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科学の初心者です。全然理系ではありません。
最近、量子物理学の本のわかりやすい初心者向けのものを読んでいます。

シュレディンガーの猫がどういう内容かっていうのはわかりました。
箱の中になんやらかんやら(略します)で、箱を開けて観測するまでは、猫が生きている状態と死んでいる状態が同時にある、重ね合わせの状態にある。
という理解です(あってますか?)

それで、そういう思考実験で、で、何?と思ってしまいました。
表面的にわかっただけでいまいちその価値?がわかりません。
というかあくまで頭の中で考えたことじゃん!と。
何か深いものがあるのでしょうが、読んでもそれを理解できずにスルーしてしまったのかもしれません。

どう質問してよいかわかりませんが、それはどういう利用価値があるの?みたいな感じの疑問です。
「シュレディンガーの猫」という思考実験があるよ→それから。。。という部分

変な質問ですが教えてください、よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

 シュレディンガーの猫は、量子力学の基本であるシュレディンガー方程式を導いたシュレディンガー自身が言いだしたものです。


 彼は、確率を含む彼の方程式が、物理学的に最終の答えになっていないと感じており、そのことを明確に矛盾として表現したのが、「シュレディンガーの猫」であるわけです。

 彼自身の素朴な解釈からすれば、ミクロを確率的に扱うのは許せるならば、マクロでもそれが現実に起こってしまうと考えました。それが「50%死んでいて、かつ、50%生きている猫」という「あり得ない猫」であるわけです。そういうあり得ないものを許容する式が、最終的な答えのはずがない、と考えたわけですね。
 アインシュタインも「神はサイコロを振らない」という有名な台詞で、量子力学はまだ不完全なのだというアインシュタインの考えを表明しています。

 アインシュタインを始めとする、量子力学が不完全(最終的な答えを提示していない)と考える物理学者らが、「EPRパラドクス」と呼ばれる、量子力学の正否を問う確率を主題にした問題設定をしました。
 これをベルという人が不等式で表し(ベルの不等式)、その不等式についてアスペという物理学者が検証実験を行い、量子力学が正しく、アインシュタインらが間違いと証明しました。

 シュレディンガーの猫については、マイナーな解釈を除けば、コペンハーゲン(学)派と呼ばれる人々は「箱の外の我々からすれば、文字通り50%生きていて50%死んでいる猫というのが実体であって、そういうマクロな存在があることを認めなければならない」としました。

 これに対して、エヴェレットの多世界解釈というものも生まれ、時間の最小単位であるプランク時間ごとに世界が分岐して生まれて行き、その割合は量子力学の計算が示す通りになるとしました。こちらの解釈では、50%生きていて50%死んでいる猫というものはなく、刻一刻と生きている猫の世界と死んでいる猫の世界の数が増えて行きます。

 どちらの解釈にせよ、箱を開けて見たときの猫の生存確率は、50%と量子力学の計算通りです。さらに言えば、量子力学的効果が顕わになるような、確率的に存在しているはずのミクロな物体でも、観測すれば確率的に存在することを止め、マクロの物体と同様に見えます。計算結果からの予測も、観測結果も量子力学の言う通りです。

 だから、実用上はどちらでもいいわけです。ただ、やはり物理学ですから、式の示す物理的な意味、つまり物理現象という実体とどのように一致しているかは知りたいわけです。しかしこの問題は、観測していない場合の物理現象の状態を知りたいわけです。観測していない状態は、観測していないのだから、知りようがありません。

 そこで、今なお、傍証的なことを交えつつ、ああでもないこうでもないと、時折議論されたりしています。しかし結局、それを一番利用しているのは物理学ではなくSFなのかもしれません。
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この回答へのお礼

う~~~~む!
どの回答もよかったとおもいます。どれが一番かというより、それぞれ大事な回答だと思いました!

>それを一番利用しているのは物理学ではなくSFなのかもしれません。
ここがよかったです。映画好きなので。

やっぱりわくわくする分野なので、わからないなりに初心者向けの本で勉強していきます。
皆様ありがとうございました。

お礼日時:2011/11/21 20:14

シュレディンがーの猫の話を聞く度にいつも思うのだけど、量子の状態を装置で観測している時点で収束しているのではないでしょうかね。



量子力学は、この世の不思議のナンバー1みたいなもので、我々の常識が通じないところが沢山あって面白いです。例えば次の様なことがあります。

素粒子にはスピン(スピン角運動量)というのがあって、観測すれば2つのいずれかの値を取るのですが、それぞれを上向き、下向きなどと呼ばれます。対生成した電子-陽電子のペアでは、これらは1セットになっており、片方が上向きならもう片方は下向きに必ずなります。もちろんこれらが上向きか下向きかは、観測するまで分からないものです。
ここで2つの電子-陽電子のペアを考えます、名前をa-,a+,b-,b+としましょう。a-とa+が対生成した1つのペアです。b-とb+も同様。ここで、a+とb-を反応させて対消滅させます。すると、不思議なことに、残ったa-とb+との間に、スピンが必ず逆になるという関係が生ずるのです。もちろんa-とb+には一切の相互作用がない全く別の粒子ですよね。
また、a-とb+のスピンは観測するまで上向きか下向きか分からないのですが、a-とb+を非常に遠くに離して、a-のスピンを観測した後、光の速度でb+の場所に着くより前にb+のスピンを観測しても、スピンが必ず逆になるという関係は成り立ちます。これは、どちらかが観測でスピンが確定した"情報"が光の速さを超えて、もう片方の粒子に届いていると考えられています。情報が光の速さを超えると相対性理論的には因果律をやぶるのでまずいのですが、スピンの"情報"は、これによって他の情報を送ることが出来ないので、相対論に矛盾しないと考えられています。

ま、この世というのは、こんな良く分からない世界のようだ、ということのようです。
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>「シュレディンガーの猫」という思考実験があるよ→それから


もしかして、「それから」でなく「それ以前」が分かってないのでは?

普通、「確率50%のできごと」というと、たとえば、コインを10枚投げたら5枚が表で5枚が裏になる。というような意味で使うのですが、これは「混合状態」と言います。5個の表と5個の裏が混じっているのです。
いっぽう、ミクロの世界での確率50%というのは、前記とは違って、1枚ごとに、コインは半分表で半分裏の状態が存在する。ということで、これを「純粋状態」といいます。10個とも半分表で半分裏なのです。

しかし、このままでは、「量子の世界のできごとと、コインのような大きなものとは違う。」という一言で一刀両断にされてしまうのですが、「このような実験をすれば、一刀両断にできないのではないか。大きなものの世界でも、純粋状態を考える必要があるのではないか。」というのが、シュレ猫の主旨です。

それから・・・の説明は、前にりっぱな回答がありますから、そちらを読んでください。
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2つの意味があります。



まず1つめは、「猫が生きている状態と死んでいる状態が同時にある」という不可思議な現象に単純に、驚きませんか?または違和感を感じませんか? 事実、そんなばかな現象はありえないという反論をする物理学者もたくさんいます。

2つめは、量子コンピュータなどへの応用の可能性があるという点です。量子コンピュータとは、今あるコンピュータと全く異なる「シュレディンガの猫現象」を応用した超高速の計算機です。

参考URL
http://news.mynavi.jp/news/2011/04/16/017/index. …
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