忙しい現代人の腰&肩のお悩み対策!

検査はしていないので未確認ですが、ノロウイルスに感染したと仮定して教えて下さい。
12月26日~下痢と吐き気(吐いていません)があり病院でビオフェルミンを処方してもらい、症状が軽快しております。

この場合、体内と家の中でノロウイルスの細菌はどのぐらい住み着いているものなのでしょうか?
消毒しなかったらずっと家に居る事になるのでしょうか?自然に消えるとしたらどのぐらいの期間で消えるのでしょうか?
また、体内ではどのようになれば完治と判断しますか?

このQ&Aに関連する最新のQ&A

A 回答 (3件)

 獣医師です。

ウイルスについての専門知識を有しています。

 まず、ノロウイルスは「細菌」ではなくウイルスです。細菌とウイルスはまったく違う存在です。
 ウイルスは基本的に遺伝子とそれを包む殻のみから構成されます。なので遺伝子はあってもそれを複製したり遺伝子からタンパク質を合成するシステムを持たないため、自力では「何も」できません。
 なので生きた細胞の中に進入し(これを"感染する"といいます)、細胞のシステムを横取りすることによって増殖するわけです。
 従って、ウイルスとは「増殖以外の生命活動をしない」と「生きた細胞の中でしか増殖できない」ことの2つを基本事項として覚えてください。

 で、上の基本を頭に置いて読んで欲しいのですが、まず体内にウイルスがいる期間ですが、これは他の回答にもあるとおり、ノロウイルスの場合は回復後1週間から2週間、最長1ヶ月ということになっています。
 「完治」とされるのは、もちろん「症状がなくなったとき」です。
 すなわち、「完治」した後、ある程度の期間はウイルスを排泄し続けるということです。

 先の「生きた細胞でしか増殖できない」を思い出して欲しいのですが、生きた細胞ならどの細胞でも良いというわけではなく、ウイルスによって「感染できる細胞」が決まっています。ノロウイルスの場合は「ヒトの腸管上皮細胞」というわけです。
 従って、ウイルスが排泄されるのは「便の中に」ということになります。
 発症中は吐瀉物の中にも多量のウイルスが排泄されています。これはこの場合の嘔吐が「胃の内容物を吐いている」のではなく、「十二指腸から逆流して吐いている」からです。

 さて、排泄されて外界(環境と呼びます)に出てきたウイルスですが、ウイルスは環境中では「何も」しません。生命活動は何一つしません。
 細胞に感染できるのは、ウイルスのタンパクの殻が細胞のドアに対する「鍵」になるからなので、環境中の要因によってタンパクの殻の「形」が変わってしまえば、もうそのウイルスは細胞に感染できません。
 ウイルスは増殖以外の生命活動をせず、その増殖は細胞に感染しなければできないので、「細胞に感染することができなくなった」ことをもって「ウイルスが死んだ」と言います。

 というわけで、ウイルスは全て環境中では「死んでいく一方」の存在です。
 ですが、死ぬ速度にはウイルスによって差があるわけです。
 環境中で死ぬ速度が速いウイルスを「環境抵抗性が弱い」とか言いますが、最弱はRSウイルスやインフルエンザウイルスあたりでしょう。
 ノロウイルスは逆に「最強」の部類に入ります。
 吐瀉物を処理したりするときにウイルス粒子がエアロゾルとなって舞い上がり、カーテンや衣服に付着した場合、消毒しないと1ヶ月くらいは感染性を保っている、つまり「生きている」そうです。
 なので「嘔吐」した場合は厄介なのですが、嘔吐していない場合、もしくは嘔吐してもトイレまで我慢できた場合(ノロウイルスの嘔吐は十二指腸からの"反射"なので、まず意志で"トイレまで我慢"することは不可能です)は、汚染場所がトイレだけなので対策は比較的容易です。

 消毒は塩素系の消毒薬しか効きません。
 ただ、石けんは界面活性作用によって物理的にウイルス粒子を排除できますし(排除できる量は知れてますが)、ヨード系が若干効果があるようだ、という報告もあります。
 またウイルスによって程度に差がありますが、タンパク質から構成されているので熱には弱いです。ノロはその中でも最強の部類に入りますが、それでも70~80℃の熱だと数分から十数分で不活化できるそうです。
 ウイルスの耐熱性は、温度が高ければ短時間で、低い温度なら長時間かければ効果は同じ、と考えて良いです。基本としてウイルスの耐熱性を示す指標に「56℃30分」がよく使われます。これに耐えるか耐えないかで、「つえーウイルス」か「よえーウイルス」を分けるのですが、ノロはもちろん「つえーウイルス」です。

 なお、このような「不活化条件」を決めるには、様々な処理をしたウイルスを培養できるか、という試験を実施します。
 ノロウイルスは培養自体がまだできていないので、このような不活化試験は実施できません。
 なので、最も近縁なネコカリシウイルスというウイルスを使って不活化条件が出されています。

 なお、一般の方には誤解されやすいのですが、ウイルスの環境抵抗性と「感染力」はあまり関係がありません。
 ウイルスの感染力は、「発症した動物が排泄するウイルスの量」と「新たな感染に必要なウイルスの量」の比で決まります。当然、前者>後者となるほど「感染力が強い」というわけです。
 環境抵抗性はあるファクターにはなりますが、ほとんどの場合それほど重要ではありません。どのみち「ウイルスは環境中では死ぬ一方」だからです。
 その意味でも、ノロウイルスは最強の部類です。

 というわけで嘔吐していないので、対策は比較的容易です。
 トイレの消毒と食器の消毒、衣服はハイターかあるいは乾燥機で、ほぼ家の中のウイルスはゼロにできるでしょう。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

凄いっ!!大変分かりやすいご回答を有難うございました!!
説明の仕方も素晴らしいと思いました。

ではウイルスが残っている間(完治する前)にまた感染してしまう(2次感染?)という事はありますか?

また、微量でも便が付着した下着を他の衣類と洗濯してしまった場合や消毒しきれなかった物があったとして、そのウイルスも1ヶ月ぐらいすれば消えてしまうものなのでしょうか?
引き続き恐縮ですが、ご回答頂けると助かります。宜しくお願い致します。

お礼日時:2008/01/03 13:22

 再びJagar39です。



>ではウイルスが残っている間(完治する前)にまた感染してしまう(2次感染?)という事はありますか?

 二次感染とは、例えばノロウイルスが感染してズタボロになった腸管粘でサルモネラ菌が増えてさらに悪さを・・・というような場合に使う言葉ですので、この場合は「再感染」とでも言えば良いかと思います。

 で、その再感染ですが、起きないわけではないけど起きにくい、というところです。
 「起きにくい」というのは、やはり免疫記憶があるからです。まだ感染後間もない頃でしたら自分が排泄したウイルスにまた感染する、ということもあり得ますが、そのような事が起きても症状はシームレスに継続するので「再感染したのか?」とは判らないでしょうね。
 それが判るような時期(いったん症状が軽減した頃)になると、徐々に体内に抗体が産生されてきますから、感染は起きにくくなります。

 「起きないわけではない」というのは、もちろんノロウイルスの変異が早いという説明がされる場合もあるでしょうが、さすがにヒト1人を経代しただけで抗原性が変わるほど変異するものではありません。従って、「自分が排泄したウイルス」が、「そのウイルスによって体内で誘導された抗体」とマッチしない、ということはないでしょう。

 そもそも腸管内というのは、免疫システムから見ると「体内」ではなく「外界」です。
 で、腸管粘膜というのは、その「外界」から栄養素を体内に取り入れるための入口なわけです。そこが体内と同じような「異物」を全て攻撃するような免疫システムだと非常にまずいわけです。栄養素やタンパクも攻撃してしまいますし、有用な腸内細菌も攻撃してしまうと困るわけです。
 なので腸管粘膜の免疫システムは体内の他とはちょっと異なり、結果的に「異物認識→攻撃」のシステムが甘くなっています。
 そんなわけで、腸管で増えるウイルスや細菌に関しては、きれいに「感染防御」を実現できる手段はありません。

 ということで、「免疫記憶が生じるので再感染はしにくくなるが、しないわけではない」ということになります。

>また、微量でも便が付着した下着を他の衣類と洗濯してしまった場合や消毒しきれなかった物があったとして、そのウイルスも1ヶ月ぐらいすれば消えてしまうものなのでしょうか?

 1ヶ月もかからないでしょう。

 概念として、ウイルスは「個体」を対象でものごとを考えることはしません。あまりに小さすぎて光学顕微鏡では見ることすらできないからです。
 従って、「個数」という概念もないです。よくサイトに「ノロウイルスは100個ほどのウイルスで感染する」と書かれていますが、それはいわゆる「素人さんへの説明用」の言葉です。そんな個数、数える手段すらありません。
 本当は最小感染単位は10^2ほど、という場合、単位は「個」ではなくTCID50とかPFUとかその他諸々の単位が入るのですが、説明しきれないので「個」と書かれているだけなのです。ま、サイトの文を書いた本人も理解していない場合が大半でしょうけど。

 なので概念として大切なのは、「ノロウイルスは環境中で1ヶ月ほど生存する」とか言う場合、「1個のウイルスが1ヶ月生きる」のではなく、「最初は10^xあったウイルスが、1ヶ月後もまだ検出できる」ということです。

 先の回答に書いたとおり、ウイルスは「環境中では死ぬ一方」の存在で、その死ぬ速度がウイルスや環境条件によって異なるだけです。
 つまり、「1ヶ月後にウイルスは残っているのか?」という問題に対しては、「ウイルスの死ぬ速度」ともうひとつ「最初に存在したウイルス量」が解答を導くために必要な数値なわけです。
 一般に「ノロウイルスは環境中でも1ヶ月ほどは生存する」という場合、初期のウイルス量は下痢便や吐瀉物を前提としています。これらは1g中に10の9乗"個"ほどのウイルス量がある「濃厚汚染物品」です。

 つまり、嘔吐することがなく、トイレで手に付着してしまったとかいう場合のウイルス量は、トータルとして「吐瀉物」よりは10の10乗とか12乗とかいうオーダーで「汚染度が低い」わけです。
 従って、この状態をスタートとした時に1ヶ月後にウイルスが残っているはずがない、というわけです。

 ま、便が付着したり吐瀉物が飛び散ったり、というような場合は、これも例えば0.01gが付着しただけだとしても、ウイルス量は10の7乗"個"もあるわけです。100個すなわち10の2乗個あれば感染が成立するとすれば、便0.01gで10万人に感染させることができるだけの量がある、ということになりますね。

 これを洗濯すると・・・
 例えば2ケタくらいはウイルスが「死ぬ」としても、まだ10の5乗個のウイルスがあり、しかもそれらは一緒に洗濯した衣類に均等に付着します。
 例えば10枚の衣類を洗濯してしまったとすると、1枚に10の4乗個ずつ付着するというわけです。

 という具合に計算すると、「トイレで手に付着した」よりは随分リスクが高いことが判ると思います。もちろん「トイレで手に付着」というのは「付着したことが気づかないほどのレベル」という前提での比較ですが。

 衣類に「それと判るほど」の付着があった場合は、ハイターなり乾燥機なり、もうひとつ手を打たないと、1ヶ月後にはさすがに残ってないかもしれないですが、半月後ならまだ残っているかも、というレベルの話になりかねない、ということです。

 なお、手に付着したノロウイルスは、石けんで手を洗うだけで100分の1に減らせる、ということになっています。
 100分の1に減る、と聞けばもうそれで充分じゃん、みたいに思われると思いますが、実は先ほどの話に当てはめると、「10の2乗おちるに過ぎない」ということです。元が10の10乗個なら、10の8乗個になるだけなんです。
 塩素系消毒薬、高温処理(報告によって多少異なるが、80℃で5分とか70℃で15分など)は、元のレベルに拘わらずほぼゼロまで落とせる手段なので、「塩素系以外は効かない」という話になっているわけです。
 でも、2乗しか落とせない手段でも3つ組み合わせれば6乗落とすことができる、ということなのでまるきり無駄というわけではないのですが。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

とても詳しいご回答を有難うございました!
何度も読み返して深く理解する事が出来ました。ノロウイルスを始め、再感染についても大変勉強になりました。
細かい質問に丁寧にご回答下さり感謝致します。
Jagar39さんも感染しないようお気をつけ下さいね。
本当に有難うございました!!

お礼日時:2008/01/04 01:31

症状がおさまっても、通常は1週間、長くて1ヶ月も便の中にノロウイルスが排泄されます!回復したつもりでも、人に感染させる恐れがあるので、油断禁物!


感染力は非常に強く、数個―100個程度のウイルスが口に入るだけで感染します。
ノロウイルスは培養して増やすことができないため、研究に制約が多く、大流行の原因究明も簡単ではなさそうだ。
 http://www.city.sapporo.jp/shiroishi/oshirase/to …

ノロウイルス感染者のふん便やおう吐物から,ヒトの手などを介して,二次感染(間接的に感染)しますから,何時までもそこいらには居ないようです.
    • good
    • 0

このQ&Aに関連する人気のQ&A

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人が検索しているワード

このQ&Aと関連する良く見られている質問

Qウイルス検査法の違いについて

こんばんは。このカテゴリーでよいのかどうか自信がありませんが、質問させて頂きます。

いま肝炎ウイルスやノロウイルスの検査法について調べています。が、ネットで検索しても以下の4つの検査法について、その原理と違いについて明確に説明しているものを見つけることができませんでした。
 ・PCR法
 ・RT-PCR法
 ・リアルタイムPCR法
 ・LAMP法
これらの検査法の違いについて、簡単に教えて頂ければ助かります。またはそれぞれの検査法の原理を説明しているHPを教えて頂ければ、同じく助かります。特に当方はRT-PCRは「リアルタイムPCR」と思いこんでいたために、かなりの衝撃を受けています。

どうぞよろしくお願いいたします。

Aベストアンサー

 原理の説明をなるべく簡単にしてみます。
 これもPCRが判れば、後は芋づる式に理解できると思いますので、まずPCR法の説明からします。

 PCRは目的の遺伝子(標的遺伝子ともいう)を増幅する手法なのですが、具体的には標的遺伝子のある特定の配列に相補的(Aに対してTというような)に結合する「短いDNA鎖」を用意します。これをプライマーと言います。
 そのプライマーはフォワードとリバースの2カ所設定します。

 そのプライマーとDNA合成酵素(Taq)、さらにTaqがDNAを合成する際の材料となるdNTPという試薬を検体DNAと一緒に小さなチューブに入れ、サーマルサイクラーという機械で温度をかけてやります。
 すると、ある温度でプライマーと検体のDNAが特異的に結合し(これをアニールという)、次に72℃にするとTaqが働いてプライマーが結合した場所からDNA鎖を合成します。すると2本鎖のDNAができあがるので、次に94℃でそれを1本鎖に解離してやります。
 次いでまたアニール温度にして72℃にして94℃、というサイクルを繰り返すと、先のサイクルでできたDNAが新たな反応の鋳型になって、次々と連鎖的にDNAが増幅される、というのがPCRです。
 ここでアニール温度だけ明示しませんでしたが、これはプライマーの配列によって異なります。DNAの塩基配列は、AとT、CとGという2種の相補的結合は、「結合する力」がちょっと違いますので、プライマー配列がどの程度のGC含量かによって、アニールの至適温度が異なるためです。だいたい45~65℃くらい、私はほとんどのPCRを55℃に固定してやってました。55℃で上手くいかないとアニール温度を変えてやってみる、といった感じです。

 次にRT-PCRですが、これはRNAウイルスの遺伝子検出や細胞内のmRNAの検出等に用いられます。
 要するに、RNAをそのままPCRで増幅することもできなくはないのですが、DNAが「最も安定な化学物質」であるのに対し、ちょっと化学構造が違うだけのRNAは「極めて不安定な化学物質」ですので、そのままPCR
をやってもなかなか上手くいきません。
 なので、逆転写酵素というものを使い、RNAを一度DNAに逆転写してやって、そのDNAを検体に改めてPCRをする、というのがRT-PCRです。
 なのでこれは単にPCRのひとつのバリエーション、という捉え方で良いと思います。私達も「このウイルスのRNAをPCRで取ってみたんだけど」みたいな会話の中では、別にノーマルPCRとRT-PCRを区別していませんし。

 ここまでがいわゆる「普通のPCR」の説明です。

 LAMP法というのは、このノーマルPCRの「特異性がちと低い」、「専用の機械が必要」、「反応後に電気泳動で増幅を目視しなければならない」といった弱点をカバーするために考えられた手法です。
 これは私も実際にはやったことがないので原理もいまいちうろ覚えなのですが、プライマーを複数箇所に設定してそれを一定温度で反応させ、反応物によって濁度が変わることで判定する、というものです。
 つまり複数プライマーによって特異性の問題をクリアし、一定温度での反応によって「汎用機器での使用」を可能にし、電気泳動の手間も省略できる、という方法です。

 リアルタイムPCRは、文字通り「リアルタイム」に産物が増幅されるところを確認できる手法です。
 つまり、PCRの反応物(産物)が増幅されると蛍光色素が発色する仕掛けをしておき(この仕掛けには複数の手法があります)、ノーマルPCRのサーマルサイクラーに分光光度計を足したような専用の機械で、その蛍光発色を「リアルタイムに読む」というものです。
 結果として、「元の検体にどのくらいの遺伝子があったか」という定量を、ノーマルPCRより遙かに容易に高精度にできる、という利点があります。そり他にも電気泳動をしなくて良いので多検体処理が容易、というのも利点です。
 100や200検体のPCR反応そのものはたいして手間も時間もかからないのですが、その産物を電気泳動にかけて判定するのが大変です。なのでリアルタイムPCRという手法が出現して初めて「多検体のPCR」が現実的になった、ということが言えます。

 また、特異性についても、「複数の発色させる方法がある」と書きましたが、そのケミストリーによって異なるのですが、ノーマルPCRよりは段違いに特異性を高めることができます。

 ただ、LAMP法は産物のDNAが相互にある構造をとってしまうし、リアルタイムPCRは増幅する対象を極端に短くしないとうまく行かないので、「PCRで増幅した産物をさらに解析する」という用途には使いづらいです。この分野だとまだノーマルPCRが最も適しています。
 ノーマルPCRだと増幅する遺伝子の長さは、ある程度自由自在ですから、「診断のための検出系」なら、目的ウイルスの「あまり変位しない領域」を設定すればいいし、「遺伝子の型別等の解析をする」目的なら、変位する領域を挟んだプライマーを設定すれば良いわけです。プライマーまで変異領域に設定すると、解析以前に「増幅できない」ことになりかねないですが。
 リアルタイムだと増幅範囲を短くしないといけないので、「変異領域を増幅するのだけど、プライマーはその外に設定」なんてことはまず無理ですから、必然的に「検出系」の用途が主になります。

 プライマーの設計自体は簡単です。目的の遺伝子の配列さえ判っていれば、適当に20塩基対ほどのDNAを設計すれば、とりあえずプライマーとして使えます。確かにそれで増幅できるか、また目的以外の遺伝子に当たらないか、という検証は必要なので、「モノにする」にはそれなりの苦労がありますが。
 プライマーの合成自体は外注に出すのですが、1塩基対あたり安いのだと50円くらいからできますから、20塩基対のプライマーをフォワードリバース両方合成しても2000円くらいでとりあえずやってみることはできます。
 リアルタイムの場合は、試薬がまだ少し高いのと(RT-PCRと同じくらいにはなってきましたが)、TaqMan法(「発色させる」方法のひとつです)の場合はプローブの合成が少し高い、というくらいです。
 LAMP法は、複数のプライマーを、しかもその産物がある構造を取るように(うろ覚えな上に調べるのもさぼっていてすみません)設計しなくてはならないので、かなり敷居が高いです。既に既報で確立している系を実施するのは簡単ですが、自分で系を作るのは難しいですね。

 というわけで、原理についてかいつまんで説明しましたが、参考になれば幸いです。

 原理の説明をなるべく簡単にしてみます。
 これもPCRが判れば、後は芋づる式に理解できると思いますので、まずPCR法の説明からします。

 PCRは目的の遺伝子(標的遺伝子ともいう)を増幅する手法なのですが、具体的には標的遺伝子のある特定の配列に相補的(Aに対してTというような)に結合する「短いDNA鎖」を用意します。これをプライマーと言います。
 そのプライマーはフォワードとリバースの2カ所設定します。

 そのプライマーとDNA合成酵素(Taq)、さらにTaqがDNAを合成する際の材料となるdNTPと...続きを読む


人気Q&Aランキング

おすすめ情報