現在、在来の軸組み工法にて新築中です。先日棟上げが完了したところですが、床の合板と壁や柱との取りあい部の施工について、教えてください。
気密性の高い住宅をと考え、こうした個所にはシーリングを施すよう依頼したものの、ハウスメーカからはそこまでする必要はないのではないか、との意見をいただいています。というのも床の仕上げは無垢のパイン材ですが、無垢材が湿気を吸って膨らんだ場合に、壁材に圧がかかるため、そこシーリング剤等で固定するのはお勧めでなく、若干の遊びがあった方が良いのではないか? とのことです。
コーキング剤の原価、手間賃はさほどではなく、ハウスメーカがそうしたものを嫌がってやめるよう提案しているわけでないことは確かと想像されます。
仕様ですが、内壁の充填断熱で、断熱材にはサーモウールを用いることもあり、室内側の透湿シートはあえて施工しません。また剛性床の根太レス工法で、土台・床敷にも立ち会いましたが、断熱材は大引き間に隙間なく充填され、また床板に密着して施工されており、床合板によって床下からの気流止めも問題なく作業されているのは確認済みです。
その上でなお床材と壁・柱の隙間をコーキング仕上げするのが適当か否か、お手数ですがご意見をいただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
現場は大分市で、次世代省エネルギー基準の地域区分ではIV相当です。断熱・気密性の向上に言及すると、ハウスメーカからは、口には出さないものの「大分あたりでそこまで・・・」といったニュアンスが伝わってきます。ただ大分を地場として長年実績を積んできたメーカの意見はそれなりに尊重したいとの思いもあり悩んでいるところです。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
その建築会社さんのご商売の邪魔をしそうな感じなので要点だけ。
もし内装仕上げが一般的なクロス仕上げならばその下地プラスターボードの厚みは9.5ミリのものか12.5ミリのものでしょう。それに加えてその部分に貼り付けるはずの幅木の厚みがあります。従って柱外周と床板の離れ1センチ程度は工事が進むにつれてなくなってしまいます。その説明がなかったとすれば「兎も角施主の機嫌を損ねまい」との判断がすべてに優先されたような・・・。
床の幅木や天井回り縁はそんな不陸(不揃い)を隠す役目も負っています。
もう一つ。
コーキング材で隙間を埋めるのにそれが1センチ程度もあるならば白っぽい樹脂製の紐をバックアップ材として使うのが常道です。そうでなければ経年変化でコーキングに大きな亀裂が入ります。しかしここではコーキングを使う意味も薄いのでチェックの必要もないかも知れません。
既に施工してある柱回りのコーキングはそのまま無視して作業を続けても良いはずですが、プラスターボードが打ち付けられるはずの部屋内に面している柱基部はプラスターボードの不陸の元になりそうですから硬化前に削ぎ取る必要があるかも知れません。しかし野縁を柱面の上から打ち付けるスタイルを取っている会社ならその必要もなくなります。
これでご勘弁下さい。一番良い解決法は会社の担当者と気脈を通じ、何でも話せる雰囲気を作っておいて本音を引き出す事です。「他人から聞いた話では・・・」などの言い方はその会社を信用していないと宣言するようなものです。その会社を選んだのはたまたまであってもご質問者さんです。
丁寧なご回答、ありがとうございます。
施工済みのコーキングはそのままに、以降の施工を続けていただくこととします。プラスターボード貼り付けにあたって不具合が生じそうな個所については、事前に現場監督にご相談するつもりです。
お忙しいところ重ねてご回答をいただき、ありがとうございました。大変参考になりました。
No.3
- 回答日時:
理由は明かして頂けませんでしたが、冷暖房の熱効率をお考えかと想像します。
気密工事と断熱工事は少し似ている部分がありますが趣旨が違います。似ている部分だけを取り上げて判断され、両者が混同される事があるかもしれません。床下断熱などに対するコメントがご質問の中にあったので混同されているような気もするのですが・・・。
断熱の目的でする追加的建材接合部シール工事なら、隙間風が入ってくる程の隙間が現にあるのでなければ、現実的にほとんど意味を持ちません。理由は冷暖房熱が室内から逃げる圧倒的に最大の経路は開口部だからです。ついでに申し上げればその目的ならばペアガラス施工には意味がありますが、ペアガラスよりもサッシを二重に取り付ける方が合目的的です。そしてその窓よりは玄関ドア、勝手口ドアを結果的に二重になるように間取りを設計する方が大事です。なぜなら窓ガラスは後からペアガラスにする事が可能ですが、ドアの後付けは絶望的だからです。それらの措置が十分になされているという状況の下で、更にそれ以上の追求が出来ないだろうかという段階になって初めて十分な意味を持って来ます。
さて、既に施工された隙間充填材をどうするかの追加ご質問ですが、どこに対してどのように施工されているのかが解らなければお答えのしようがありません。全体画像と施工部分の近接写真があればアドバイス出来るかもしれません。
もう一つの解決方法は、その建築業者の営業ではなく設計担当者(多分1級建築士の資格はお持ちでしょう)に現状を見て貰ってその担当者から納得出来る説明を聞くことです。営業は経験と聞きかじりである程度の説明は出来るのですが、ご質問者さんのご説明からするとどうも正確な知識をお持ちでないし物理学的な説明も説得も出来ないのではないかと心配です。だからご質問者さんが納得出来ていないのではないでしょうか。
改めてご回答いただき、ありがとうございます。
取り急ぎ写真を添付しましたが、近接写真もあるものの、私の操作がまずかったようで、全体写真しか添付できませんでした。
柱に床材を突き付けており、その隙間5mmから1cm弱をぐるりとコーキングしている状態です。コーキング材はホームセンター等で普通に販売されているもので、塗ると透明になるものです。
土台・床在との接合で、床下空間を密閉しておりますが、土台の上において、これに乗せた柱の外周部と床材の端部が密着していないための隙間が少しだけあり、しかし柱も床も当然ながら土台に乗っているため、その隙間の下は土台によってふさがれている状態です(分りにくくて恐縮です)。
恐縮ですが、ご教示いただけませんでしょうか。
No.2
- 回答日時:
高気密にする理由は何でしょうか。
十分な理由があればおのずと設計と施工とそれに掛かる経費のグレードが相当変化します。もし設計や見積もりの前ではなく棟上げを済ませてから建材接合部のシーリングを十分にと要求するならば、何にせよそれに代表されるようなグレードを持つ「高気密」は実現不可能に近いでしょう。
床・壁間など建材の接合部に気密の為のシーリングを施す、というグレードにマッチする工事は、その前に床・壁や壁・天井の接合部精度が巾木などを施す前の状態でも完全でなければなりませんし、接合部だけでなく外界に面する開口部にすべて最低二重のしっかりした窓・ドア、それもお考え以上の間隔をとったものが必要ですし、ペアガラスはその趣旨とは違う意図で設計されていますから無意味です。どのように重厚な玄関サッシであっても気密を保つ目的の前には無力です。
例えば夜間に大音量の音楽をするなどでなくて、ごく通常の住まい方をする為に家全体に気密を要求するのは(もし防音が目的なら気密性はその目的に沿う工事の中の一部分です)コスト対パフォーマンスから見てどうでしょうか。
気密を謳うハウスメーカーがあるとすればそれは驚くほどの高額になるはずです。逆に高額でなければ「それなり」です。
仮に「いいですよ、お客さんが気になる部分にシーリングをしましょう」と言われたならば、それは客の機嫌を損ねまいとする営業的な配慮から来るものでしょう。はっきり言えばそれで住宅の気密が保障されるものではないからです。あるいは営業マンが気密の意味を知らないかです。
「そこまでする必要はない」が「通常の場合は」正解だと思います。
そのハウスメーカーが無垢材が湿気で膨らんで壁材に圧力が掛かるので良くないと言ったとするなら、そりゃ一体なんだ?と見当違いにびっくりしますけど。
ご丁寧なご回答をいただき、ありがとうございます。
いわゆる高気密住宅の実現には、確かに後から取ってつけたような対応では不十分であろうと認識いたしました。
ちなみに現在は、シーリングするしないの結論が曖昧なままに、一部シーリングが施工されている状態です。仮に意義が少ないので以後はシーリングしないとした場合、現在施工してしまっている個所についても、撤去した方が良いのでしょうか?
シーリング剤の寿命を考えると、早ければ数年後には陳腐化してしまうと想像されますが、それを見越していっそきれいに取り除いておいた方が良いのか、寿命が切れたシーリング剤をそのまま放置したところで害はないので、新たな手間をかけてまで取り除く必要はないのか、新たな疑問が生まれております。
度々の質問で恐縮ですが、ご意見をお聞かせいただけないでしょうか。
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