No.5ベストアンサー
- 回答日時:
9月1日、この日がドイツがポーランドに侵攻した日です。
9月3日、英国、フランスがドイツに宣戦布告しています。
9月4日には英国空軍によるドイツ軍艦艇への攻撃が始まっています。
9月7日にはフランス陸軍の威力偵察部隊がザールブリュッケン付近で国境を越え、ドイツ軍と小規模な戦闘をしています。こうした威力偵察が17日まで続けられています。
その間、フランスでは動員が始められましたが、動員体制が現代戦に適していない古いシステムだった為、体制が整うのに日数がかかり、動員体制が完了したのは17日でした。そして17日にはすでにポーランドは崩壊した後でした。
フランス軍は間に合わなかったのです。
なお英国においては見込み違いもありました。ポーランドの国力について過大評価していたのです。英国の外相ハリファックス卿は、ポーランドの戦力はソ連に優るとも劣らないものと認識していました。また7月にポーランドを訪れたアイアンサイド英軍参謀総長は、ポーランド軍について、極めて期待できると政府に報告書を提出していました。
英国では、あれほどあっけなくポーランドが敗北するとは思っていなかったのです。
つまり英国、フランスは、完全な日和見はしていないし、宣戦布告もしています。国境も越えていたし、戦端も開いていたのです。
威力偵察があったのですね。これは初耳です。
巷で言う、宣戦布告のみというわけではないのですか。
動員に2週間ですね。そんなものなのでしょうか。
あまりにもポーランドがもろかったのは、やはり2正面攻撃を受けたことでしょう。
それにしてもポーランドが崩壊したからといって、矛先を収めてしまうという姿勢は、戦端を開かない事と対して違いません。このフランスの姿勢が歴史を決定しました。
No.4
- 回答日時:
歴史の結果を知っている者にとって、負けた側の「愚かさぶり」は
嘲笑の対象として最適です。
アメリカに戦いを挑んだ愚かな日本。
ソ連に戦いを挑んだ愚かなドイツ。
状況判断が甘いのに、イラクに侵攻した愚かなアメリカ。
そして、1939-40年の愚かなフランス。
当時のフランスは、
戦争を忌み嫌い、反戦と平和主義を掲げ、
少子化に悩む自国民の生命や財産や幸福を第一に考え、
芸術や音楽やサブカルチャーに埋没した生活を送り、
政党乱立で不安定な政情、保守的で緩慢な官僚主義、
対話と外交のみが、国際情勢で有効な手段だという思考・・・・。
そんな状態の国でした。
だから、結果的にポーランド情勢に日和見になってしまったのです。
>ポーランドが優勢となれば戦端を開いたんでしょうか?
・・・イギリスに押されて介入したかもしれませんが、その後の展開は
ソ連の動向(東欧への侵略)やナチ政権の崩壊もありえるので
全面戦争に至ったかどうかは不透明です。
>国境紛争くらい起こしておこうというフツーの思考を持った軍人はいなかったのでしょうか?
・・・フランスは、大陸で軍部が暴走を起こした東洋の島国のような
野蛮な国ではないので、ありえないです。
軍部は完全なシビリアンコントロール下にありました。
>マジノ線の有効性なんて本気で信じていませんよね?
信じているフランス人が多くいましたが、当然不信のフランス人も
いました。
つまり、先に記したように、当時のフランス国内情勢では
マジノ線に頼る以外に有効な方策を見つけられなかったという
ことなのです。
当時のフランスを「愚か者」と嘲笑するのは自由ですが、
今の日本に、当時のフランスは酷似していることを考えると
果たして笑えるのでしょうか?
戦後の反動のような平和主義と文化の時代ということはあったのでしょう。それはともすると軍備の縮小や厭戦気分とセットです。それはそれで貴重な時代なのですけども。ただドイツという国はちょっとやそっとじゃ治まらないエネルギーを持っていました。第一次大戦はドイツを完全に終息させるには不十分だったのでしょう。
ただ、威力偵察的な動きは、野蛮とかいうレヴェルじゃなくて、理性的にありえた気がしてます。
No.3
- 回答日時:
当時のフランスとイギリスは第一次大戦の惨禍の経験から、多大な犠牲が出ると思われたドイツ本国への侵攻には国民世論が消極的でした。
勿論、この時点で全力攻撃をしていれば、第二次大戦は遙かに少ない犠牲で終結した可能性が高いですが、それは結果論でしかありません。
それとイギリスは直接ドイツを攻撃するのではなく、ドイツにとって重要な輸入資源であるスウェーデンの鉄鉱石とソ連の石油を押さえる事でドイツを屈服させる事を考えていました。
特にソ連の石油についてはバクー油田を友好国であるイランから空爆する計画を実際に立て、偵察機が煩雑に国境線を侵犯してスターリンがイギリス政府に抗議する事態を招いていました。
結局、寸前まで行ったこのバクー油田空襲はフランスの屈服によりイギリスが戦略の大幅見直しを余儀なくされた事で中止となりましたが、仮にフランスの屈服が3ヶ月遅れていたら、実行に移されてソ連が枢軸側で参戦した可能性はかなり高かったと思われます。
もう戦争はイヤだ!という真摯な気持ちはあったでしょう。しかし、今攻撃すれば少ない犠牲で予防線を張れるかもしれないという理性はあったのではないでしょうか。ソ連をイギリスが攻撃する予定とは知りませんでした。
歴史のイフはなかなかバラエティーありますね。
No.2
- 回答日時:
フランス軍は本気でマジノ線を信じていました。
第一次大戦で有効であったマジノ線は、更に強化されナチスと言えども歯の立たない要塞となっていたのです。これに対してドゴールは、自国の機甲部隊の能力とドイツ装甲部隊の能力を良く分析し、シュリーフェン計画通りの作戦で装甲部隊に攻撃されたらマジの線も危ういと警告していました。しかし平和惚けしたフランスは、彼の警告を無視してあの惨敗を喫したのです。そしてドゴールの機甲部隊は、機動を出来るような状態にはさせてもらえず、ましてや牽制の為の戦力投入などもってのほかと退けられたのです。
第一次大戦の陸上戦中心の戦いならともかく、空襲を主とした時代にあっては錯誤的でなかったでしょうか。ド・ゴールは冷や飯食ってたのですね。
No.1
- 回答日時:
ポーランドの状況と関係なく、フランスの作戦計画自体がカウンター狙いでした。
フランス政府に、ベルギーの中立を侵犯する意志がなかったのも影響しています。本気でポーランドを助けようとすれば、成功していたでしょう。開戦時にドイツが西部戦線へ配備していた、まともな戦闘師団はわずかに11個。対してフランス軍は、85個師団と3200両の戦車を動かすことができました。
フランスが工業地帯のルール地方を占領したら、ヒトラーは失脚し、第二次大戦が終わった可能性が高いと考えます。
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