太平洋戦争は無謀な戦争と評されがちですが、やる前から本当に勝ち目がなかったのでしょうか?
自分で調べたところ、開戦当時の海軍の戦力比では、日本の連合艦隊は空母9隻を含む合計205隻、対する米国のアジア・太平洋地域の艦隊は空母わずかに3隻の合計157隻。ドイツの脅威を考えれば、大西洋艦隊を太平洋にた易く展開できることはできないはずですし。
勢力だって台湾・朝鮮・満州等を含めれば決して米国にひけをとっていたようには思えないのです。
戦局や戦争運営に問題があっただけで、決して無謀な戦争だったとは言えない様な気がするのですが、いかがでしょう?
No.8
- 回答日時:
こんばんは、もう皆さんが見事に要点を説明されてます。
工業力の差がありすぎるのは決まってますが、その他にも現代にも通じる決定的な考え方の違いがあります。現在の役人が責任をとらないで失敗をあいまいにして、なあなあで済ませる土壌が旧陸軍には特に多かったです。陸軍は陸軍 海軍は海軍
ばらばらで協力はほとんどしてません。今の役人の体制と同じです。
国民性かもしれません。インパールで失敗するのがわかってて、失敗したのに作戦を認めた大本営の落ち度になるので、立案者にはおとがめ無し、
芸者を連れてインパール作戦に行った将校達、こんな事が書いてある自費出版本何千冊読んだ事か、ソ連侵攻前満州から最初にいなくなったのは、高級将校とその家族、満鉄の偉い人、先にみんな本土へ帰っていなくなりました。これでは勝負になりません。
回答ありがとうございます。
将校が芸者を連れてインパールへ行ったなんて信じられません。事実だとしたらあまりに情けないですね。所詮、上の人間は我が身可愛さで国家のことを真剣に考えていなかったのですね。(全ての人がそうとは言わないが)
どこか元に滅ぼされた南宋の末路に重なるものがありますね。
No.7
- 回答日時:
こんばんは。
何をもって「無謀」というか、難しいところでございますが、自分が思いますに既に中国大陸での戦争を行いながら、アメリカと開戦、すなわち二正面作戦を行うことは無謀の側面があったことは否めないだろうと思います。
質問者様はご存知かもしれませんが、現在、週刊モーニングで、「ジパング」(かわぐちかいじ作)なる作品が連載されています。海上自衛隊のイージス艦がミッドウェイ海戦直後の現地にタイムスリップし、戦傷をおった日本海軍少佐を救出したところから物語ははじまります。この海軍少佐「草加」がイージス艦「みらい」の資料室から太平洋戦争の行く末を知り、日本の敗北を防ごうと動き出します。「みらい」側も補給などの観点から、「草加」を通して時の連合艦隊司令長官・山本五十六ほか海軍幹部らと交流をもち、無条件降伏を防ぐための戦いに参加するようになります。
もし質問者様がご存じなく、興味がおありでしたらコミック化されていますのでご覧になってみてください。おもしろいです。
さて、あえて架空の話を述べましたが、史実でもミッドウェイ海戦前後が日本軍の進出線が最も広がった時期でした。(社会科の教科書にもかいてあります。)ですがこの状態は、明治期以来の日本海軍が想定していた「日本近海にて、攻めてきたアメリカ軍を迎え撃つ」ものではなく、いうなれば「身の丈の合わない服を着ている」状態でした。開戦にあたって両国力の差(長い目で見て)を痛感していた山本長官は「1、2年なら暴れて見せますが・・」といったと言いますし、その差・戦力差を縮めるために行ったのが真珠湾奇襲ですね。
「ジパング」ではガダルカナル、ニューギニアが悲惨な状況になる前に兵員を撤退させ、同時に戦力が整う前の太平洋艦隊を引きずり出し、マリアナ諸島での早期決戦に持ち込もうとしています。「草加」はその際、独自開発した「核」を使用し、米軍に甚大な被害を与え、アメリカ国民を動かして早期講和を結ぶと共に、戦後の「核」による軍事バランスを作ろうとしています。
質問者様の言われる連合艦隊205隻と太平洋艦隊157隻が一斉にドーンとぶつかったなら、錬度から言っても間違いなく連合艦隊が勝ったとおもいます。ですが、そのような局面にはなりえないですよね。
私の素人考えでは、まず単純にハワイを占領してそこを拠点にアメリカ西海岸に上陸をかけれるかなあなんて思ったりしますが・・。船を走らせるには油がいるし、その油はどっから持ってくるのかという話になるので、やはり南方攻略、多方面作戦、うーん・・。
結局、補給線(シーレーン)をズタズタにされて敗れたかの戦争ですが、その教訓はなんとか生かされましたか。海上自衛隊はシーレーンの保持、すなわちそれに伴う対機雷戦、対潜水艦戦には世界有数の戦力を持っているといいますし・・(某国の工作員により、隊員から情報が流出していることが報道されて心配ではありますが。)
回答ありがとうございます。
今度機会があれば「ジパング」読んでみますね。
素人が生意気なことを言うようですが、海上自衛隊にはいつまでも太平洋戦争の教訓を忘れないでほしいですね。
No.6
- 回答日時:
無謀です。
日米で決定的な違いがあります。
アメリカは南北戦争で総力戦を経験しています。
日本は、幕末、日清、日露、日中は全て局地戦しか経験しておらず、総力戦はしていません。
自分たちが何をしているのか分からないうちに、総力を結集できずにアメリカにずたずたにされていきました。
官僚化によって部署の連携が取れないから。
官僚化は平時のシステムであって、緊急時のシステムではないのです。
ルーズベルト大統領が考え抜いてあの演説です。
日本にはそこまでのリーダーシップシステムは無かった。
イギリスはチャーチルを選び、戦後には彼を棄てた。
ここまで民衆の目があればよいのですが。
そして、最後まで日本軍は個別に戦った。
今でも世界で善戦しているのは民間企業です。
会戦では大負けでしたが、局地戦ではアメリカに引けをとらなかったのはこういうことです。多分。
そういや、戦後の政治家は詭弁で9条を逆手にとっていましたね。
政治家は詭弁が取り柄なのに、味方のみに詭弁を鍛えてどうするんでしょうかね。
回答ありがとうございます。
よく、当時の陸軍と海軍の不仲(?)はよく聞きましたけど、あれだけの超大国を相手に戦争している最中に国内でまとまれなかったなんて、残念で仕方ないです。
開戦当時は明治維新からわずか70年あまり。政略も外交もそして軍略も、全てにおいてアメリカのほうが上手だったのですね。
No.4
- 回答日時:
無謀です。
明治維新を戦った世代が無くなった後、実践よりも精神論を重視するようになってしまいました。
維新の時には最新の武器の導入合戦と言われるほどで、最新の銃火器・戦艦を購入し相手に有利にするよう勤めました。
武士の時代であったに関わらず、刀よりも銃火器が大事と考え方の一大転換をやってみせたのです。
この時の内戦は、官軍・旧幕軍ともに植民地化されないように、如何に日本という国をまとめるかを考え、集結までも短い期間で行われ、武器の購入はあっても双方ともに武力支援を諸外国に願っていません。
維新を最前線で戦ったメンバーが日清・日露で指導者として戦ったため、戦争の本質を身をもってわかっており、最適な戦術・戦略を取ることが可能でした。
日本海海戦で日本連合艦隊の司令長官であった東郷平八郎も、維新の時に戦艦春日にて、蝦夷共和国軍の戦艦と戦い、土方歳三の乗っていた戦艦に唯一砲弾を命中させたときの砲術士官として活躍しています。
これが太平洋戦争の時期には、昭和初期9年には東郷も死んでおり、維新の生き残りは居なくなった状態になっています。
東郷もそうですし、明治の初期には大量の官費留学生を送り出し、最新の技術・軍事を身に着けていましたが、日露に勝ったあたりから慢心を覚え、日本は強いと自惚れ、武器の進化を怠りました。
日露の時代であれば、戦艦こそ戦争の中心でありましたがその後世界では飛行機による攻撃が勝敗を左右してくるようになりました。
零戦などはありましたが、大和・武蔵などの時勢から見れば過去の遺物ともいえるようなものを造ったりと、世界の情勢でさえ出来なくなっていました。
確かに無謀とも言える戦線の張り方でもありましたが、これも単に情勢の把握能力のなさの表れです。
兵站なくとも気合いと精神力でと突っ走ってしまったのが行けません。
また軍も真珠湾攻撃時には明治維新より70年以上も経過し、官僚化してしまっていて、優秀な人材を指導者に出来なくなってしまってたという問題もあります。
歴史にもしはありえませんが、維新の主力が生き残っていたとしたなら、戦争を回避する術を選んだか、空軍の増強に励み、武器で負けないようにしたのではないでしょうか。
ちなみに満洲事変より来年で63年目、明治から満州事変までも63年です。
現在の日本の官僚組織が腐ってきているのも、軍の官僚化による暴走と重なるものがあるように思えませんか?
憲法の改正の動きも時期的に必然なのかもしれないと最近よく思います。
回答ありがとうございます。
日露以前には合理的且つ冷静な状況分析ができた指導者がいたのに、自惚れとも言える大国意識から時勢が読めなくなってしまったのですね。
大艦巨砲主義を最後まで引きずったのも、ある種、古きものや慣例を大事にする日本人の国民性かもしれませんね。
No.3
- 回答日時:
確かに開戦時点での兵器の数だけを比較すれば一見有利そうに見えますが、日本と米国の間には、克服し難い工業生産力の差があった点を見逃していると思います。
開戦後の兵器増産能力の差がありすぎた事、工業生産力とそれを支える基礎工業力並びに基礎科学力に決定的な開きがあった点を考慮すれば、やはり無謀な戦争と云わざるを得ません。この差を示す顕著な例として、珊瑚海海戦が挙げられます。この海戦で日米双方の空母が損傷しましたが、米側の損傷艦であるヨークタウンは、排煙路の破壊と燃料タンクの損傷という重大な被害を受けながら、ハワイ回航後の緊急修理の結果、僅か3日という短期間で戦線に復帰し、直後のミッドウェー海戦に間に合っています。対して、同じく珊瑚海海戦で艦首部分に爆弾を受けて、飛行甲板を損傷した日本側の空母翔鶴は、同じく突貫工事で修理を行うも、戦線に復帰したのは三ヶ月後で、当然ミッドウェー海戦には間に合いませんでした。
他にも、航空機パイロットや整備要員の養成能力等、様々な分野での差は当時の日本がどう頑張っても覆せるものでは無かったのです。
回答いただき、ありがとうございます。
そうですね、確かに工業生産の面を考慮していませんでした。
今の感覚では日本の工業は世界一の技術力・生産力を持っているように感じますが、当時の日本では到底アメリカに及ばなかったのですね。
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