10秒目をつむったら…

地方分権のメリットとデメリットを教えて下さい。

A 回答 (2件)

地方分権の効果について論じる前に地方分権とは何かを定義する必要があると考えます。

日本国憲法では、国民に多様な幸福追求のあり方があることを前提として、権力の規制からの自由を規定しています。つまり、何を幸せと感じどんな生き方をするかは、公共の福祉に反しない限り自由であるということです。

しかし、権力からの自由は、権力によって常に妨害や規制にさらされるため、日本国憲法は国民が不断の努力によりこれを守るよう指摘しています。まして今日の情報化社会では道路や街頭にも監視カメラを設置し国民の動向を監視しています。権力は本来善でも悪でもありませんが、もし自己の主張の反対者や政敵を「非国民」とするような権力者が生まれたらどうなるでしょうか。情報の集中は本当に危ない橋であることが理解されます。

また、権力の集中も同様であり、このため日本国憲法では、立法、司法、行政の三権を分立させ相互に監視、対置して権力の暴走を防ぐ手立てをとっており、この中で国民によって選出される立法を最高決定機関と位置づけています。

しかし、行政権はその組織の大きさや一義的に実行する機関であることなどから権力の集中と暴走が最も起こりやすく国民に大きな影響を与えます。そこ行政権をさらに国家と地方に分けること、地方にはその地方での決まりである条例の制定権を与えることによって権力を抑制します。

また、最初に述べたように、国民一人一人は何をもって幸せとするか、またどんな生き方をするかはできるだけ自由に決めれたほうが良いわけですから、この自己決定権が最大限尊重されるためには、自分の声が届く範囲くらいのところで自分の身の回りのことについてその地域、地方のあり方についての意思決定に参加できなくてはなりません。

そこで、住民が自分たちのことを自分たちで決めることが出来るよう地方政府が樹立されることとなります。これは国家の行政権の抑制のためだけではなく、住民の幸福追求、自己決定の権利が守られるためです。単に選挙時に投票する権利があるというような規模になっては地方とは呼べません。


このような状態を地方分権と呼びます。地方分権はいろいるな理由によって一つでやることが出来ることをわざと手間隙掛けてわけて実施するわけですから、時間とお金がかかるわけです。効率とか仕分けという話とはまったく逆でそれだけの手間を掛けることに値打ちがあると考えられています。

効率を考えるなら、地方分権は必要ではありません。しかし、国民一人一人が納得して自分のことを決めていくためにはどうしても必要です。また、権力者は聖人君主ばかりではありません。権力の分立によって常に保険を掛けておく必要があります。

江戸時代、殿様の毒見役というのがありましたが、お家騒動になってから急にその職がつけられるわけはなく、平時からおかれたものでした。


日本国憲法の精神も、人類の長い経験の中から三権分立や地方分権などが組み合わされ構築されたと考えます。目先の効率化で果たしてよいのか。どうですか。
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今、地方分権と騒がれていますが、知事にも本当に望んでいる人と望んでいない人が存在します。



逆に地方分権でない頃はどうだったでしょうか。
知事はただ国に「陳情」だけすればそれで役目は終わりです。
できるだけ「血」とか「命」とか大げさに表現して陳情するだけで、それが通らなければただ単に「国は何もわかっていない」と責任転嫁するだけで良いのです。

結局、橋下知事や東国原知事のように実行力のある知事にとっては、地方分遣してくれた方が自分の思い通りにできるので楽です。
逆に、山形県の吉村知事などは実行力は何もないので、ただ陳情するだけしかできません。

結局は、無能な知事は自分では何もできないので地方分権などは望んでいないと言うことです。
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