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先日、ドラマを視聴しているときに、気になる台詞回しを耳にしましたので、
質問させてください。

その台詞はこのようなものでした。
ある男性がある女性に対して、Aという企業の裏実態を説明する台詞です。
「A(企業)は○○を研究しており、○○という薬品を…」

この「~しており」という表現ですが、敬語として間違っているのではないでしょうか。
これは謙譲語ですから、企業が主語の文に使うのは誤用です。ですから、
「研究していて」と表現するのが適切であると思うのです。

しかしながら、「~しており」という表現はよく見かけますし、「~していて」に変えると
何か違和感があります。私のほうが間違っているような気もしまして、自信がありません。

どなたかこの件について、ご存知の方は詳しく教えていただけないでしょうか。
よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

おっしゃるように、「しており」と「していて」は意味が違います。


「雨が降り」と「雨が降って」は意味が違います。

もともと「おる」を謙譲語と言う必要はないのですが、東京の言葉、ひいては共通語ではそのように言われます。
ですから、単純に「人がいる」という文をわざわざ「人がおる」と言う必要はありません。

しかし「いる」という言葉は、活用がぎこちない形になる場合などもあり、
次の三つのケースでは、「おる」の出番があります。
1.尊敬表現で、「する」→「される」に対応する「いる」→「いられる」の「いられる」は戦前使われたこともありますが、一般的に「おられる」が使われました。
受身「側にいられると気が散る」○
可能「こんな所にはいられない」○
尊敬「先生は職員室にいられる」△→「先生は職員室におられる」○
2.連用形中止法
「現地には駐在員がい、…」△→「現地には駐在員がおり、…」
3.打ち消しの助動詞「ぬ」の連用形中止法が附くとき
「部屋には誰もいなく、…」×→「部屋には誰もおらず、…」

1の「おられる」が誤用として指弾されることが多くなりました。
「おる」謙譲語説の弊害です。
「いらっしゃる」はもちろん立派な尊敬表現ですが、ワンランク上です。
出席する/出席される/ご出席になる
いる/(いられる)/いらっしゃる、おいでになる
この「いられる」の代役を「おられる」が務めるのです。
>お・る〔をる〕【▽居る】
[動ラ五][文]を・り[ラ変]

人が存在する。そこにいる。「海外に何年―・られましたか」
…中略…
◆(1) 助動詞「れる」の付いた「おられる」「…ておられる」の形で尊敬表現に用いられる。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%B …
これらの説明は、“普通は「いる」と言うが、尊敬表現では「おる」が使われる。”と言っているのです。

2の中止法がお尋ねのケースです。
「ある」の場合には「あり、」と「あって」が使い分けられるのに、「いる」の場合は「いて」だけしかないというのは不便ですし、不都合です。
そこで「おり、」が「い、」の代理を務めるのです。

3でも、最近の若い人の間で、
「近所の電機店で売っていなく、秋葉原まで行って手に入れた。」
と言われることがあるようです。
「売っていず、」は耳遠いし、「売っておらず、」と、「おる」を使うのは避けたいという意識が作用するのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

「おる」について詳しく解説していただき、ありがとうございます。
他の回答者様もおっしゃるように、このケースは謙譲語ではな
いようですね。やっと腑に落ちました。
その他の用法の説明も参考にさせていただきます。国語が苦手
で、なかなか消化できませんが、他の敬語もあわせて、こうした
知識を身につけたいと思います。

お礼日時:2011/06/12 14:49

「研究する」のような漢語サ変動詞を連用形で中止する用法で、大雑把に平体から敬体に並べてみます。


1.平体
研究してて
研究していて
2.敬体
研究しており(…終止形「ます」に続くであろう文脈上で)
研究してまして
研究していまして
研究しておりまして

このように、「~しており」での中止法が、最終的に「~ます」で終止する用法の上にある限り、「~しており(まして)」の簡略法として、結果的に自然に通じるでしょう。その点、「~していて」では平体のままなので、会話体ではタメ口になってしまうため違和が残るのでしょう。

おる【居る】(一)「いる」のやや古風な(方言的)言い方。(二)(補助動詞)…ている。「おります」は、「います」よりやや丁寧な言い方。(三省堂「新明解国語辞典」第三版)

更に敬意を高める場合には「~する」動詞形を離れて、改めて名詞に戻し、「~されて」「~なされて」のような用法をとることになります。
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この回答へのお礼

用法について解説していただき、ありがとうございます。
たいへん参考になります。
「おる」は謙譲語のみの特別な用法だと考えていたのが
間違いでした。
こうして文法上の説明を見るとあらためて敬語、国語を
わかっていないのだなと痛感します。

それでは質問を締め切らせていただきます。

お礼日時:2011/06/12 15:01

おるは動作や状態の継続をあらわす。

日曜日はいつも遅くまで寝ております。

また。、既にあったことを示す。

既に警報が出ております。

(A企業は)はOOを研究しており、OOと云う薬品を・・・
既にOOを研究していたことを述べている。

そんなことはわかっておる。

もう考えはまとまっておる。
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この回答へのお礼

お答えいただきありがとうございました。
なるほど、謙譲語以外にも「おる」という言葉があるわけ
なんですね。さっぱり意味がわかりませんでしたが、これ
で合点がいきます。
敬語については不十分さを自覚しましたので、今後も勉
強していきたいと思います。

お礼日時:2011/06/12 14:37

「おる」(居る)という動詞は、謙譲語としても使いますが、


ごく普通の動詞として「いる」(居る)と同様に使うこともできます。

たとえば「おられる」という言葉は「おる」の尊敬語で、
「いらっしゃる」と同様に用いられますね。
もしも「おる」が謙譲語に限定された動詞だとしたら、
「おられる」は謙譲語の尊敬語?それはおかしいですね。
普通の動詞だから「~される」の尊敬語を作ることができるのです。

ご質問の「~しており」は、「~しながら存在する」という意味で
動詞「おる」を使っています。
辞書で「おる」を引いていただくとわかるのですが、
何かをする為に存在する、動作・状態の継続を表す場合に
しばしば「おる」が普通の動詞として用いられます。
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この回答へのお礼

お答えいただきありがとうございます。
謙譲語とばかり思っていましたが、尊敬語としても用いられる
とは知りませんでした。
それと、私の疑問に思っていた「~しており」は動詞だったの
ですね。
やっと辻褄が合いました。本当にありがとうございました。
今後も勉強をしていきます。

お礼日時:2011/06/12 14:30

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