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吉良少将は播州浅野への虐めに先立って、同じく勅使饗応役の任にあった石州津和野の亀井豊前守をも虐めていて、家老が機転を利かせて黄金製の源氏巻を届けて藩主の非礼を詫びた事で一転して優しく指導するようになったという件があったようですが、一度ならず二度となるとやはり吉良という人物にも大きな難があったのでしょうか?
よく、吉良は名君で、浅野は人物・精神面に問題があったという言い方がなされるのを聞くのでどうなのかなと思いました。
浅野は叔父も刃傷沙汰の末に改易されていますが、この先例が松の御廊下での一件を思いとどまらせる要因とはなり得なかったのでしょうか。
素人の質問ですみませんが、ご意見を賜れれば幸甚です。
No.11ベストアンサー
- 回答日時:
NO.10です。
ちょっと雑談的になってすみませんが・・・。最近のバラバラ殺人やその他の事件のたびに、人格障害という病名がよく出てきます。
「人格」という訳語はヘンで、むしろ「性格」の方がよろしいと思いますが、誰でもそのようなところは少しは持っていると思います。
人格障害という病名が広まったのは近年ですが、それに該当する人は大昔から存在していました。ただ最近そういう人が増えてきたように感じます。コミュニケーションが下手で、感情コントロールがうまくない人です。
その部分の大きい人が、ある状況下に置かれたときに暴発するんだと思います。
浅野さんがそういう性格の部分が大きかったとしても、吉良さんの性格がもっと性格分析で使う「やさしい親」タイプの人であれば、ああいうことにならなかったと思いますね。
吉良さんのプライドの件につきましては、私も同感です。
将軍家が源氏を称するため、吉良さんのような貴種を大事に扱っています。
吉良さんも位は浅野さんより上だし、先生の立場ですから、高いところからものを言った可能性は充分にあると思いますね。
今の世でも、先祖が士族だったとか、自分は東大出であるとかを積極的に発言する人もいますし、定年退職後の名刺に「元○○株式会社社員」と書いている人もいます(笑)。
おじゃましました。
またまたお礼が遅くなってすみません。
人格ではなくて性格の方が分かりやすいですね。
どこまでが性格に起因する言動で、どこからが精神疾患の範疇になるのか、素人の私には分かりませんが、大名は特殊な環境で育っている分、感情コントロールが不得手な性格の人が少なくなかったのかもしれないですね。
>定年退職後の名刺に「元○○株式会社社員」と書いている人もいます
出身大学をさり気なく自慢する人はざらにいますが、元勤め先がどこどこと表記した名刺を持ち歩いている人もいるのですね。リタイアしてもなお、過去の栄光にすがりながら生きてるのってちょっとみっともない気がします。
No.10
- 回答日時:
アメリカの精神医学界の診断基準DMSの中に「妄想性人格障害」というのがあります。
最近のいろいろな事件の精神鑑定ででよく出てくるやつです。そのような性格の人の自己感は「正義、無垢で高潔」、他者感は「妨害的、悪意あり、差別的」といったもので、不快感がだんだん溜まってくると爆発することもあり得ます。↓
http://72.14.235.104/search?q=cache:FByVYXIBmzEJ …
浅野内匠頭が鳥羽の内藤和泉守が宮津の永井信濃守を刺し殺した一件を知っていながら、なぜ松の廊下で刃傷沙汰に及んだのかを推理するとき、どうしても彼の性格に起因していることが大きいと考えざるを得ません。
私は精神科医でもありませんので、浅野の殿様を「妄想性人格障害」と決め付けるほどの自信は全くありません。また普段から、おかしな殿様であったという話も聞こえてきません。
しかし結果から考えて「そのような傾向があった、誰もが少しは持っているそのような部分が多かった」のではないかと推測します。
吉良上野介に斬りつけたのは、全くの妄想で相手は誰でもというのではなく、吉良を狙ったのは明らかだと思います。
ですから吉良の殿様の方にも、恨まれる原因があったと考えるのが普通でしょう。
「役人の子はニギニギをよく覚え」という川柳は、もっと後年の作だと思いますが、賄賂に対する不快感は、事件の当時でも一般にはあったのではないかと思います。それは貰って当然の授業料と解するのか、教えるのは吉良の本来の職務であるから、お土産はほんの挨拶程度でよいとするのかということですが、浅野の殿様は後者であるべしという考えを持っていたとしても不思議ではないと思われます。
吉良さんは浅野さんのお土産の少なさをどうとも思っていなかったかも知れませんが、浅野さんの方で勝手に深読みしている可能性はあり得ます。
それと吉良の殿様の方は、性格分析で使う「やさしい親」タイプの人間ではなかったんでしょうね。親切であたたかく包容力があり、やさしく育てる心が多い、といったタイプであれば、こういうことは起こりえなかったと思います。
まあ、両方のパーソナリティーのミスマッチということでしょうね。
なお人格障害は一般的にいわれる病気(健康であったものが病になり、治れば元の健康体に戻る)ではなく、性格の問題です。各種の人格障害の特徴は誰でも少しは持っていて、顔付きや体格などの形体的なものと同様に、遺伝することもあるといわれています。
人の心の中は本当のところは誰にもわかりません。裁判の精神鑑定も、どれだけ正確なのかは疑わしい限りです。
なにせ確実に史実といえるのは松の廊下の件と母方の叔父の件くらいでしょう。そこからエイヤット推理したら、お互いのパーソナリティーのミスマッチということになりました。
それに現代人の常識とは大きくかけ離れている「命を惜しまないという武士の美徳(見栄?)」、「武士の一分」などの考えが内匠頭の頭の底にあり、そのようなことも、あの行為のドライビングフォースになっていると思います。
お礼が遅くなり申し訳ございません。
丁寧なご回答ありがとうございます。
妄想性人格障害ですか。やはり精神面に問題があった可能性が大きいのですね。
実際は分かりませんが吉良上野介はプライド高そうな印象はあります。
所帯はたった四千石の旗本ながら家格は高家・少将と破格。
おまけに子どもは上杉謙信に連なる米沢藩主。
家格の高さのみを頼みにしていたということではないのかもしれませんが、足利氏きっての名家という家柄に対する誇りは相当でしょうし、なかなか複雑そうです。
人格障害は病気せはなく性格の問題なのですね。
裁判の精神鑑定はかなり疑わしいようですね。
信頼性が極めて高いと思いがちなDNA鑑定すら、鑑定結果が後に上訴審で覆った事案もあるようです。
確実に史実といえるとは松の廊下と叔父の件だけ・・・そうかもしれません。どうも作られた「忠臣蔵」像の影響が大きいです。
ありがとうございました!
No.9
- 回答日時:
一般に知られている「忠臣蔵」の物語は、江戸時代に成立したお芝居である「仮名手本忠臣蔵」のストーリーを基にしており、史実とはかけ離れたものです。
吉良が賄賂を強要したとか、浅野の妻に横恋慕したとか、畳替えを教えずに嫌がらせしたとか、浪士が蕎麦屋に集まって討ち入り計画を練ったとか。皆フィクションです。回答者の方にも、そういったフィクションを語っている方が散見されます。忠臣蔵について史実に基づいて書かれた本
吉良上野介を弁護する http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31055571
忠臣蔵のことが面白いほどわかる本 http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31306932
あたりを読んで、まずは「史実」を把握してください。それをしないで、「普段はイビリが趣味だったとしても」とか、「畳替え?やらんでよかろう」「なんでこんなに金かかるんだ。とにかく節約しろ」などと議論しても「歴史」カテゴリでは意味がありません。
一般的に知られている「忠臣蔵」が今のNHK大河ドラマなどと同様、事実を元に相当の脚色がなされているのは存じてますが、さらに勉強させて頂きます。ご指摘ありがとうございます。
忠臣蔵とは直接関係ありませんが、津和野亀井家の逸話もフィクションなのでしょうか?
素人なので資料は分かりかねますが、ウィキペディアの「多胡真蔭」「亀井茲親」にも記載がありますし、ずっと以前にも聞いたことがありました。
No.8
- 回答日時:
松の廊下事件の際の勅使は、将軍綱吉の母が従一位に任ぜられるかどうかという重要なものでしたので、吉良としては特に、失態のないよう気をつけたでしょう。
となれば、普段はイビリが趣味だったとしても、そんな余裕はなさそうですね。余裕がないといえば、浅野家も貧乏です。家臣の領地を召し上げたり、藩札を大量発行したり。浅野は塩田の拡大に熱心でしたが、焼け石に水ですね。
吉良は幕府から、普段よりも豪勢な饗応を求められたでしょう。浅野が二十年前と同じ饗応を考えていたとすると、「畳替え?やらんでよかろう」「なんでこんなに金かかるんだ。とにかく節約しろ」などと勝手をやって吉良と衝突したあげく、「みんなあいつのせいだ」と逆恨みしたかも。単なる想像ですが。
お礼が遅くなり申し訳ございません。
刃傷沙汰の際の勅使は特に重要なものだったのですね。
それゆえ綱吉もよく事情聴取をせずに即切腹に命じたのでしょうか。
浅野は塩田事業で豊かなイメージがありましたが、実際は台所事情はかなり苦しかったのですね。
ありがとうございました!
No.7
- 回答日時:
浅野内匠頭は20年くらい前に勅使饗応役を務めています。
江戸詰重役は上野介に付け届けを出す時、相場があがっているのを知らずに前回と同程度にしたので、浅野の吝嗇めと上野介が怒り虐めたとの話があります。 上野介が金に汚かったのは、娘婿の上杉に対するせびりでも明らかですが、刃傷に及ぶ程のいじめとは思えません。 しかし内匠頭の病を誘発したので、諸般の浅野重役の手落ちの責が大きいでしょう。浅野播州が以前にも饗応役を務めたことは知っていましたが、20年の内に相場が上がっているのに前回と同程度だったので怒りを買ったという説があるのですね。
浅野重役の手落ち、私も大きいと思います。
津和野亀井家の様に重役が上手くフォローしていれば事なきを得たのかもしれないですね。
ありがとうございました!
No.6
- 回答日時:
「吉良少将は播州浅野への虐めに先立って、同じく勅使饗応役の任にあった石州津和野の亀井豊前守をも虐めていて、家老が機転を利かせて黄金製の源氏巻を届けて藩主の非礼を詫びた事で一転して優しく指導するようになったという件があったようですが、一度ならず二度となるとやはり吉良という人物にも大きな難があったのでしょうか?」
というお話の出典は何ですか?確実な史料によるものですか?
その点が曖昧ですと、虚構の上に砂上楼閣を築くことにしかなりませんが。
No.5
- 回答日時:
歴史小説や映画・ドラマでは 赤穂浪士を主役とするものが多いので
吉良上野介が悪者に書かれていますが それは誇張したものだと思います、
しかし、
吉良の殿様は領民に慕われた名君であると言う人もいますが
小説「堀部安兵衛」の中で作者が「悪徳政治家ほど地元では名士である」と
書いていたのが 妙に納得してしまいました、
現代でも汚職事件などで名前の出ている政治家が 選挙区では絶大な支持を受ける
なんてことが 当たり前のようにありますが そんなところではないでしょうか。
>悪徳政治家ほど地元では名士である
確かにそうかもしれませんね。
小説・映画などでの誇張の印象は大きいですよね。
ありがとうございました!
No.4
- 回答日時:
まあ、刃傷沙汰の理由は、あくまで不明ですが、いろいろな説があります。
有力な可能性としては、浅野の精神疾患ですね。痞があったのではないかとされています。痞とは、現在で言うところの癇癪みたいなものです。何らかの要因(強い照り返しを見たりとか・・・)で撃鉄が上がり、なにか些細なことで、突然「キレ」るという、周りにとっては最悪かつ対処の難しい代物です。
浅野の場合、いわゆる短気であった可能性は非常に高いのですが、こういった精神疾患があった可能性も否定できません。
また、吉良は、いわゆる「部下いびり」が好きな性格であったとも一応はいわれています。
浅野の「撃鉄」が上がっているときに、得意のいびりを吉良がしたために、撃鉄下りて浅野はキレてしまったという説ですが・・・まあ、あります。
なお、現代でもわかると思いますけど、いわゆる「キレ」た人は論理的な判断がまったく出来ません、と言うか出来ない状態なわけですから、思いとどまるとか考えるのはそもそも無駄、というか無理となります。
まあ、詳細は残っていないため、現時点では不明なのでしょうけどね。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/元禄赤穂事件
精神疾患説がかなり有力なのですね。
吉良少将が部下いびりが好きな性格であったとも言われているのですね。
ありがとうございました!
No.3
- 回答日時:
こんばんは。
。いろいろとお調べになっておられる方に、受け売りくさい話しで申し訳ないのですが・・・
自分は、饗応役が失態を演じれば、それは指南役である吉良の失態でもあるので、ことさらに饗応約を責め苛むことはないだろう、という説に基本的に賛同しています。
同じ武家とはいえ、故実者として御禄を頂戴している吉良と、地方の大名では、いろいろとソリの合わないところ、お互い印象や心証に誤解や齟齬が生じることはあるかと思いますが、通常、決定的な亀裂が生じるような事態に至るとは考えにくいと思っています。
せいぜい、「いけ好かない指南役殿になんのかんのと指図されて、慣れない儀式に出て肩が凝ったわい、大名もツラいのー」という具合で、家来にブー垂れて終わるぐらいですむぐらいなのではないかと。いつもは、お山の大将として振る舞える身分の藩主が、あれこれ人から指図されるのは、それだけで勝手の違うことでしょうし。
やはり、浅野は短慮に過ぎるのではないかと思いますし、その行動がある種の病的精神状態や極度の被害妄想に起因するものであったのであれば、過去の刃傷事件は歯止めにはならなかっただろうと思います。では。
なるほど。浅野が失敗=吉良の責任とも言えるのですね。手練手管な吉良少将のことなのでそこは上手く切り抜けそうですが、そういう説も説得力ありますね。
やはり精神疾患ということなのでしょうか。
ありがとうございました!
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