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源氏物語の一文に「紫のゆかりであるだけでなく形代でなければならない」とありますが「ゆかり」と「形代」の違いについて教えてください!お願いします!!

A 回答 (2件)

 


>「紫のゆかりであるだけでなく形代でなければならない」

「紫のゆかり」は「草のゆかり」と同じ意味で、古今集にあるうた、「むらさきの一本ゆゑにむさしのの草はみながらあはれとぞみる」から起源があり、「紫」は、紫の染料を抽出するのに使われた草で、そこから色の紫も出てきましたが、この草は古くは、「武蔵野」の名草でした。

「紫の草が一本あるだけで、武蔵野の草すべてに趣があるように思える」というような意味で、この場合、「紫」は藤壺中宮で、その関係・血縁において、この少女=紫上も、趣ある人であるが、それだけではない。

「形代」とは、祭りのとき、神体の代わりに置くおもので、また、「本物に代わるべきもの」というような意味です。「本物に代わるべきもの」つまり、藤壺中宮の「代わりの人」でなければ、という意味です。

若紫の少女と藤壺中宮は姪と叔母の関係のはずで、血縁があり、「ゆかりの人」で、おもかげなども似ていたでしょうが、ただ、「ゆかりの人」であるだけでなく、この少女を、手の届かない、藤壺中宮の「代わりの人」として、いつくしみ愛し、自分の慰めとしよう、そうでなければならない、とうような意味です。

「紫のゆかり」は、単に「ゆかりある人」というだけですが、「形代」というのは、「代わりの人」という意味です。

源氏は、紫上を、藤壺の「形代」として愛し妻にするのですが、紫上には、そのことは隠します。しかし、紫上はそのことを明確に表現しませんが知ります。紫上は彼女であり、藤壺とは別で、藤壺にも匹敵する素晴らしい女性となっても、紫上には彼女の個性があり、どこまでも「形代」なのです。

だから、源氏は更に、藤壺のおもかげを求めて、これも藤壺の「ゆかりの人」である、三宮を妻に引き受けたりして、無惨な結果へと自分で進んでゆくのです。
 
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ゆかり(縁)~血縁があること.藤壺宮と紫の上が血縁関係にあり,顔立ちが似ていることをさしているものと思われます.



形代~単に顔立ちが似ているだけでなく,紫の上は藤壺宮の魂がこもった人であって欲しいということだと思います.
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この回答へのお礼

ありがとうございます!!参考にさせていただきます!

お礼日時:2003/02/11 12:08

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