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テフロン加工した製品は、接触物に付着しにくいらしいのですが
理由を教えてください。

A 回答 (2件)

まず最初にテフロンというのはデュポンという会社の製品名で樹脂そのものの名前ではありません。

樹脂の正式な名前としてはフライパンなどに用いられるものはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と呼ばれる樹脂です。広くテフロンという場合はこれ以外のフッ素系の樹脂も含めてデュポン社の製品名として使われます。

さて本題の何故こびりつかないかということですが、PTFEはもすごーく摩擦が少ない材料なのです。氷の上のスケート靴と同じくらい摩擦が少ないのです、洋服などでおなじみのナイロンもPTFEと同じぐらい摩擦は少ないのですが、こちらは熱を加えると簡単に解けてしまう特性があるのでフライパンなどには使えません。摩擦が少ないということでこびりつきにくいことは理解できると思いますが、もうひとつPTFEの分子にはPTEF分子同士が非常に強く結びつき他の分子とは結びつきにくいという特性もあるのです。PTFEの樹脂で作られた表面にほかのものが付いてもPTFEはPTFE同士でくっ付こうとする力が強いため他の物とくっ付こうとはしないんですよ。摩擦がとても少ないのでフライパンの上の食材はツルツルすべりますし、他の物と仲良くしない性質があるため焦げてもくっ付かないのです。また、化学的にも安定で酸やアルカリに対しても強い性質があります。

この性質を利用した製品はかなり広く使われていて、摩擦が非常に小さなことを利用して油などの液体の潤滑剤が使えないところでPTEFの皮膜を作ったり、PTFE自体で摺動部や軸受け等を作り液体の潤滑剤を使用せずに動作させる場合や、一般的な油脂を使った潤滑よりも摩擦が減らせるため(PTFEのみでは潤滑油の持つ冷却や洗浄の機能がないため単体でなく油脂と複合で用いる場合がある)PTFEの微粒子を油脂に混合して用いる場合もああります。また、温度的な要求が低く低温で用いられる場合には、同等の摩擦係数を持つナイロンが使われる場合も有ります。

それからPTFE自体は基本的に無害ですが、凡そ260℃を超えると劣化が始まり、人体に有害な物質が発生する事がわかっていますので、テフロン加工のフライパンを空焼きしてしまったりすることは危険です。鉄製のフライパンで油から煙が上がるほど熱してから肉の表面に焦げ目を入れるような調理方法(シチューに入れる肉の下処理など)はテフロンのフライパンでは避けるべきです。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答有難うございました。

お礼日時:2012/01/03 22:10

#1のお答えは大筋でその通りだと思いますが、実際に使用した経験と少し違いますので補足します。



テフロンの色は本来白色です。例えばグラファイト(黒鉛)を完全にフッ素化すると純白色の固体になります。
しかしいわゆるテフロンのフライパン、正確に言えば弗素樹脂加工のフライパンは、昔は表面が茶色最近は黒色が主流です。
この理由は簡単で、#1のお答えにある通りテフロン自体が他の物質と全く反応しない性質が強いためフライパンの表面に固着させられないのです。
そのためフライパンなどの表面に付いているものは本来のテフロンより反応性が高い弗素樹脂です。
結果としてテフロンより熱に弱く170℃付近で使い続けると簡単に劣化してしまいます。

もう一つはフライパンとは関係なく、テフロン(R)の性質で気を付けなければならない点です。
テフロンはかなり塑性が高く圧力がかかると容易に変形してしまいます。
高圧でのパッキングなどとしての使用時には便利ですが、一回限りしか使えません。
形状保存性に欠けるので注意が必要です。
逆にそれを利用して塑性加工することもあるようですが。
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この回答へのお礼

実際の経験値有難うございます。

お礼日時:2012/01/03 22:10

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