No.1ベストアンサー
- 回答日時:
あなたの言うように人それぞれで作者のもつ意見と読者が持つ意見は明らかに違ってくると思います。
文学ではある程度の言葉による縛りが存在するのでそれほどかけ離れた内容にはならないと思いますが、美術においては視覚的なものしかないのでさらに違いが生じると思います。
音楽においては耳でしか聞かないため、180度違った解釈をすることも可能です。
私は作曲をしているので私が意図としないことをされると腹が立ちます。
他の芸術家も何らかの違和感があるのではないでしょうか?
でもまぁその作品が良ければそのように解釈されてもかまわないような気もします。
聞きたいことがよくわからないのですが、こういった内容でよろしいでしょうか??
No.4
- 回答日時:
往々にしてあると思います。
昔、気紛れで作った短歌を新聞に載せてもらったことがあるのですが、その時の選者の方のコメントが、私が描いたつもりの気持ちとは正反対で、ビックリしたことがあります。あと、私はピアノを弾くんですが、この曲はしっとり、少し不思議な響きで・・・など色々考えて弾いても、そうは思われなかったり。
表現の形態によらず、発信側の感性と受信側の感性、両方があって初めて成り立つものだと思います。そこが発信側としては緊張する点でもあり、また一期一会の面白さを感じるところでもあります。私のピアノは趣味なので気楽ですが、作曲家なんて、自分の作品をいろんな人に弾かれて精神的にさぞ大変(?)だと思います。私自身は、自分の意図したように受け取ってもらえない=表現が拙いのだと思っています。今日はこんな風に弾いたの!と解説はしませんし、どう評価されても覚悟の上(大げさですが)で演奏してます。短歌も、読んだ人から見たワタシはこういう人に見えるんだ~、と自分では知りえなかったことを教えてもらった気持ちです。
受け取る側の立場としては、私は自分の感性の世界を広げていきたいので、作る側がどういう考えで作ったのかを調べたり想像したりしながら鑑賞することが多いです。
でもいつも「この作者は・・・」と考えると疲れることもあるので、あえて何も考えずに作品を楽しむことに専念することもあります。
それに、自分では考えたつもりでも、結局作者の意図とは違っているのかもしれません(そもそも、意図を汲んでいるとどうやって判断するのか??)。でも、作者の意図と私が何を感じるか、同じだけ大切なものだと思います。
とりとめなくなってしまいましたが、作者と鑑賞者の気持ちの違いがあったとしても、両者のトータルの幸せ度?が少しでもupすれば、その作品の価値はあるのではないでしょうか。
この回答へのお礼
お礼日時:2008/07/22 04:19
ご回答ありがとうございます。最後のコメント、「両者のトータルの幸せ度?が少しでもupすれば、その作品の価値はあるのではないでしょうか。」で満足しました。
No.3
- 回答日時:
こんばんは。
しかたがないことだと思います。(←作者にとっては)
女性が、自分のお気に入りのドレスを着て、メイクもびっしり決めて、
その結果、見る人達がどういう評価をするかは、賛否両論でしょうね。
以下、個別に述べます。
絵画や書道のコンテストで金賞を取った作品が、審査員が作者と同じ考え方で評価された結果、金賞になったのかどうかはわかりませんよね。
知り合いで作曲家兼ピアニストがいるんですが、コンサートの打ち上げで一緒に飲んだときに、彼の作品は何を表現しようとしているのかを尋ねたところ、若干機嫌を損なわれた表情で、
「僕は、音楽は純粋に音楽としてしか作曲していない。」
と言われてしまいました。
ちなみに、典型的な現代音楽です。
音楽に関わったことのない人は、彼の曲や考え方をわかるはずがありませんよね。
とはいえ、私は彼の曲を聴いて素晴らしいと思いました。
吹奏楽のコンクールを見に行ったとき、ある高校の演奏で、課題曲の一部を先生(=指揮者)が少しだけアレンジした演奏があったのですが、
審査員から、非常に高い評価を受けて金賞を受賞しました。
大学入試の国語についてですが、
読解の問題では、作者の考え方を問う設問がよく出されますけれども、
たしか、作者がその問題と正解を見て、自分の意図とが違うということを明かしたという、
笑い話のようなことがあったと聞いたことがあります。
私見ですが、
自分なりに「好きだ」とか「感動した」と思えれば、それでいいのではないかと思います。
No.2
- 回答日時:
経験から回答します。
私は学生時代、文芸を嗜んでいて、賞も取っています。
何らかの文芸賞に向けて作品を書くとき、私を含む殆どの作者は、
第三者に読んでもらうことを意識して文章を書きます。
何故ならば、文芸賞の審査員は、私達がどういう人間で、
どういった思考を持っているのかを知らないからです。
もし私が自分の思うが侭に文章を書いたとしたら、
審査員はきっと、その作品が何を言わんとしているか分からないと思います。
だから私は、個性や表現の欲求を敢えて抑え込み、
私を知らない大勢の人たちが最も理解しやすい形式で物語を綴ります。
そうすると、私が本当に言いたいことと、読者に伝わることとの間には、当然差が生じてきます。
そういった差が、「作者と読者の気持ちの違い」として現れてくるのだと思います。
しかし、そういったことは、殆どの作者は作品を描いている時点で、
意識しているかどうかは分からないけれども、"覚悟"しています。
自分と読者の意識の間に隔たりがあることを覚悟しています。
そしてさらには、そういった読者独特の解釈について、
殆どの作者は好意的に捉えているだろうと思います。
現在、日本の教育現場では、国語と称して、
「小説の登場人物はこの場面でどんな気持ちになったか」とか
「この作品の作者は、何を伝えたいのか」とか
そういった設問を平気でテストとして出題しています。
しかしこれは、執筆する側からみれば、気持ちの悪い出題です。
こんなふうに、読者独自の解釈をさせずに、
まるで作品の解釈が一通りであるかのように示す教育は間違っています。
同じように、ある作品についての論評で、
「こんな解釈は作者の意図するところではない」とか
したり顔でのたまう輩も気持ち悪いです。
作品の解釈や受け取り方なんて、人それぞれでいいんです。
『狐と葡萄』を読んで、「努力しないやつは馬鹿だ」と思う人もいれば、
「人間の動物に対する優越心が鼻につく」と思う人もいて良いんです。
「作者がどんな意図でその作品を書いたか」よりも、読者の独自解釈のほうが何倍も尊重されて然るべきです。
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