして火薬の燃焼にともなうガス化とその急激な体積の膨張によって弾頭だけが銃身の中を押出される、これが実包タイプの発射の仕組みです。

 さてブローバックの原理ですが、この発射の際に薬莢やそれを包み込むようにして抑えている遊底にかかる反動をそのまま遊底の後退に使い、遊底に取り付けられたエキストラクター(排莢子)で薬莢を引っ掛けて排出し、スプリングの力で複座(元の位置に戻ること)する際に次弾をすくって薬室に送り込む・・・これがブローバックの原理ですし、理論的にはそれはたしかに可能です。

 しかし、実際にテストしてみれば分りますが、そんな簡単な機構では、まだ弾頭が銃身の中を進んでいるうちにブローバックしてしまうことから、銃身の中のガスが後に抜けてしまい、弾頭を押し出すガス圧が急速に低下してしまいますから、弾頭は実にダラシなく飛び出し、とても実用にはなりません。
 そこで考えられたのがガス圧のほとんどをまず弾頭に与え、弾頭が強力に飛び出したあと、残るガス圧でブローバックさせるという機能、これを駐退機構と言いますが、この仕組みが必要になりました。この仕組みとしては主に次の3種類があります。

 ひとつ目は、例えばコルト45AUTO(ガバメント1911A1)などに見られる構造で、銃口から弾頭が飛び出したその際の反動でまず銃身が後退する、後退した銃身の後部は軸を中心として少し下側に下げられ(銃口は少し上を向く)、それによって遊底との連結が外れ、それからはじめて遊底が後退し始めるという機構。これによって弾頭にはガス圧のすべてが活用されますから、ブローバックを実現しながらも、弾頭はいささかも力を失いません。

 二つ目はM1ガーランドをはじめ自動のライフルやショットガンに多い構造ですが、銃身のかなり先端に近い部分に穴があり、その穴から銃身の下に設けたシリンダーにガスの通路をつなげてあります。そしてシリンダーの中に設けたピストンは遊底と連結されています。
 弾頭が銃腔内を進み、銃身に開けた穴を通り過ぎるまではガス圧は全部弾頭に作用しますから弾頭は高速で銃身の中を進み、やがて強力に銃口から飛び出しますが、弾頭が飛び出すほんの少し前、穴の部分を通過した瞬間、ガスは穴を経てシリンダーにも流入しピストンを押します。この作動によって初めて遊底が開きますから、こちらもブローバックを実現しながらも、弾頭はいささかも力を失いません。

 そして三つ目、こちらはもう、ほんの簡単な構造だけが取り得といった護身用の小型ピストルに使われている構造ですが、最初にブローバックの原理のところで述べた通りの実に簡単なブローバック機構のものです。
 発射された弾頭が銃身の中を進むと同時にブローバックが始まりますから弾の威力は極端に落ちます。それがために、たいがいは遊底のバネを強めにしたり、遊底の質量を大きくしたりして多少はガスの抜けを防いでいますが、当然のことながら弾の威力は大したものにはなりません。
 こうした機構の銃としては22口径か25口径などが限度とされ、元々さほど強力なパワーが必要ない銃にしか使えません。
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質問1:


 拳銃は撃ったときに反動があります。
 この「反動」を利用して何らかの動作を行う拳銃のことを「ブローバック式」といいます。
 通常は、反動を利用して排莢と次弾装填を行います。
 マシンガンの場合、反動を利用して排莢→次弾装填→発射の3つの動作を同時に行います。

 通常は、反動が起こるとスライドやウェイトなどが後ろへ下がろうとします。
 このときの動きを使って、ツメを排莢溝に引っかけて飛ばしたり、次弾のためにハンマーを起こしたり、装填アームを動作させたりします。

質問2:
 拳銃が弾丸を発砲するためには、何らかの方法で火薬に火をつけなければいけません。
 現在の拳銃の場合は衝撃で爆発が起こるので、弾丸のお尻を叩いてやるだけでいいんです。(昔のは導火線に火をつけたりしなきゃいけませんでした)
 このとき、通常は弾丸のお尻を叩くために「ハンマー」をスプリングで回転させたりします。

 質問文中の輪ゴム拳銃の場合、この「ハンマー」の代わりに輪ゴムを使っていたのです。
 その程度の圧力でホントに火薬に火がつくのかは妖しいと思うんですが、そこにそう書いてあるんですから、輪ゴムで弾丸が発射できたのでしょう。知りませんが。
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1.銃弾発射時の反作用(弾丸と反対方向へ移動させようとする力)を利用して、空薬莢の排出と次弾装填を行う方式。



2.雷管とは発射用火薬に点火するための導火線適役割を果たすもの。銃器は引き金に連動した撃鉄か撃針が雷管を叩いて銃弾を発射するが、原理的には雷管を何で叩いても良いわけで、この場合撃鉄を輪ゴムの張力を利用していた、と言う意味かと思います。
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質問1



>溝はないブローバック式

溝:ライフリングの事かな?
ブローバック式:これは、銃弾を発射する際の火薬の燃焼ガスによる圧力(の一部というか反作用)で、薬室をスライドさせて薬莢の排出を自動で行う方式の事だとおもいますけど。

なんか矛盾しますね?
ライフリングがないような、低精度なのに薬莢の排出機構があるというのは。。。

質問2
輪ゴムが使われていたかどうかは不明ですが
雷管に対する衝撃で、発射薬の激発に用いるのは、現用の銃であれば皆同じです。
恐らくは、撃針を手動で叩いたという意味なんでしょうか?
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