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ネットなどで検索してみても、答えが出ないので教えていただきたいのですが、歯科や内科などで使われるエックス線って、もし遮蔽されていなければ、どのくらいの距離をどのように進んでいくのでしょうか?

しきい値というものがあるらしいですが、例えば、どのくらいの頻度で医療検査でのエックス線を浴びてしまったら、吐き気や脱毛や火傷の症状が起こってしまうのでしょうか?

A 回答 (4件)

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この回答へのお礼

参考にさせていただきます。
早速のご回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/08/13 21:38

診療放射線技師です。



放射線の影響は『確定的影響』と『確率的影響』に大別されます。

確定的影響はある一定量(しきい値)以上の被曝を受けた場合に生じ、
線量が増大するにつれ、発生確率が増加し、症状の重篤度も高くなります。
ご質問の吐き気・脱毛(一時的脱毛)・火傷(一時的紅班)は、
1~数Gyの被曝で起こるとされている文献が多いようです。
X線写真や消化管造影、CTなどで受ける線量は、
1mGy以下から数十mGyの線量のものがほとんどですから、
こういった症状が起こる事はありません。

私が実際聞いた中では、頭部血管のIVRにおいて、長時間の透視使用で、
術後に軽度の一時的脱毛があったそうです。

また1999年東海村での臨界事故の際には、
1名が20Gy以上の被曝で3ヵ月後・多臓器不全で、
もう1名は6~8Gyの被曝で7ヵ月後・呼吸器不全で亡くなったそうです。

癌や白血病を含む確率的影響にしても、200mGy程度の被曝では、
自然発生率を有意に増加させる影響は認められていませんので、
毎月のように何らかの検査を受けたところで、影響はほとんどありません。


もう一方の質問ですが、X線装置でX線を発生するパーツを管球といいますが、
管球の焦点で発生したX線の量は、距離が2倍になると1/4、3倍になると1/9、
4倍になると1/16といったように減弱します。(逆二乗の法則)
X線撮影(一般撮影)では、管球-被写体間距離を1~2m程度とって撮影をします。
この距離で最適な照射量になるよう、撮影条件を決めます。
この撮影条件を変えず、距離のみ2倍にしますと、線量は1/4となり、
ほぼまともに見られる写真とはならないでしょう。(CRでもS/N低下で、多分に判読不能)
これが距離10倍(1/100)にもなりますと、測定器等で照射が分かる程度でしょう。
実際に100m・200m先までも、減弱しながらも直線的に届いているのかもしれませんが、
測定不可能ではないでしょうか?


興味があったので、自施設の装置の最大定格出力にて、簡単に実験してみましたが、
計算上は18mぐらいの距離でも、何とか胸部写真が撮れそうな、照射線量がありました。
実際には通常このような撮影条件での撮影はありえませんが。


遮蔽計算のプロのような方なら、もっと良い回答をされると思いますが、
私の知識ではこの程度の回答しか出来ず、申し訳ありません。
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この回答へのお礼

詳しく、分かりやすくご説明いただきまして、どうもありがとうございました。

わたしは空港などにあるエックス線検査装置の近くで仕事をすることが多いので、日常的にエックス線を用いる業務に携わるひとや、あるいは、エックス線発生装置の軌道上付近で従事するひとは、慢性的に吐き気や脱毛レベルの影響を受けてしまうのかなと、ふと気になって質問させていただきました。

お礼日時:2007/08/13 21:48

空港の手荷物検査装置にはそれこそ、何世代も前のものから、最新式(多くは欧米、イスラエル)のものまで有ります。

ただ日本の空港では旧式なものが散見されます。特に指向角の制御技術に劣った機械ではX線の漏洩があるかもしれません。病院で鉛入りのエプロンをするように、手荷物検査でも鉛入りのカーテンが付いて居たりします。
職業がら「被爆」はその大小はおいておけば、避けられないと思います。吐き気や脱毛などはまだ分かりやすいですが、怖いのは貴方が妊娠してから起こりえる事象です。
X線の世界は『~と言われている』という論理の積み重ねです。まったく科学的ではありません。被爆の例にしても、過去にあった数人程度の原発の被爆のケースを例に出すことがせいぜいです。検証的に数千人以上の人間に設計された被爆をさせ、一生の健康状態を観察し続けたデータが無い以上(それを推奨しているのではないです)「X線製造者やX線技師に都合のいい意解釈」しかできないのがこの分野なのです。
他の方が言われているように距離の2乗で影響は減ります。業務中はなるべく機会に近づかないこと。装置の検査や修理の際はとくに注意して日々の業務に当たられることをお勧めします。

追記:
健康診断でX線検査を税金を使いながらやっている国は日本と朝鮮半島くらいでは無いでしょうか?
先進国の多くはX線検査により健康を維持できる人と、X線検査を受けないで一生を終えた人との差が無いという事実=これはX線検査、機械に余計なお金を掛けないで済むという社会生産性の観点で大切=からX線検査を法的な健康診断で行っていません。
X線検査装置の製造会社とX線技師という人たちの生活の方が「現実的に実証することが出来ないX線検査による健康被害」より大切だからという理解をしております。

以上
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この回答へのお礼

ご丁寧なご回答ありがとうございます。

仕事上、わたしはエックス線検査装置に近い場所にいてなければいけないので、なにか悪い影響があったりしないのかなぁ(吐き気や脱毛などだけでも起こってほしくないです)と調べてみたのですが、いろいろな意見があってよく分かりませんでした。
そこで、病院などでエックス線を扱われているひとへ影響や、もし囲まれていない場所でエックス線を使った場合にはどのくらい被害が出てしますのかを聞いてみたく質問させていただきましたが、ちょっとだけ怖くなってきました。

お礼日時:2007/08/14 12:50

放射線の被曝を考える上では、被爆線量と共に放射線自体のエネルギーも考慮に入れる必要があると思います。


一般的にエックス線と呼ばれているものは、低エネルギーな放射線と思われます。
 しかも直接曝写され続けてる訳ではないですし、生涯浴び続けてどうなるかというのはわかりませんが、身体的な影響は起き難いのでは?と思われます。

 ちなみに、病院の放射線科の放射線治療などで使われるリニアック(ライナック)を高エネルギーで浴びると照射された部分は火傷状になるとも聞きますし、どさくさに紛れて中性子線まで出ます。
でもそういった治療用放射線装置ではなく、診断用放射線装置(レントゲン・CT)などではそういった症状にはなりません。
 そういった意味でも、診断用及び工業用X線の発生装置では一般論として火傷のような症状にはならないものと思われます。
(放射線は熱のようなものと理解すれば分かりやすいかもしれません)

職業被爆と言っても、病院の放射線技師や原発の一部職員の方がよっぽど色々な線種を大量に浴びていますので、まず問題ないのではしょうか?
ただ、被爆するよりはしない方がいいので、心配であれば低エネルギーX線用のポケット線量計をつけて被爆線量の管理を行ったらいかがでしょうか?
(個人の被爆(健康)に関わる事なので、会社側も積極的に従業員の被爆管理を行うべきだと思いますが・・・)
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この回答へのお礼

お礼が遅くなってしまいましたが、ご回答ありがとうございました。

エックス線に対してほとんど知識がなかったので、エックス線を発生する機械のそばで毎日何時間も立っていると、やがて吐き気がしたりとか脱毛したりとかの現象が起こるのかもと、やみくもに心配していました。
わたしが仕事しているところも、一般の方が普通に通行される場所ですし、特に隔離されている場所じゃないので大丈夫な気がしてきました。

お礼日時:2007/08/18 20:17

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