IS-LM分析のことで頭の中が混乱しています。
どなたか教えてください。
一応、以下のことは理解ができます。
(1)投資の利子弾力性が大きいほどIS曲線の傾きは緩やかになる。
(2)限界消費性向が大きい場合にもIS曲線の傾きは緩やかになる。
(3)IS曲線の傾きが緩やかである場合には財政政策の効果は小さくなる。
ここでわからなくなっているのですが、
(1)と(3)は整合的だと思うのですが、(2)と(3)は整合がとれないのでは???と。
限界消費性向が大きいということは乗数過程を通じた有効需要増加への影響も大きいですから、当然に財政政策の効果も大きいですよね?
私は一体どこを間違えて理解しているのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
IS曲線の傾きは、MPCのみならず、資本の限界効率にも依存します。
したがって、IS曲線に関しては、MPCだけでつまり投資乗数だけで、財政政策の効果は一義的に決められません。また、かりにISが緩やかな傾きであっても、LMがいわゆる流動性のわなにはまっている場合には大きな効果をもちます。財政政策の効果は、両曲線の位置関係・形状に依存しますので、あらためて、参考にされた本を教えてください。おそらくこちらの手元にもその本がありますので、もしかしたら、あなたの読み違い・読み落としを確認できるかもしれません。ちなみに、ISLMの生みの親であるヒックスは、これがケインズ解釈としては、間違いであったとのちに深く反省し、後悔することになります。それでも、いまだにマクロ経済学の基本になっているのは嘆かわしいことです。
ご回答ありがとうございました。
>IS曲線の傾きは、MPCのみならず、資本の限界効率にも依存します。
「限界消費性向大=ISの傾き緩やか」と短絡的に理解したのが問題だったのですね。
>ISが緩やかな傾きであっても、LMがいわゆる流動性のわなにはまっている場合には大きな効果をもちます。
これは「LMが水平になるのでクラウディングアウトがゼロになるため」という理解でいいんですよね?
>あらためて、参考にされた本を教えてください。
すみません。私が参考にした本は証券アナリスト試験用の市販されていないテキストです。
つまり試験対策的には「限界消費性向大=ISの傾き緩やか」としておけばマルがもらえるみたいです。
No.5
- 回答日時:
>極論になってしまうのですが、
>もしISだけで考えれば(貨幣市場との均衡を考えなけれ>ば)、(1)も(2)も財政政策の効果は大きいという理解で>よいのですよね?
もちろん ISだけのシフトでは、1)も2)も財政政策のΔGの効果であるΔYの効果はプラスです。
しかも、原因はともあれ、
ISが緩やかな場合のΔY = ISが急な場合のΔY
であることを忘れないで下さい。
図では、その2つの曲線が描けますね。水平軸Yでのシフトが同じに書きます。
そこから適当にどんな傾きでもいいのでLMを右上がりに書きます。新しい均衡点では、利子率が上がっているはずです(クラウディングアウト)。
3)では、LMと均衡点では、ΔGの効果は1)2)ともΔYはプラスですが、
ISが緩やかな場合のΔY < ISが急な場合のΔY
となります。
ちなみに
流動性のわなが有る場合は、LMの水平な部分になるので、
財政政策の効果は有効に(金融政策は無効)なります。その場合、IS曲線のシフトだけ考えればいいので、さきほどの
ISが緩やかな場合のΔY = ISが急な場合のΔY
となります。
No.4
- 回答日時:
あれから復習しました。
まず、はじめに質問者は教科書的なことを聞いていると思いますよ。
NPG1969さんの意見はMPCをもってくるなど少し不親切です。マクロ動学最適化の文脈で、投資関数が利潤フローの割引現在価値を最大化する話ならば、費用が影響するのは当たり前の話ですが、ここでは静学の45度線分析の世界の話ですから、MPCは質問者をさらに混乱させる気がしませんか?さらに、資本の限界効率と投資の限界効率は区別するべきであり、最適投資率を決定するのは、投資の限界効率mと利子率が一致するというのがケインズ投資理論の骨格です。のちにラーナーが問題を指摘して以来、現代の教科書で資本の限界効率を出す方はいません。資本の限界効率表からは、最適な資本ストックを決定することはできても、最適な投資は決定できないのは周知の事実だからです。いわゆるハーベルモの問題っていうやつです。
そこで質問者が1)投資の利子弾力性が大きいほどIS曲線の傾きは緩やかになる というのは、まさに、この投資の限界効率の話そのものの話しなのに、資本の限界効率も影響があるっていうのは話がすこし飛躍しすぎだと思いました。
さて、Gの支出によって、IS曲線だけの効果を見れば、緩やかでも急でもYの増加分は変わりません。つまり限界消費性向の上昇などどんな理由により緩やかだろうが、そうでないだろうがIS曲線だけで考えれば無差別です。
つぎにLM曲線の均衡で考えると、クラウディング効果があり、1)の効果が大きいので、ISが緩やかなほうが、そうでない場合にくらべて、ΔYが小さくなります。図を書いて確かめてください。
重ねて、ご回答ありがとうございます。
「さて、」以下はよく理解できます。
(逆に前段部分は私には難しすぎてよくわかりませんでした)
極論になってしまうのですが、
もしISだけで考えれば(貨幣市場との均衡を考えなければ)、(1)も(2)も財政政策の効果は大きいという理解でよいのですよね?
No.2
- 回答日時:
下のものです.ちょっと,気になったもので....
LMの効果を考えてませんでした.
確かに,IS曲線だけで財政支出の効果,
Yの増分(ΔY)を考えると,IS曲線がゆるやかであれば
,急なIS曲線と比べれば,ΔYは大きいはず.
これは,乗数でΔY=(1/1-c)ΔG(G:財政支出の増分)の話で,消費性向が0.5(ISが急)⇒0.9(ISが緩やか) になれば,
仮に,もともとのYの値を100としておいて,
(1)IS急:ΔY=(1/1-0.5)10=50
だから,100+50でYの均衡点は150
(2)IS緩やか:ΔY=(1/1-0.9) 10=100
そのときの均衡点は,200.
ここまではよかったんですよね.
しかし,
LM曲線で,クラウディングアウト効果を考えると,
IS曲線が,急だろうが,緩やかだろうが,
同じ,財政支出 ΔG=10の効果によって,
そのIS曲線とLM曲線の均衡点は,LM曲線上を動くので,急なISと,緩やかなISの場合ともΔYは,同じはず.
ΔY=20だとして,その均衡点を,Y=120としておこう.
クラウディングアウトが発生したとき,
(1)ISが急な場合のYが 本来150のはずが ⇒120になった.
(2)ISが緩やかな場合のYが 200 ⇒120になった.
だから,
3)の解釈は,
「IS曲線の傾きが緩やかである場合も,
,急である場合とも,クラウディング効果によって
その財政政策の効果は同じになってしまうが,その効果は緩やかな場合のほうが,より小さくなってしまう.」
ということではないかな????
間違っていたらごめんです.
やはり,気になるので一応,参考にした本は,教えてください.
ご回答ありがとうございました。
もう一度、頭の中をよく整理してみます。
>やはり,気になるので一応,参考にした本は,教えてください.
すみません。私が参考にした本は証券アナリスト試験用の市販されていないテキストです。
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