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ヘリウムの2電子波動関数の基底状態を1/√2・φ_1s(1)φ_1s(2)[α(1)β(2)ーα(2)β(1)]と表す。ここで、φ_1s(1)は1s軌道を電子1が占めていることを示し、α(1)、β(1)は、電子1のスピンが上向き、または下向きであることを示す。同様にして、第一励起状態と第二励起状態の規格化された波動関数を表せ。(複数ある場合にはそれも示すこと)また、その波動関数を使って第二励起状態と第一励起状態についてハミルトニアンの期待値を書き表し、エネルギー差を示せ。また、エネルギー差が生じる理由を述べよ。
という問題で、前半は、第一励起状態1/√2[φ_1s(1)φ_2s(2)-φ_1s(2)φ_2s(1)]α(1)α(2),1/√2[φ_1s(1)φ_2s(2)-φ_1s(2)φ_2s(1)]β(1)β(2)],1/2[φ_1s(1)φ_2s(2)-φ_1s(2)φ_2s(1)][α(1)β(2)+α(2)β(1)],第二励起状態1/2[φ_1s(1)φ_2s(2)+φ_1s(2)φ_2s(1)][α(1)β(2)ーα(2)β(1)]だと思うのですかあってますか?後半で、αやβを含めた波動関数の∫ΦHΦをどうやって求めればいいのかがわかりません。どなたかご教授お願いします。

A 回答 (1件)

前半は、あってます。



後半は、スピン軌道に関する積分を軌道に関する積分とスピンに関する積分に分けて、軌道に関する積分をする前にスピンに関する積分をすればいいです(ハミルトニアンがスピンに依存しないのでスピン部分をくくり出すことができる)。

 ∫dτ_1 dτ_2 = ∫dr_1 dr_2∫dσ_1 dσ_2

平たく言えば、積分の中に現れるα(i)β(i)等を

 α(1)α(1)=β(1)β(1)=α(2)α(2)=β(2)β(2)=1
 α(1)β(1)=β(1)α(1)=α(2)β(2)=β(2)α(2)=0

に置き換えればいいです(スピン関数の規格直交性)。

あとは丁寧に計算していけば、ハミルトニアン H=h(1)+h(2)+g(1,2)の期待値が

基底状態:2×H_1s + J_1s1s
第一励起状態:H_1s + H_2s + J_1s2s - K_1s2s
第二励起状態:H_1s + H_2s + J_1s2s + K_1s2s

になることが分かります。ただし

一電子積分を

 ∫φ_1s*(1) h(1) φ_1s(1) dr_1 = H_1s
 ∫φ_2s*(1) h(1) φ_2s(1) dr_1 = H_2s

二電子積分を

 ∫φ_1s*(1)φ_1s*(2) g(1,2) φ_1s(1)φ_1s(2) dr_1 dr_2 = J_1s1s
 ∫φ_1s*(1)φ_2s*(2) g(1,2) φ_1s(1)φ_2s(2) dr_1 dr_2 = J_1s2s
 ∫φ_1s*(1)φ_2s*(2) g(1,2) φ_2s(1)φ_1s(2) dr_1 dr_2 = K_1s2s

と書きました。

エネルギー差が生じる理由は、「交換積分」について調べてみると分かると思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。スピンについてはすこし難しく考えすぎてたようです。Hはスピンには影響をおよぼさないから単純に分けて積分すればよかったのですね。
交換積分という言葉は初めて聞いたので、すこし調べてみたいと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2010/07/16 02:25

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