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水素型原子の電子軌道の持つ角運動量は軌道角運動量とスピン角運動量の区別があることは勉強しました。電磁波(光)にも軌道とスピン角運動量が存在するのでしょうか。
 
また完全な平面波波進行方向の角運動量を持たないと言う記述がありましたが、一方平面電磁波は球面波展開ができると言うことも教科書に書かれていました。ひとつひとつの球面波は球ハンケルh(l)とY(l、m)の変数分離で記述できることも勉強しましたが、円偏波が量子力学で言うスピン角運動量に対応するのでしょうか。

きちんとわかってないのでお詳しい方に教えて頂ければ幸いです。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

最近は読む気にもならないような質問が多いのですが、これは良いご質問だと思います。

光子の軌道角運動量がないのは原子核の周りを回っている状態をつくれないからではありません。例えばブラックホールの近辺とかなら球対称場での光子の束縛状態が作れる可能性があると思いますが、そのような場合にも軌道角運動量はない(というか軌道角運動量の演算子が定義されない)と思います。完全な平面波が角運動量を持たないことはありません。質量のある粒子の中心力場内での散乱を考える時、平面波を球面波(軌道角運動量の固有状態)に展開するのが常套手段であることは量子力学の教科書を見ればすぐに分かることです。運動量の固有状態は角運動量の固有状態ではないと言うだけで角運動量がないわけではありません。

この回答への補足

早速ご回答ありがとうございました。古典電磁気学で考えると平面波の各点の運動量密度のベクトルは進行方向(z成分)と同じ向きなので確かにz成分の角運動量は持たないのかなと変に納得してしまいました。ご指摘頂いたように常套手段によれば測定にかかる角運動量は存在すると私も考えていました。ほっとしました。

 ただ球面調和関数のl、mはどちらも角運動量の絶対値とz成分の指標だと理解していました。光に軌道とかスピンとか言う言葉が(もしかして便宜的に)使われているのがどうも不勉強の私には抵抗感がありすっきりしないので質問させていただきました。量子力学と電磁気学とごちゃごちゃにしていることを自覚した上で微小アンテナが作り出す双極子輻射の遠方界のことと関連した質問をさせてください。

 球面波のY(1,0)に相当する波が双極子輻射波として扱われ、遠方では通常極めて平面波的な振る舞いを示します。逆に完全な平面波の球面波展開はm=1のみで完結します。この点(私は矛盾のような気がするのですが)についてコメント頂ければ幸いです。

大変基本的なところで考え違いをしていると思いながら、またルール違反ぎりぎりを承知でお知恵を頂戴したほうが速いと思って再度補足質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

補足日時:2006/12/10 15:35
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この回答へのお礼

お礼が大変遅くなりましたことお詫び申し上げます。適確なご回答ありがとうございました。今後ともよろしくご指導お願いいたします。

お礼日時:2007/01/19 21:52

もし貴方が学校に通っているならば,先生とよく議論された方が良いと思います.電子の軌道角運動量は原子核が中心に存在することから生じま

す.他方スピン(古典的には自転と呼ばれる)は電子自身が固有に保有するものです.光も例えば原子核の周りをまわっている状態が実現すれば角運動量は考えなければならなくなりますが,そんな状態は考えられません.従って光固有のスピンだけを考えればよいのです.次に完全な平面波が角運動量を持たないのは,そもそも角運動量が空間の中心対称性の存在から由来し,他方運動量は併進対称性から由来するためです.球面波を考えるということは,中心対称性の存在を前提に考えるわけですから,軌道角運動量に属し,スピンとは無関係です.円偏波という言葉は円偏光の誤りではないでしょうか.どんな学問でも理解するには時間がかかります.無駄な時間を消費することは避けて下さい.大変真面目に勉強されていますが,独学でなければ先生に遠慮無く質問することが時間の節約です.
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