No.1ベストアンサー
- 回答日時:
電荷量だけで電圧が決まるわけではありません。
初めに、きちんとした定義を書いておきます。
空間に2つの電荷(Qとqとしましょう)が有ると、互いに力を及ぼし合いますね。
現代物理では、これを、次のように"説明"しようとします。
電荷Qは、周囲の空間を変化させてしまいます。Qの周りの空間は、他の電荷を置くとその電荷が力を受けるような空間に変容しているとするのです。この、変容した空間のことを電場E(電界とも呼ばれます)と呼びます。
電場Eに置かれた電荷qは、電場から力を受けますが、当然のように、同じ場所でも電荷qの大きさによって、受ける力Fは違ってきます。Fはqに比例します。
次に、Qが作る電場内に2地点A点とB点を考えてみます。別の電荷qがAやBに置かれると、当然、力を受けますね。
ということは、電荷q[C]を、A点からB点までゆっくり運ぼうとしたら、仕事をしなければならないということです。その仕事がW[J]だったとしましょう。qの大きさによって電場から受ける力は違ってきますから、仕事Wもqに依存しているはずです。そこで、1[C]の電荷を運ぼうとしたらいくらの仕事を要するかを考えてみると、W/qとなることは明らかです。
このW/qは、2地点A,Bの関係(つまり、2地点の電場がどのように違うのか)を表していますが、これをA,B間の電圧と呼ぶのです。
ところで、電場といい電圧といい、どちらも、電荷を持ってきたら力を受けるとか、電荷を運ぼうとしたら仕事を要するとか、実際に電荷を使わないとその大きさを云々できません。そこで、これらを何らかのイメージで置き換えられないだろうか、と考えるのが人情です。
或る場所に物を置いたら力を受けて動き始めた…。これは、坂道に物を置いたら、傾斜に沿って動き始めたのに似ています。傾斜が強ければ強いほど動きの変化が激しくなります。
そこで、電場というものを、"傾斜の有る空間"として、傾斜の"度合い"が電場の強さを表すのだとイメージしてみましょう。正の電荷Qが有ると、空間はQの有る辺りに向かって上り坂になっている(なだらかな、山の稜線を思い浮かべましょう)とイメージされ、負の電荷-Qが有ると、空間は-Qがある辺りに向かって下り坂になっているのです。
ところで、坂道を荷物を持って上るときには仕事が必要です。仕事の量はどんな荷物を運ぶかに依存すると同時に、坂道の"落差"にも依存しますよね。落差の大きさは、単位荷物を持ち上げる時の仕事量で評価できます。この、落差こそが"電圧"に相当します。
電圧が大きい=落差が大きい
重力場と対応させるならば、単位質量当たりの位置エネルギー差に当たります。
当然、大きい電荷を運ぶときにはたくさんの仕事を要するのです。
別の表現をしてみると、落差の大きいところで、高い方から荷物を手放したら、低地に至るころには、荷物はスゴイ勢いで動いていることでしょう。
これらのことを、「高いところがら低いところの差」とか、「滝の勢い」とかの言葉で表現していたわけです。
電圧は電場内での落差です。電場内での"位置エネルギーの差"に基づいた量です。当然のように、電場を作っている電荷の量にも依存しますが、それだけではなく、電荷からの距離などのファクタにも依存します。
1.5ボルトの乾電池、正極と負極間に1.5[V]という大きさの落差を作る装置です。電池がどれだけの電流を供給できるか、どんな仕組みで作られているかに関係なく、"落差"が1.5[V]なのです。もし、1[C]の電荷を、この落差に逆らって運ぼうとしたら、1.5[J]の仕事をしなければならない、そんな落差です。
この回答へのお礼
お礼日時:2011/09/12 23:08
みなさま本当にありがとうございました。
しかし今の私のレベルではいまいち分かりませんが、がんばって勉強を続けていきます。
何度も読ませていただきました。
また改めて具体的に質問させていただきます。
その時は宜しくお願い致します。
No.5
- 回答日時:
電気と水のアナロジーはよく使われますね。
電圧が滝の高さというのは良いのですが、滝の勢いというのはうまくありません。水の高さか圧力か、どちらかが良いと思います、水は高い所から低い所へ流れますが、高さが同じでも圧力が高い所から低い所へながれますよね。このように水の高さと水圧は等価ですから、どちらを電圧と考えても構いません。この高さや圧力の(大地や大気圧などを基準とする)絶対値が電位で、任意の2点間の電位の差、即ち高さの差や圧力の差に相当するものが電圧です。電荷は水の体積、又は質量ということになります。例えばバケツ(コンデンサ)に水(電荷)を入れたとき、水の量が多ければ水面の高さと底の圧力は上がりますよね。でもその上がり具合はバケツの直径(静電容量)によって違います。直径が大き(静電容量)ければ水(電荷)をつぎ込んでも高さや圧力(電位)はなかなか上がりませんが、直径が小さければすぐに上がります。このように、水量(電荷)と高さや水圧(電圧)は、同じものではありません。このアナロジーでは電流は水の流量、すなわち単位時間当たりに流れる水の体積(又は質量)です。電流の単位であるアンペアは、クーロン毎秒ですから、電流も単位時間に流れる電荷の量ということになります。水が水路を流れる時の水路の抵抗は、条件によって水の粘度で決まったり水路の粗さで決まったりしますが、この抵抗が電気抵抗に相当します。高さの差(電圧)が決まっているとき、抵抗が大きければ流量(電流)は小さく、抵抗が小さければ流量(電流)は大きくなります。これがオームの法則です。
No.4
- 回答日時:
言葉の定義というか意味の問題かもしれませんね、あるいは単に授業で習ってないか。
電圧と一般に呼ばれるものは、電気回路の用語です。
物理学的には電位差と呼びます。
物には電位というものがあって、Aという物体が電位F、Bという物体が電位Gを持っているとすると、A-B間の電圧は、F-Gになります。
電位は人工的に与えることもできますし、自然に持つ(静電気等)こともあります。
+と-の電荷のアンバランスによって電位は決まります。
おしいですね、+と-が10個ずつ同じ物体にあると、打ち消しあって±0になってしまいます(金属等の電気を通す物体の場合)。
先ほどの物体Aには電子10個分と同じ大きさの正の電荷、物体Bには電子10個あれば、A-B間にはトータルで電子の電荷の大きさで20個分の差があり、電位差が生じます(Aを正の電荷としたので、Aの方が電位が高い)。
ちょっと大雑把な説明になってますが(ちゃんと電位を計算しようとすると、物体の形状が必要になる)、まあそんな感じと思ってもらえればいいかなと思います。
で、電圧は勢いにはたとえらえれてないと思います。
電位の説明でお分かりかもしれませんが、Aの方が電位が高く、Bの方が低い、これは何かに似てませんか?
そうです、滝のてっぺんと滝壺の高さですね、てっぺんは高さが高く、滝壺は低い、これと似ています。
実際、言葉だけでなく、意味としても似ているので、電位差のたとえに使われるのだろうと思います。
高さが高い位置にあるものは重力ポテンシャル(あるいは位置エネルギー)が大きいと言います。
電位も英語ではポテンシャルと言い、言葉としては同じ意味です(対義語は運動エネルギーですかね)。
エネルギーには運動エネルギーとポテンシャルエネルギー(この2種類だけではないが)があって、両方を足したもので考えるアプローチもあります。
体系的に理解しようとすると、大学の講義を勉強することになろうかと思います。
No.3
- 回答日時:
私も電気の勉強をした頃、なかなかイメージがつかめなくて苦労した記憶があります。
私の場合は、電圧を温度に置き換えてイメージしたら、意外としっくりきました。
初めに敢えて違う例を出してしまいますが、
ドライアーの風(温風)を自分の手に当てるのと、
扇風機の風(冷風)を手に当てる場合を考えてみてください。
当然ながら、ドライアーの風を手に当て続けると熱くて火傷してしまいますが、
同じ程度の風量を、扇風機の風で受けても火傷することはありません。
また、同じドライアーを使っても、風量が弱ければそんなに熱くありません。
このときの、温度→電圧、風量→電流と置き換えてみると電気のイメージが
つかめると思います。
電池の例ですと、電池内で電子が高温に熱せられるというイメージです。
ボルトの違いは、何℃まで熱せられたかという違いです。(あくまでイメージですが。)
電荷が10個よりも100個の方がエネルギーが高いと感じるのは、
電圧の違いではなく、ドライアーの例で言った風量の違い→電流の違いと捉えてください。
最後に余談ですが、
電池内の化学反応で電圧が生じる時、原子(分子)の周りにある電子の軌道が変わります。
イメージから離れて物理現象を見つめる時には、そんな点を考えてみるとよいかと思います。
No.2
- 回答日時:
電荷の量は電圧には直接関係しません、
質問者の知識では、電荷を考えると、多分混乱して判らなくなります
電池の単体の電圧は化学反応によります、その化学反応で電圧が決まります(反応する物質の組み合わせで)
それを相互に干渉しないように複数組み合わせて、単体の電圧の2倍3倍・・・・の電圧を作ります
電圧発生は化学反応以外でも、電磁誘導でも行われます
電気の使用としては、電磁誘導での電気(電力)の発生が主力です
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