電子書籍の厳選無料作品が豊富!

抵抗の熱雑音の測定実験をしているのですが、以下の3つの現象が理解できません。
(1)0Ω(ショート)、10Ωの抵抗の熱雑音測定時に27MHz付近に大きさ-63dBm(0Ω)、-68dBm(10Ω)ほどのピークが現れる。10Ωのピークの方がブロードなピークである。
(2)プリアンプの入力インピーダンスが1MΩであるのに、50Ωの抵抗を繋いだときに一番雑音レベルが高くなるのはなぜか?抵抗の大きさが1MΩの時に一番高くなるのでは?
(3)プリアンプの入力インピーダンスは1MΩであるが、何も考えずそこに50Ωの同軸ケーブルを繋いで良いのか?インピーダンス整合はとらなくて良いのか?取るとしたらその方法は?これが(1)のピークと何か関係しているのでは?


回路としては同軸ケーブル(長さ1m)の片方の先っぽを剥いで、外側の網状になっている線(アース線?)と中心の線(信号線?)を抵抗で繋ぎ(半田付け)、その同軸ケーブルの反対側ををプリアンプ(NFのSA-220F5)につなぎ、プリアンプとスペアナを同軸ケーブル(長さ0.5m)でつないでいます。抵抗とアース線?をつないでいる部分をアースしています。
このときにスペクトラムアナライザに表示される雑音を0Hz~100MHzまでの範囲で見ています。
抵抗は0Ω(-79dBm)、10Ω(-77dBm)、50Ω(-73dBm)、100Ω(-76dBm)、330Ω(-77dBm)、12kΩ(-80dBm)、1MΩ(-80dBm)の大きさのものをそれぞれ測定しました。括弧内は測定した熱雑音レベルの平均的な値です。
プリアンプは入力インピーダンス:1MΩ、出力インピーダンス:50Ωで、スペアナの入力インピーダンスは50Ωです。

詳しい方いらっしゃいましたら是非お教えください。
3つの内1つだけであっても全く構いません。
今のところ見当がつかないので少しでもヒントをいただけると大変助かります。

A 回答 (11件中1~10件)

1)ピークが生じる理由は、プリアンプで測定しているノイズ機構が想定したものと異なるからでしょう。


10Ωの抵抗ノイズ電圧は非整端のケーブルの共振により大きくなり、プリアンプ入力に現れます。 ケーブルの特性インピーダンスを 50Ω、プリアンプの入力インピーダンスが十分高いとすれば、電気長が 1/4 波長の時に最大で 50/10 倍、すなわち5倍になります。 別の導出でも同じ結果が得られます。 測定対象をケーブル込みで考えるのです。 電気長が 1/4 波長の時、プリアンプからは、10*(50/10)^2、つまり、250Ωが見えます。 ノイズ電圧は 10Ωの √(250/10) 倍ですから先ほどの値に一致します。 50Ωにおいて、-73dBmが観測されるというなら、-73+10*log(250/50) = -66dBm が 10Ω 測定ピークの妥当な値です。 測定値 -68dBmとは 2dB 違うようですが、実は1m ケーブルの損失と47pFのプリアンプ入力容量を加味した抵抗値は、250Ωでなく180Ωで、-67.4dBm と試算されます。 ピーク周波数は、32MHzくらいになりそうなのですが、ケーブルは 50Ω? ポリエチレン? 正確に 1m ? ちょっと合いませんね。 0Ωの時のノイズピークがさらに大きいのは、現象が激しく起こるからです。 1/4 波長の短絡ケーブルを覗き込んだインピーダンスは無損失なら無限大ですが、当該例では 2kΩ程度ではないでしょうか。 これだとご提示の-63dBm(0Ω)より大きいノイズとなるのですが、プリアンプの入力抵抗成分の性で頭打ちになっているような気がします。 47pF//1MΩのような表現がしてありますが、30MHzでの並列抵抗分が 1MΩ のようなアンプはパワーゲイン的に構成不能でしょう。 アンプの回路が判ればもっとはっきりします。

2)高い抵抗値ほどノイズが減少した理由は、前項より簡単に(集中定数の範囲で)説明できます。
ノイズ源の信号源インピーダンスは、抵抗値そのものです。 プリアンプの入力容量と 1m ケーブルの容量の合計は、約150pFと見積もれます。 測定されるノイズは、ノイズ源の出力インピーダンスと、測定系の入力インピーダンスで分圧したものになります。 静電容量のインピーダンスが信号源インピーダンスを下回るような局面では、ノイズ電圧が約 (1/ωC) / R 倍に減少してしまいます。 抵抗のノイズ電圧が抵抗の平方根で大きくなるとしても、この分圧ゲインは抵抗に一次反比例しますから、減少が勝ってしまいます。

3)インピーダンス整合が必要か否かは目的次第、任意です。 が、希望が叶えられるとは限りません。


150pFは1MHzで1kΩ、1kHzで1MΩですね。 まずは、(1/ωC) > R の条件で正常にノイズが測れる事を把握すべきかと思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
1)分布定数回路の本を何冊か借りて自分でも勉強してみたのですが、計算がうまくできませんでした。
起電力E、内部抵抗Zsの電圧源を特性インピーダンスZoのケーブル(長さL、伝搬定数γ)で繋ぎ、Zrの負荷で終端した場合を考えました。(状態1)
ケーブルの起電力側の端をx=0、負荷側をx=Lとした時、

V(x=L)=2ZoZrE/{(Zo+Zs)(Zo+Zr)expγL+(Zo-Zs)(Zo-Zr)exp(-γL)}
      =2ZoE/{(Zo+Zs)expγL+(Zo-Zs)exp(-γL)} (Zr>>Zoのとき)

となってこれからうまく計算できません。
というより、上記の回答を拝見するともっと違う方法で計算されているように思われますが、どのような方法で計算されているのかがわかりませんでした。

>電気長が 1/4 波長の時に最大で 50/10 倍、すなわち5倍になります。
特性インピーダンス/抵抗、が入力側に現れるということなのでしょうか?
これは状態1のようなときでは、いつでも成り立つ関係式なのでしょうか?

またケーブル長を正確に測ってみたところ0.85mでした。
λ/4=0.85, c=fλ
より計算してみたところ8.82MHzとなってしまい27MHzとは大きく異なってしまいました。どのように計算されたのでしょうか?

2)プリアンプの入力インピーダンスは1MΩなのですが、これと抵抗のインピーダンスとで分圧した場合、抵抗が十分低い場合電圧のほとんどがプリアンプにかかると思うのですが、今回はこの入力インピーダンス1MΩは関係ないのでしょうか?

ご丁寧な回答ありがとうございました。引き続き自分でも勉強してみますが、もしお時間ありましたらお教えいただけると大変助かります。
よろしくお願いいたします。

お礼日時:2008/06/15 12:39

ANo.10 のお礼欄にいただいた内容に関してです。



> 4000Ωは2MHz付近までは理論値通りなのですが、それ以上は大きく右肩あがりになってしまいました。
> これは実際に観測されるノイズが、2MHz付近で機器のノイズフロアに達してしまうためだと考えました。
 
4000Ωは、8 nV/√Hz、160pF が 500Ω at 2MHz ですから、測定されるノイズ電圧は、1 nV/√Hz となり、確かにプリアンプのノイズ電圧 0.5nV/√Hz typ. に接近してますね。 考え方は正しいと思います。 なお、ANo.8 の方がおっしゃるように、O Ωノイズ測定値で補正すれば、測定限界はもう少し拡大できそうですよ。 つまりアンプのノイズのみを事前に知って差し引く方法があります。 ちなみに、ノイズは二乗和であること、O Ωノイズという測定は、ケーブルの共振に影響されないプリアンプ端で行うこと、補正量が大きくなるにつれ再現性が悪化するので、ノイズ測定値の平均回数を増やすこと、などが留意点でしょう。

さてケーブル長に関する疑問
> アンプの容量などが伝搬定数に影響しているのでしょうか?
> 以前、ピーク周波数を32MHzと算出された際の計算方法をお教えいただけないでしょうか?

の件ですが、アンプの容量 57pF はケーブルの終端容量として伝達特性に織り込むべきものでしょう。 そのことは、ANo.7 やANo.10 でも触れていますよ。「32MHzは、良くあるポリエチレン誘電体の 50Ω、1m ケーブルを仮定し、AMPの57pFも含めて計した値です。(ANo.7)」

共振点は正攻法で計算すれば良いのですが、次のような概算もできます。 伝搬速度として御提示の、2.0*10^8m/s を使ってみましょう。 ケーブルは 1m とします。 まず、1/4λの共振は 50 MHz です。 57pF の終端容量によって共振周波数がどれくらい変化するかという事ですが、ケーブルのπ型の等価回路近似を思い浮かべます。 ケーブルの 1m 当たりの静電容量は約100pFで、両脚に二分して配置されます。 共振は、中央のインダクタンスと 受電端の 100/2 pF コンデンサで生じることになります。 この50pF が アンプにより、50pF + 57pF に変化すると考えるのです。 容量が 約 2 倍になるのですから、共振周波数は、約 1/√2 になります。 共振周波数は 34 MHz 近辺という計算になります。 分布定数からの厳密な計算をなさったら、比較してみてください。 大差ないと思います。 なお、2.0*10^8m/s は、ポリエチレン誘電率の妥当な値ではありますが、私は訳あって、数%低めの値を使い、32MHzを得ました。

でも、この見積もりは、27 MHz とかなり離れていますね。 さらにケーブルは、85 cm との事ですが、失礼ながら、長さとして組み入れる部分に誤解はありませんか。 たとえば抵抗器との接続はどのようにされているのでしょう。 その部分が二本の単線で延長されていたり、さらに線間距離が広かったりすれば、50Ωよりインピーダンスの高い線路、インダクティブな線路として、見た目より遥かに大きな総延長を作り出しますよ。 あるいはもしケーブルが50Ωでなく75Ωだとしたら、57pF の影響は大きくなりますね。 延長構造に何ら見積もり違いが無いなら、アンプの入力容量を疑わざるを得ません。 少なくとも 30MHz 辺りでは57pF より大きいのかもしれませんね。 突き詰めたいならケーブルとアンプ、別々に特性を測れる工夫をする事です。

いずれにせよ、素性の知れた抵抗のノイズで測定系の補正を行うのは、悪い方法ではないように思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

いつもご回答ありがとうございます。
今回も大変参考にさせていただきました。

>ケーブル長に関する疑問
詳しいご説明ありがとうございました。
ケーブルのπ型等価回路近似など、初見でしたがとてもわかりやすい説明で助かりました。
今後、この回路をいじくるにあたり、毎回分布定数回路を考えていたのでは、自分の力ではかなりきついものがあったので、詳しい近似方法を教えていただき助かりました。今後、これらをもとに自分で考えていこうと思います。

>長さとして組み入れる部分に誤解はありませんか。
同軸ケーブルと抵抗をつなぐ部分が確かに、誤差の原因になっているかもしれません。同軸ケーブルをはいでむき出しの部分の長さが3cm程度、そこから抵抗までのアルミの部分が2cm程度です。
これらの長さや位置関係などが周波数のずれと関係しているのかもしれません。


毎回の詳しいご回答大変助かりました。ありがとうございました。
ノイズが理論値通りに出力されない原因が、ケーブルの容量など測定回路によるものだというご指摘が一番助かりました。
高周波測定に関する知識がまったくありませんでしたので、高周波は低周波領域とはまったく異なる振る舞いをすることがあると学べたことだけでもとてもありがたかったです。

今後ももしかすると助けを求めるかもしれませんが、そのときはお時間あるときにでも軽く面倒みていただけたら嬉しく思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/07/28 18:58

ANo.7です。



> これを見るとZs<50のときにf(x)>1となり、Zs>50のときf(x)<1となるのがわかります。抵抗値があがるにつれて熱雑音電力の値が下がるのはこの係数の影響もあると考えたのですが、どうでしょうか。

正にそれなのですが、ケーブルを分布定数的に扱うよう提案したのは共振ピークが現れることを示すためであり、x が十分小さい範囲(共振ピークが現れるより下の周波数)は、もっと簡単に集中定数的に扱えるのです。 つまり、ケーブル容量、プリアンプ入力容量、入力抵抗の並列が、信号源抵抗の単純な負荷になったモデルから計算される分圧比が、「この係数の影響もあると・・」そのものに相当するのです。  そして「測定対象の抵抗値が大きくなるに従いノイズが下がってしまう現象」は、抵抗値が容量のインピーダンス (1/ωC) を 上回る範囲で生じるというのが、ANo.6 の (2)の説明です。 別段の制約が無ければ、「容量が無視できる条件で測定する。→ 容量を加味し集中定数で扱える範囲を測定する。→ 分布定数的な範囲を測定する。」という順序で実験を進めるのが良いかと思います。

> 同軸ケーブルとやプリアンプが容量を持つとはコンデンサが並列に接続されていることと同じなのでしょうか? 

上で述べたように、ケーブル長さが波長に対して無視できるような範囲ではその通りです。

> 仮にプリアンプに47pFのコンデンサが並列に接続されている場合、80MHzの周波数にとってはプリアンプに約12Ωの抵抗が接続されていることになるので、・・・「30kHz~80MHzで46dBの増幅」という性能は入力インピーダンスが十分に低い(12Ω以下)電圧源をつないだ時にしか成立しないということなのでしょうか?

ちなみに、47pF at 80MHz は、約40Ω ですよね。 それより信号源抵抗が低くないと周波数特性が・・・、という考察はある程度正しいのですが、40Ωはリアクタンスであって「損失抵抗」ではありません。 インダクタ等の効果も含めれば、必ずしも電圧降下を与えるとは限りません。 ケーブルの効果を考える際も容量終端としてケーブルの共振に取り込むべきです。 いろいろなケースに関して現象を列挙するのは大変なので、まず、考察の範囲を絞るべきでしょう。


30kHz~80MHzの全範囲で、10Ω~1MΩの全範囲を対象にするという目標は広すぎませんか。 さらになぜケーブルが必要なのか、どうして57pFの入力容量のAMPが選定されているのか、そもそも、なぜ抵抗のノイズ測定を行う必要があるのか等、現実的必然性とのギャップが大きいように感じられますがいかがでしょう。 
    • good
    • 0
この回答へのお礼

いつもご回答ありがとうございます。
お礼が遅れて申し訳ございませんでした。
今回も大変参考にさせていただきました。

>つまり、ケーブル容量、・・・そのものに相当するのです。
ケーブルにコンデンサが並列接続されているという考え方(集中定数)は、分布定数から導きだされる式の近似だったのですね。

抵抗の熱雑音をE、アンプに入力される電圧をE'、として
E’=SE
というような関係になるときE'/Sから
実際に抵抗で発生しているであろう電圧を、10MHzまでの範囲で
分布定数・集中定数それぞれの考え方から計算補正してみました。
用いた抵抗値は10,25,50,100,300,600,1000,4000Ωです。


Sはそれぞれ以下のものを用いました。
(1)分布定数
前回のf(γL)を用いました。
(2)集中定数
Sはケーブルに150pFのコンデンサが並列につながっていると考えて、そこにかかる電圧をE'としてSを求めました。

結果は、4000Ω以外はどの抵抗値も理論値(√4kTR)に対して±5%以内の値になりました。
ただ細かく言うと、
分布定数の場合、300Ω以上の抵抗の場合若干右肩上がりになり、
集中定数の場合、50Ω以下の抵抗の場合、若干右肩上がりになってしまいました。
4000Ωは2MHz付近までは理論値通りなのですが、
それ以上は大きく右肩あがりになってしまいました。
これは実際に観測されるノイズが、2MHz付近で機器のノイズフロアに達してしまうためだと考えました。


ひとつ気になることがあるのですが・・
分布定数による補正を行った時、実際のケーブル長L=0.85mではなく、
ショートさせたときに見えるピーク周波数27MHzから算出されるL=1.85mを使用しました。(ズルをしている気がします・・)
ちなみに、伝搬定数はγ=2.0*10^8m/sを使用しました。
実際のケーブル長より、この値の方がうまく補正されるのですが、その理由がわかりませんでした。
アンプの容量などが伝搬定数に影響しているのでしょうか?
以前、ピーク周波数を32MHzと算出された際の計算方法をお教えいただけないでしょうか?


>現実的必然性とのギャップが大きいように感じられますがいかがでしょう。 

確かにおっしゃる通り、抵抗の熱雑音測定は予備実験としてやっていることなので、
とりあえず、うまく熱雑音が測定できている(計算補正含め)と思われる範囲で、もう本実験に入っていこうと思います。

お礼日時:2008/07/08 13:04

ところで、どのようにシールドを施し、その結果どうなったか、レスポンスが欲しいです。

それによっては、もっと良い方法も提案できるでしょう。
    • good
    • 0

No.5です。



(1)抵抗値を大きくしたときにノイズも本当に大きくなるのか。
抵抗値が小さい場合には、測定器のノイズに埋もれてしまいます。
抵抗値が大きい場合には、入力容量等の容量によりフィルターされてしまいます。
上記以外の範囲(測定環境による)の抵抗値であれば、ノイズの増加は測定できます。

(2)そのときのノイズ電力の理論値はP=4kTR/50で良いのか。
ノイズ電力のスペクトルという意味だとすれば合っていると思います。しかし、後で述べた(d)の問題があります。

(3)そもそも熱雑音の測定は可能であるのか?
その環境では分かりませんが、可能です。NF SA-220F5の入力換算雑音電圧密度を見ると、0.5nV/√Hzなので雑音抵抗に換算すれば15Ω程度ですから、プリアンプの性能は問題ないでしょう。と言うか凄い性能だと思います。

(4)プリアンプの入力インピーダンスは何Ωであったのか。
憶えてません。初段はJ-FETのソースフォロワにしました。


以下は、記憶の中のアドバイスとノウハウです。それぞれの理由を十分には記述してられないでの、ポイントだけ。

(a)測定周波数範囲(低周波側):機材の1/fノイズ・スペクトルから設定すること。
(b)測定周波数範囲(高周波側):機材の浮遊容量から設定すること。
(c)検波モードを適切なものに:私が使ったスペアナにはNOISEというファンクション・キーが付いていた。マニュアルに書いてあるのでは。
(d)単位を nV/√Hz表示に切り替える:dBmだと分解能を考慮してnV/√Hzに変換しなければならないため、大変面倒なことに。
(e)分解能:帯域を十分狭くすること。測定時間が凄く延びます。
(f)ターゲット周波数を設定し、その周りの狭い範囲でスイープ:測定時間を現実的なものにするため
(g)測定は多数回測定して平均値を取る:(nV^2)/Hzで平均する。
(h)0Ω測定値によりRΩの測定値を補正。
(i)測定値を測定系のゲインで補正。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

いつもご回答ありがとうざいます。
お礼が遅れて申し訳ございませんでした。
試行錯誤しながら測定をしておりました。

おかげさまで何とか熱雑音の測定ができているのではないかという段階までたどり着くことができました。

うまく測定できていなかった主な原因としては、0Hz~80MHzまでのスパンで見ていたためでした。
1MHz以下の範囲では500Ωくらいまではノイズ電力はしっかりと上昇していたのですが、スパンを80MHzで見ていたため、1MHz以下の範囲に意識が向いていませんでした。
より高周波になると分圧の影響でノイズ電力が低下するということを知らなかったので、1MHz付近で上昇している理由は1/fノイズによるものだと思い込んでおりました。

また、分布定数回路の理論から、抵抗で発生している電圧と実際にスペアナで観測される電圧の関係を求め、その関係式とスペアナでの測定値から抵抗での電圧を計算してみたところ、10MHz付近まではどの抵抗でもほぼ理論値とおりの熱雑音電圧を示しました。


・(d)nV/√Hz表示について。
どうやら現在使用しているスペアナにはnV/√Hz表示はないようでした。

・シールドについて。
アルミホイルを抵抗の周りや同軸ケーブルに一回巻いているだけです。
低周波のノイズはよくカットしてくれますが、50MHz以上のノイズはカットされたりされなかったりが、かなり時と場合によります。しかし、今後当面は10MHz以下の範囲で測定を行っていこうと考えておりますので、特にこれ以上のシールドは考えておりません。

親切に教えていただき大変ありがとうございました。
実験を進めていく上で大変参考にさせていただきました。
心から感謝しております。

お礼日時:2008/07/01 11:21

ANo.6です。



1)ご提示の V=2ZoE/{(Zo+Zs)expγL+(Zo-Zs)exp(-γL)} に関して
もうちょっとで答えなのですが・・・。 無損失前提に L=λ/4 において、expγL=j、expγL=-j ですよね。
すると、2ZoE/{j(Zo+Zs)-j(Zo-Zs)} = ZoE/jZs ではありませんか。

もし次の予備知識があれば、もっと簡単に答えは導けますよ。 「終端整合のケーブルは長さによらず特性インピーダンスを示す。 終端開放の1/4波長ケーブルは短絡に見え、終端短絡の1/4波長ケーブルは開放に見える。」
さて信号源抵抗 Zo の信号源 E にケーブルが繋がれているとし、また Zo の抵抗で整端されているとします。 ケーブル長によらず電圧は E/2 です。では整端を外したら? 送電端は整合され終端側出力インピーダンスはケーブル長によらず、Zoですから、テブナンの定理により、開放電圧は E だとわかりますよね。 ケーブル長によらず電圧は E、1/4波長の開放ケーブルでも E です。 ではこの時入力端はどうなっているのか? 短絡に見えていて電圧は零です。 そして信号源からは、I= E/Zo という電流が流れ込んでいます。 I= E/Zo が流れ込んだ時、受電端電圧 E 、つまり流れ込む電流に特性インピーダンスを掛けたものが1/4波長開放受電端で観測されるという事です。

10Ω短絡ノイズ電流のZo倍が現れると考えて良いですし、10Ω開放ノイズ電圧のZo/10が現れると考えても良いでしょう。

1/4波長ケーブルを挟んで短絡と開放が置き換わるのは良く知られているのですが、もう少し一般的なケースとして、有限のインピーダンスで終端の場合、Zoを中心にインピーダンスが反転する事も良く知られてます。 R で終端されているなら、Zo(Zo/R) が見えます。 つまり1/4波長先の 10Ω を測るのは、250Ω を測るのと同じです。

λ/4=0.85, c=fλ の計算をすると、f=88MHz ですが、計算にはケーブルの物理長では無く、電気長を使用しなければばりません。 あるいは絶縁体の誘電率に合った伝搬速度を光速の代わりに使用しなければなりません。 32MHzは、良くあるポリエチレン誘電体の 50Ω、1m ケーブルを仮定し、AMPの57pFも含めて計算した値です。他の詳細なども加味すれば、ピーク周波数に近づくと思うのですが。

2)入力インピーダンスの1MΩは勿論分圧の原因になり得ます。 しかしながら、これまでのあなたの測定の誤差主要因にはなっていません。 ケーブルやアンプの容量の効果の方が甚大です。

プリアンプのノイズ、0.5nV/√Hz は、15Ωくらいの電圧ノイズ、200fA/√Hz は400kΩくらいの電流ノイズに相当します。 従って、一つの目安として都合の良い測定対象は、50Ωから100kΩくらいでしょう。 しかし静電容量で分圧されるとなると、それを計算補正しなければなりません。

スペアナの入力ノイズは50Ωノイズより、20dBくらい悪いかもしれません。 しかし46dBのアンプを前置するのですから測定に支障ありません。 

まずワンポイントで良いので定量的な測定をしてみる事をお奨めします。 周波数はケーブル容量の影響を考えると低い方が良いのですが、スペアナが不向きな可能性も・・・。 そこで100kHzは如何ですか。 容量150pFの示すインピーダンスは、10kΩです。 ここで1kΩの抵抗ノイズを測りましょう。 約4nV/√Hzです。 46dBプリアンプを通して、スペアナに表示される電圧は、約800nV/√Hz、つまり -109dBm/Hz 。 バンド幅が 1 kHzなら-79dBm になる筈です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

いつもご回答ありがとうございます。
今回も大変参考にさせていただきました。

>1)ご提示の V=2ZoE/{(Zo+Zs)expγL+(Zo-Zs)exp(-γL)} に関して
もう一度計算し直してみたところ、計算できました。お手数をおかけしました。
そこで、このV(=Vr*exp(iθ))の振幅成分Vrを計算してみたところ、
f(γL)=Vr/E=2Zo/√{4Zo^2*(cosγL)^2+4Zs^2*(sinγL)^2}
となりました。

これを横軸γL(=x),縦軸f(x)として、Zo=50(固定)、Zs=0,10,50,100,1000の値を代入して、描画ソフトで描いてみたところ、
http://briefcase.yahoo.co.jp/bc/global_yosie/lst …
となりました。
これを見るとZs<50のときにf(x)>1となり、
Zs>50のときf(x)<1となるのがわかります。
抵抗値があがるにつれて熱雑音電力の値が下がるのはこの係数の影響もあると考えたのですが、どうでしょうか。

>しかし静電容量で分圧されるとなると、それを計算補正しなければなりません。
同軸ケーブルとやプリアンプが容量を持つとはコンデンサが並列に接続されていることと同じなのでしょうか?
仮にプリアンプに47pFのコンデンサが並列に接続されている場合、80MHzの周波数にとってはプリアンプに約12Ωの抵抗が接続されていることになるので、このプリアンプの入力インピーダンスは約12Ωになってしまいます。
このように考えるとこのプリアンプの「30kHz~80MHzで46dBの増幅」という性能は入力インピーダンスが十分に低い(12Ω以下)電圧源をつないだ時にしか成立しないということなのでしょうか?
(12Ω以上の出力インピーダンスを持つ電圧源をつないだ場合は、その出力インピーダンスに電圧が大きくかかり、プリアンプにうまく電圧がかからないので、プリアンプの性能が発揮されないということなのでしょうか?)

ワンポイント測定は今度行ってみます。ご指導ありがとうございます。

たびたびで申し訳ございませんが、お時間ございましたらまたお教えいただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。

お礼日時:2008/06/21 03:04

以前、抵抗の熱雑音をスペアナ+自作アンプで測ったことがあります。


5k, 10k, 20kΩを200k, 400k, 700kHzの3点で測りましたが、何れも理論値に対し5%以内の誤差で測れました。特に200kHz、5kΩの熱雑音は、スペアナの1/fノイズより、1/10の電力でしたが測定できました。

まずは
複数人から指摘されているようにシールドをしっかり行うこと
スペアナの入力端子を50Ωで終端し、スペアナ自体のノイズを測って、熱雑音の測定が可能なノイズパワーなのか検討すること


あと前回の質問にも回答を付けたので見ておいてください。

参考URL:http://okwave.jp/qa4080186.html
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
実際測定されたことがあるということなので、是非そのときの経験をお教えいただいきたいです。
(1)抵抗値を大きくしたときにノイズも本当に大きくなるのか。
(2)そのときのノイズ電力の理論値はP=4kTR/50で良いのか。
(3)そもそも熱雑音の測定は可能であるのか?
(4)プリアンプの入力インピーダンスは何Ωであったのか。

(1)スペアナは電力を測定していると思いますが、抵抗から発生する電力はkTで抵抗値に関わらず一定なので、
スペアナの入力インピーダンス50Ωを負荷したとき最大の電力が取り出せるのでは、とも考えました。
しかし、プリアンプが電圧V=√(4kTR)を増幅させるものなので、
やはり抵抗を上げればあげるほどノイズはあがっていくはずなのでしょうか。

(2)理論値は
P=V^2/R = 4kTR/50 (50:スペアナの入力インピーダンス)
で合っていますでしょうか?

(3)hp(スペアナメーカー)に問い合わせたところ、熱雑音は小さすぎで測れないのではないか?
アンプを使ってもアンプの雑音も増幅されてしまうので測定はできないと思うというような回答でした。
nf(アンプメーカー)に問い合わせたところ熱雑音測定実験の例もあるので測定できるはずだというような回答でした。
実際に測定された方の意見をお伺いしたいです。


お時間ございましたらお教えいただけると大変助かります。よろしくお願いいたします。

お礼日時:2008/06/15 13:08

GNDループや抵抗の切れ込みで外来ノイズを拾っている可能性はありますが、根本的にはノイズ源を断つというのも有効かと思います。



27MHz付近のノイズは高周波電源(13.56MHz)の第二高調波ではないでしょうか。電磁加熱装置とか近くにないですか?そういう装置が近いのは問題外ですが、電源ラインが共通だと、電灯線に乗っている成分が飛び込んできているのかもしれません。27MHzはCB無線の周波数ですが、常時出ているわけではなくブロードというのもおかしいのでその線は薄いかと思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
抵抗値によってピーク周波数が大きく変わるので外部からのノイズでは無いと考えています。
今後どうしても消えないノイズが出た場合は、電源ラインなども探ってみようと思います。

お礼日時:2008/06/26 11:44

ANo.1 です。


> 0Ωと10Ωの抵抗を繋いだときだけ電磁波を拾ってしまうということは

抵抗値だけの違いだと考えにくいですね...
使った抵抗器の構造はどんなものでしょうか?
皮膜タイプだと、製造時の抵抗値を決める際に
外周にらせん状の切り込みの量での調整も行うので
ある程度のコイル成分を持ちます。
これによって周波数の違いが出てる、ってことかも知れません。
巻き線タイプも同様です。
コイル成分を持たせない為にはソリッドタイプを使うのが
いいらしいんですが、数年前の部品屋の話では
もう国内メーカでは作ってないとの事でした。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
酸化皮膜の抵抗を使用していたのですが、抵抗がコイル成分も持つとは驚きでした。
今後、セメント抵抗など抵抗の種類を変えても実験してみようと思います。
アドバイスありがとうございました。

補足日時:2008/06/14 15:25
    • good
    • 0

直接の回答ではありません。


このような場合は、測定器メーカ(プリアンプ・スペアナ)に相談されるのが、
一番良いと思います。
それぞれ、営業の窓口や技術支援している部隊があり、経験豊富です。

購入ルートから測定器メーカの担当者へ調べて、
[御社の機器を使用して測定しているが良く判らない現象が発生している。
原因や測定方法等を是非アドバイスして欲しい。」
と電話されると良いと思います。
場合によっては測定実験をしている場所へ来てもらって、アドバイスを
受けられると、なお良いと思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
測定器メーカーに問い合わせてみたところ親切にアドバイスしていただけました。
こういう知恵を教えていただきありがとうございました。
勉強になりました。

お礼日時:2008/06/14 15:22

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!