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反転増幅回路の周波数特性について実験したのですが理論値を求めることができず、実験結果があっているのか判断できません
入力信号波形は片側の振幅が2[V]で作成した回路は2倍の増幅器なのですが、スルーレートだけで理論値を求めることは可能でしょうか?
使用したオペアンプのスルーレートは0.5(V/μs)となっています
別サイトで質問したところ、波形の振幅を実効値で定義するのか、ピーク振幅で定義するのかで周波数特性が変わって来ると答えてもらったのですが、どのように違いが発生するのかも教えていただけるとありがたいです

A 回答 (4件)

別サイトでお答えした者です。


出力波形がスルーレートで制限される場合の周波数特性を求めることは現実にはあまりないですが、どういう波形になるかを考えれば理解できると思います。添付図に2つの場合の出力波形を添付します。

理想的な(スルーレートの制限を受けない場合の)出力波形を Vm*sin(ω*t) としたとき(ω=2*π*f)、これを時間 t で微分したもの ω*Vm*cos(ω*t) が波形の傾斜になりますが、これが最大となるのは t = 0 のときで、その最大傾斜は ω*Vm [V/s] です。これがスルーレート(SR)より小さければ、出力波形はスルーレートの制限を受けませんが、 ω*Vm > SR のときは、添付図の右上のように、出力波形の一部はSRに制限されて直線状になります。

スルーレートの影響を受けない波形(Vm*sin(ω*t))の傾斜がSRより大きくなる時間 t1 から、スルーレートの影響を受けない波形と直線が一致する時間 t2 までは、出力波形はスルーレートで制限されて直線になりますが、t2 から t2 + π/ω まではスルーレートの影響を受けません(図では t = t2 のときVm*sin(ω*t)が最大になっているように見えますが、そうではありません)。この場合の波形は、Vm*sin(ω*t)が最大になる時間より t2 が大きければ、波形の最大値は Vm ですが、そうでないときは、t = t2 での値が最大値になります。したがって、出力振幅をピーク値で定義するか実効値で定義するかで値が変わってきます。

周波数が高くなるほど、出力波形の直線部分が長くなっていきますが、ω が(π/2)*(SR/Vm) より大きくなると、全ての領域で出力波形が直線状(三角波)になります(添付図右下)。このときの三角波の振幅は、増幅器の利得や入力信号の大きさに依らず、スルーレートと周波数だけで決まります。三角波ならピーク値も実効値も簡単に計算できます。この振幅は、周波数に反比例しているので、周波数特性としては、周波数が10倍になると利得が20dB下がる(-20dB/dec)、あるいは周波数が2倍になると利得が6dB下がる(-6dB/dec)ことになります。
「反転増幅回路の周波数特性の理論値」の回答画像4
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この回答へのお礼

よく理解できました。ありがとうございました。

お礼日時:2011/06/27 18:53

ここでは処理する信号が正弦波であると仮定します。



入力信号をVsin(2πft)とします。
もし、出力がゆがみ無く出ているとすればその値は-2Vsin(2πft)となります。
この信号の変化率、つまり時間に対する微分係数がスルーレート以下でないと信号がゆがんでしまいます。
-2Vsin(2πft)を時間で微分すると-4πfVcos(2πft)となり、微分係数の最大値は4πfVとなります。この値がスルーレート以下出る必要がある。

>波形の振幅を実効値で定義するのか、ピーク振幅で定義するのかで周波数特性が変わって来る
これは上の議論で使用した"V"がどのような値であるかに関係します。上の議論で使用した"V"は電圧の振幅です。一般に交流信号の電圧は実効値(Vrms)を用いることが多いのですが、ここでのVはVrmsとは異なります。また、電圧の最小値と最大値の差Vp-pとも異なります。ここでのVとVrms,Vp-pとは次のような関係があります。
V=(√2)Vrms=Vp-p/2
与えられた電圧がどの値であるか考慮しないいけません。

以上の内容はあくまで正弦波についてですので実際の信号に当てはめる場合は注意が必要です。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2011/06/27 18:53

別サイトの件ですが、スルーレートで制限されるような周波数では、先のように三角波になります。


三角波と正弦波では実効値が同じ場合ピーク値は異なります。
十分低い入力信号で周波数特性を測定するのと歪むようなレベルで特性をとると、高域のカーブ
が変わってくると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2011/06/27 18:53

正弦波の周波数を上げていけば、スルーレートの関係で三角波になり増幅率も小さくなります。


ざっくり言ってその三角波の傾きがスルーレートです。つまり、1μs以内にどんな電圧変化の早い入力を入れても0.5Vまでしか上がらないという事です。ですから周波数を上げていけば到達する電圧は決まってきますのでそれが周波数対ゲインの特性になります。(例えば2μsの傾きであれば1Vまで上昇し、0.5μsの傾きなら0.25Vまでしか出力が出ません。)
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2011/06/27 18:54

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