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先月、派遣社員を辞めたのですが、派遣先で作業場のトラブルを起こしてしましました。
そのあと、そこの業務終了となった後、派遣会社を辞めたのですが、その時、『業務上で起こした損害を派遣元に請求が来た場合、損害賠償に応じます。』というような内容の誓約書にサインしました。
後から考えると、とんでもない額の請求が来たらと怖くなりました。

【自分がしていた業務で、ミスがあり派遣先企業で損害発生】
          ↓
【自分が辞めた後、派遣先企業から派遣元企業に損害賠償請求】
          ↓
【辞めた後、派遣元企業から自分に損害賠償請求】

ということは、あるのでしょうか?
詳しい方教えてください。
また、コンプライアンスに違反することはしていないと思います。

よろしくお願いします。m(_ _)m

A 回答 (4件)

 派遣先から派遣元へは、労働者派遣契約に基づく損害賠償請求があり得るとは思いますが、派遣元が派遣労働者に求償できるかどうかは、派遣労働者の過失の度合い(重過失がある場合等に限られる)によるのではないかと思います。


 下記の類似質問でも説明していますが、労働者が、業務上の過失などで使用者に損害を与えてしまった場合には、使用者に対する損害賠償責任が発生すること自体は否定できません。
 使用者としては、民法の規定により、労働者が労働契約上の債務を履行していないとして、債務不履行による損害賠償(民法第415条)を請求したり、故意・過失によって損害を与えたとして、不法行為による損害賠償(民法第709条)を請求することが考えられます。
 また、労働者が第三者に損害を与え、使用者が損害賠償をしたときは(民法第715条第1項)、使用者は労働者にその費用を求償(会社が支払った賠償額をもともとの行為者である労働者にその返還を求める)することができます。(民法第715条第3項)
 しかし、労働者が使用者のために、その指揮命令によって業務を遂行し、その過程で発生した損害のすべてを労働者が弁償しなければならないとするのは、あまりにも労使間の公平性を欠きます。業務の内容によっては、常に損害が発生する危険を伴うものもあると思われます。
 このため、労働者の弁償しなければならない範囲は、損害の全部ではなく、一部であるとするのが判例・学説の考え方です。
 これは、次のような理由からと言われています。
(1)会社は保険加入等により通常の業務で発生する危険負担を分散させることができますが、労働者はそのような対応が困難である。
(2)会社は、潜在的に発生するリスクを抱えながら事業を行って利益を上げているのに、会社の指揮命令に従って業務を執行しその過程で発生した損害についてはその全額負担させるというのではあまりに不均衡で適切ではない。
(3)会社と労働者の経済力に大きな差がある。
 このような考え方から、労働者が労働を遂行する過程で通常発生する事が予測されるミス(軽微な過失)の場合は「損害の公平な分担」という信義則上の基本理念から、損害賠償責任を認めることは難しいと言われています。
 これは、「労働者が損害賠償責任を負うのは、故意や重過失による損害に限るべき」という考えです。国家公務員への求償を規定している国家賠償法第1条第2項では「公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。」とされており、広く一般(民間)にも同じような基準を適用することに合理性があるとする考え方です。
 労働者の負担割合については、裁判例では、その業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の内容、会社の日頃からの予防対策の状況などを総合的に考慮して、損害の公平な分担という見地から相当と認められる限度を定めています。
 会社の車等にかけられている損害保険から補てんされる額については原則として弁償しなくてよいと考えられています。
(派遣会社で賠償責任保険等に加入していれば、その保険で賄われるのではないかと思います。)

 派遣社員の場合、指揮・命令は派遣先で行うこととされています。人間の行う業務ですので、ミスはあり得ます。派遣元に損害賠償請求する場合は「派遣先が業務管理上のミス防止の取り組みをどのように行っていたか」という監督責任も、派遣先にも法的に問われると思います。(上記の(2)のとおり、「ミス」というリスクを抱えながら会社は企業活動を行って利益をあげ、業務遂行上ミスが生じれば労働者に全額求償する、というのでは法的にあまりに不均衡)
 「業務的にはしっかりやっていたつもりでしたが、知識的、能力的に追いつかない部分でミスをしてしまったことがあります」とのことですが、具体的損害と質問者さんのミスとの因果関係、派遣先の指揮・命令上のミス防止措置、派遣元が派遣先の実情を把握してスキルなどの点で無理のないスタッフを派遣したか等、派遣労働者に損害を求償するには、相当の根拠や理由が派遣元にも必要ではないかと思います。
 仮に派遣元から求償の請求があっても、安易に応じず、「労働基準監督署や専門家等にいろいろ相談して、どのように対応するか検討してから回答します。」と慎重に対応されることをお勧めします。
 ご心配であれば、弁護士等専門家への相談を検討されてはいかがでしょうか。
(法律相談等では、限られた時間の中での相談となると思いますので、「事実関係や会社の説明や対応等を時系列的にまとめたメモ」、「会社の就業規則等のコピー」、「過去の類似事例の解決方法、等の聞きたいこと」を事前に準備しておかれるといいと思います。)

 「弊社にも、就業規則上では、故意または重過失の場合は労働者に対し損害額の一部を請求することがあると明記していますが、実際には抑止力としての位置づけでしかありません。」(※)という回答もあります。
 誓約書にサインしたといっても、具体的な金額や内容も書いていない漠然としたものでしょうから、実際に損害が発生して質問者さんに求償することになる場合は、損害賠償責任の有無・金額は話し合いが必要でしょうし、話し合いで決着がつかない場合は訴訟・労働審判等で解決を図ることになるのではないかと思います。

【参考?URL】
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3958736.html(労働者の損害賠償責任)
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4271003.html(労働者の損害賠償責任)
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/06/1480/cons …(業務遂行上の労働者の過失と損害賠償請求:神奈川県)
http://www.smbc-consulting.co.jp/company/solutio …(問題のある派遣社員への対処法)
http://www.ysp-sharoshi.jp/colum/cat18/post_1.php(従業員への損害賠償)
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4820651.html(類似質問)
http://www.e-somu.com/faq.asp?lv=co&CI=1313(類似質問)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …
http://www.soumunomori.com/forum/thread/trd-46522/
http://www.soumunomori.com/forum/thread/trd-14744(※)
http://www.jassa.jp/association/advice/example/1 …
http://www.jassa.jp/index.php(派遣スタッフの皆さま・派遣スタッフ向け相談事例Q12:(社)日本人材派遣協会))

http://homepage1.nifty.com/rouben/soudan1.htm(日本労働弁護団)
http://homepage1.nifty.com/rouben/
http://www.osakaben.or.jp/web/06_accept/01.php(大阪弁護士会)
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/kijunkyoku/j …(労働時間等相談センター)
http://www.zenkiren.com/center/top.html(労働時間等相談センター)
http://www.pref.chiba.jp/syozoku/f_rousei/smng/r …
(弁護士による特別労働相談)
http://www.pref.saitama.lg.jp/A02/BK08/gyoumu/to …
(弁護士による特別労働相談)
http://www.pref.kyoto.jp/rosei/14600009.html(弁護士による特別労働相談)
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/soudan-c/cent …(労働相談)
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-210/roudo …(弁護士による無料の労働相談会)
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX …(民法)
民法第415条(債務不履行による損害賠償)
 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
民法第418条(過失相殺)
 債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。
民法第709条(不法行為による損害賠償)
 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
民法第715条(使用者等の責任)
1 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。
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この回答へのお礼

大変詳しく、かつわかりやすく、とても助かりました。

「基本的に、請求はないし、請求が来ても簡単に応じない」とのことですね。

私のしてことが重過失になるか、が微妙なところですがとりあえず、3月になるまで待って見ます。その頃、企業の決算が出るでしょうし。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/09/22 11:31

 


『能力的に知らなかった、追いつかなかったために発生したミス』の場合は仕事をさせた監督責任があります。
一般的には業務を実行した人は評価が下がりますが賠償の責任はないと思います。

 
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この回答へのお礼

簡潔でわかりやすいです。
一応、それに該当すると思いますが・・・。

とりあえず、一安心しました。

回答ありがとうございます。

お礼日時:2009/09/22 11:15

>【自分がしていた業務で、ミスがあり派遣先企業で損害発生】


          ↓
【自分が辞めた後、派遣先企業から派遣元企業に損害賠償請求】
          ↓
【辞めた後、派遣元企業から自分に損害賠償請求】

ということは、あるのでしょうか?

あるかないかと聞かれれば、あり‘え’ます。ただし実際にはミスの内容が、社会常識的に見て本人に問題のある場合に限ります。

人間は誰しもミス、間違いをします。うっかりミスの範囲なら、損害賠償請求はできないでしょう。
常識として当然注意を払わなければいけないことをしなかった場合(たとえば明らかに火事になる可能性のある状況で火をつけっぱなしにして火事をだしたとか)には責任をとわれる可能性があります。
また前の回答者さんが回答しているように、故意、違法行為の類になれば請求されてもおかしくありません。
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この回答へのお礼

本人に問題がある。というところが微妙です。
私は、業務的にはしっかりやっていたつもりでしたが、知識的、能力的に追いつかない部分でミスをしてしまったことがあります。この場合はどうなるのでしょうか?

回答ありがとうございます。

お礼日時:2009/09/21 22:30

 


【自分がしていた業務で、ミスがあり派遣先企業で損害発生】
この内容が問題。
もし「故意」なら当然請求される、例えば商品を横流ししたとか、偽伝票で着服したとか.....

しかし、単純な失敗なら損害請求自体が出来ない。

 
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この回答へのお礼

基本的に故意ではありません。
私の場合、上記には該当しませんが。

『能力的に知らなかった、追いつかなかったために発生したミス』の場合はどうなるのでしょうか?

よろしければ追伸お願いします。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/09/21 22:27

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