No.4ベストアンサー
- 回答日時:
> 簡単のために、
> m1=m2
> したがって、v2↑=-v1↑ の場合で結構です。
とのことですので,この場合について考えてみると,こう見える座標系において
γ1 = γ2
ですよね.また,明らかにこの座標系でp1↑ + p2↑ = 0↑ですので,この座標系で
γ m dx1↑/dt + γ m dx2↑/dt = 0↑.
で,この場合は対称性が良すぎて,上の式は
γ m d(x1↑ + x2↑)/dt = 0↑
∴d{(x1↑ + x2↑)/2}/dt = 0↑
となって,たまたま重心は不変になります.
しかし,一般の場合だと...
> p1↑ + p2↑ = 0↑
> となるような慣性系においては
> γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑ = Const(時間に依らない)
> この慣性系が「重心系」ですね。
「p1↑ + p2↑ = 0↑となるような慣性系が重心系」というのは正しいのですが,
このことから
γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑ = Const(時間に依らない)
を導出できません.というのも,ANo.2で私がうっかり忘れていた
γ1,γ2の時間微分の項が現れるからです.
d(γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑)/dt - (dγ1/dt)m1 x1↑ - (dγ2/dt)m2 x2↑ = 0↑.
∴d(γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑)/dt = (dγ1/dt)m1 x1↑ + (dγ2/dt)m2 x2↑≠ 0↑
なので,どうやら一般には「特殊相対論において重心は不変でない」ということになるんでしょうかねぇ...
# もっと時間をかけて考えてはみたいですが
そもそも,私が最初に考えていたシナリオは相対論的運動方程式の空間部分において,ニュートン的力f↑に作用・反作用の法則を仮定して
dp1↑/dt = f↑,
dp2↑/dt = -f↑
から必要なことを導き出していく,というものでした.ところが,このときの相対論的運動方程式の時間成分が
dE1/dt = v1↑・f↑
dE2/dt = -v2↑・f↑
(E1,E2は相対論的全エネルギー)
となり,この2式を足すと
d(E1 + E2)/dt = (v1↑ - v2↑)・f↑
となり,2粒子系のエネルギー保存すら成り立たないという悲惨な結果になりました.
で,このシナリオでは破たんしそうなので,少し頭を冷やしてみると,そもそも相互作用f↑が働いているのであれば相互作用の場のエネルギーや運動量も考慮しないと4元運動量保存が成り立たないわけで,さらに「同時刻において,2粒子それぞれに働く相互作用の力は,大きさが同じで向きが真逆」という作用・反作用の法則の「同時刻」って部分が,遠距離力だと(位置も時刻も同じなら,どの慣性系で見ても同時刻だが,位置が違うと,他の慣性系では同時じゃないので)無意味なので,厳密な意味では作用・反作用の法則を仮定することすら難しそう.
このような答えしかできなくてすみません.
ありがとうございます。
この問題の難しさがよくわかりました。
あるところの議論で、以下の指摘がありました。参考までに、、、
>加速度運動を考察するときにはメトリックを決めて測地線方程式で考えたらどうでしょう
とのことです。
僕は、一般相対論の方は、さっぱりわかりません。
特殊の方もエネルギー運動量テンソルの1行目(1列目)の理解がやっとです。
もしよろしければ「測地線方程式」の手ほどきをして頂ければ幸いです。
No.3
- 回答日時:
すみません.ANo.2ですが,
[運動量保存則]のところまでは間違ってないのですが,
それより下,間違ってましたので書き直します.
ある慣性系において,ある時刻に
p1↑ + p2↑ = 0↑
であれば,この慣性系において任意の時刻で
p1↑ + p2↑ = 0↑.
したがって,p = γ m dx/dt より
γ1 m1 dx1↑/dt + γ2 m2 dx2↑/dt = 0↑
d(γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑)/dt - (dγ1/dt)m1 x1↑ - (dγ2/dt)m2 x2↑ = 0↑.
※γの微分の項を忘れてました.
というわけで,ANo.2の方針だと破たんしそうなので,別なやり方を考えます.
すみません.
※でも,テキストだけでテンソル書くのは大変そう...
No.2
- 回答日時:
以下,「ベクトルp」を「p↑」などと表します.
ローレンツ共変な相対論的運動方程式は
m d^2 x^μ/dτ^2 = F^μ.
ただし,τは固有時間,F^μはミンコフスキーの力というやつで,ニュートン力学の力をf↑とすると,
F^μ = γ(β↑・f↑,f↑).
で,慣性系を固定すると,この慣性系における上式の空間部分は
dp↑/dt = f↑
となります.
ただし,
p↑ = m dx↑/dτ = γm dx↑/dt.
この慣性系において,2つの質点を考え,この質点同士の相互作用(内力)は働いているが,外力は働いていないという状況を考えれば,この慣性系において,
dp1↑/dt + dp2↑/dt = d(p1↑ + p2↑)/dt = 0↑. [作用・反作用の法則による]
∴p1↑ + p2↑ = const. [運動量保存則]
運動量保存則より,ある時刻において
p1↑ + p2↑ = 0↑
であれば,任意の時刻において
p1↑ + p2↑ = 0↑
γ1 m1 dx1↑/dt + γ2 m2 dx2↑/dt = d(γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑)/dt = 0↑
γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑ = const.
つまり,ある瞬間に
p1↑ + p2↑ = 0↑
となるような慣性系においては
γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑
は時間に依らない.
...という形になるんでしょうか?
(外力が働いていない2物体において)ある瞬間に
p1↑ + p2↑ = 0↑
となるような慣性系においては
γ1 m1 x1↑ + γ2 m2 x2↑ = Const(時間に依らない)
この慣性系が「重心系」ですね。
ということは、
この慣性系に対し、vで動いている別の慣性系から見ると、
dx1↑/dtをv1、dx2↑/dtを -v2 と置くと、
γ1 m1(v1-v)/(1+|v1v|/c^2)+ γ2 m2(-v2+v)/(1+|v2v|/c^2)
ここで、
(1+|v1v|/c^2)≠(1+|v2v|/c^2)なので、
上式は 0 にならない。
したがって、
γ1m1 dx1’↑/dt + γ2 m2 dx2’↑/dt = d(γ1 m1 x1’↑ + γ2 m2 x2’↑)/dt ≠ 0↑
となり、「(特殊)相対論においては、重心は不変ではない」
で、合ってますでしょうか?
No.1
- 回答日時:
数学的には,dx/dtの具体的な関数形がわからないと,
∫√{c^2 - (dx/dt)^2}dt
は,これ以上簡単な形にはならないのではないでしょうか.
# 以下,推測.
物理的には,
√{c^2 - (dx/dt)^2}dt = ds = √(dx・dx),
dx = (c dt, dx)
であり,
∫√{c^2 - (dx/dt)^2}dt = ∫ds
は世界線の長さを表します.
# 文献によりnotationが異なるので注意.
さっそくの回答、ありがとうございます。
推測は、当たりです!!
非相対論近似の場合、 (m1v1)+(m2v2)=Const したがって、
(m1v1)'+(m2v2)'=0から、m1x1+m2x2=Constとの重心不変の式が導けるので、
特殊相対論で、重心不変の式はどうなるのか?と思って計算していたら、
上式が出てきたのです。
もし、よろしければ、「特殊相対論での重心不変の式」の導出方法を、アドバイス下さい。
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