部材断面のZの絡む性質で曲げ強さってのがありますが
この曲げ強さってなんですか?
数式の大小ではなく、どういう現象が曲げに対して強いと言えることなのでしょうか?
例えばたわみにくさ(やすさ)であれば現象はそのまんまたわむことの程度で意味がわかるのですが
この曲げ強さ(弱さ)と言うのはどういうことの程度を示しているのかピンときません。
日本語で曲げにくさであればたわみにくさと同じだと思います。
ピンとこないのは
たわみにくい=曲がりにくい
たわみに強い=たわみにくい
なのに
曲げに強い≠曲がりにくい
が成り立たないのが疑問です。
No.10
- 回答日時:
NO6です。
もう疑問点は解消されたと思いますので蛇足で申し訳ありませんが。
私が説明にもちいた
たわみにくい=曲げにくい(固くて曲がりにくいでも壊れやすい、例えば木で出来た棒)
曲げに強い=壊れにくい (柔らかくて曲がりやすいでも壊れにくい、例えばゴムで出来た棒)
この表現は日本語のイメージを伝えるために用いた比喩です。
IやZは断面形状で決まるものなので材を木やゴムに置き換えて説明するのは誤解を招く回答だったと思いました。同じ材では基本的に強度の高いものは剛性も高いので、例えば板状の断面をどっち向きに曲げるかとかではイメージしづらいだろうと思ってこのような例を持ち出してしまいました。とはいえ少し強引でした。
質問者様はその辺りが理解できていると思いますが、勉強中の学生等がこの質問を閲覧することもありえるのでフォロー回答しておきます。他の方の回答まで読んでもらえれば大丈夫だとは思いますが念のため。
再度ありがとうございます。
イメージなのですごくわかりやすかったです。
これを自分なりに土俵合せで整理してみましたが
曲げ剛性(EI)が同じ断面の土俵で比べるとわかりやすいと思いますが
1辺が同じ正方形とひし形ではIは共通になります。
ところがZはひし形の方が中立軸から端までの距離が√2 倍長くなるため小さくなる。
つまりこの場合正方形とひし形はδ量は同じだけども
壊れやすさはひし形の方が先に壊れると言うことになる。
この考え方であってますよね?
No.9
- 回答日時:
#8です。
・・・みなさんの回答を読んで、安易に答えてしまったと反省しました。「曲げ強さ=曲げ強度」の意味だったんですね。
これは方言かも知れませんが、「曲げ強さ=曲げ強度」という使い方は、余りしない気がします。「曲げ強さ」は、材料の変形挙動を表す言葉で、たんに曲がりにくい(たわみにくい)という意味に使うと思います。材料物性値であるヤング率がいくら小さくたって、断面がでかければ曲がりにくい事になります。これは材料強度という物性値とは、無関係です。
一方「曲げ強度」は、同一断面の異種材料に同じ曲げモーメントを加えたとき、どこまで耐えられるか(破壊しないか)を表す数値(材料強度という物性値)です。曲がりやすいけど壊れにくい材料や、逆のケースも当然あります。
(※許容応力度などを考えると、破壊という言葉は、ちょっと不正確ですが)
ただ一般的傾向として、ヤング率Eが大きいほど(曲がりにくいほど)、許容応力度σaや降伏点σy,破壊強度σcが大きくなる材料が多い事も事実です。これらは同じ材料特性値なので、関連はします(当然同じ材料だからです(^^))。
とは言え、「曲げに強い」と言われたとき、「たわみにくいと言ってるの?。強度がでかいと言ってるの?」と聞き返したおぼえは、けっこうあります。
ありがとうございます。
>とは言え、「曲げに強い」と言われたとき、「たわみにくいと言ってるの?。
>強度がでかいと言ってるの?」と聞き返したおぼえは、けっこうあります。
それです。
大人になって工学を勉強してたわみと曲げ強さというのを覚えるのですが
それまで幼き頃からずっとこの2つの言葉は同じ意味で使ってきたのだと思います。自分は・・・
なので曲げ強さのイメージがどうしてもたわみと連動してしまいます。
MやZ等数式で表すと結論が出るのですが、勉強で式の意味は理解しても
その結論と現象がいまだに日常会話でいまいちマッチしませんでした。
「この材料は曲げに強いのでたわみにくいんだよ」って言う日本語は
だれもが正しい表現のように聞こえてしまうと思うのです。
今回皆様の回答でたわみと強度の違いがはっきイメージできました。
No.8
- 回答日時:
言葉のイメージの問題ではないのかな?、と思いました。
断面係数Zが出てくるので、恐らく梁の話だと思うのですが、梁の変形には、曲げ変形と伸び変形の2つがあるのはご存知と思いますが、曲げ変形の曲げ変位は、部材軸と直角な変位です。伸び変形は、部材軸と平行です。部材軸と直角な「曲げ変位」って、「たわみ」ですよね?。
「たわみ」という言葉は、今ではあまり使わないのかも知れませんが、語源はたぶん、有限要素法の前身に当たる「たわみ角法」にあります。「たわみ角」とは、部材の各部分がどれだけ「曲がったか?」を表す角度です。部材軸と直角な変位をw(x),部材軸方向の座標をxとすれば、T=dw/dxの事です。Tを「たわみ角」と言うと、古臭いのかな?(^^)。
そういう訳で、曲げ変位は、むかし「たわみ」と呼ばれていた、という話です。昔の人は、曲がった事を良く「たわんだ」と言い表します(^^)。
・たわみにくい=部材軸と直角な変位が出にくい=曲げ変位が出にくい=曲がりにくい.
が、自分のイメージです。
No.7
- 回答日時:
ヒントとなることをいくつか書き並べてみました。
参考にして下さい。(1)断面二次モーメントIと断面係数Zは、断面の形状から計算され、材質に関係のない係数です。また、断面係数Zは、Z=I/yで計算されます。yは縁端距離で、断面の図心から上端または下端までの距離です。
(2)曲げ応力度σは、σ=M/Zで計算され、断面の材質に関係なく計算されます。
この値が安全かどうかは、材質ごと定められた許容応力度fを超えてないかで判断します。
許容応力度fは、基準強度F/安全率nで計算され法令によって定められています。基準強度Fは実験値です。
(3)たわみδは、δ=Pl^3/48EI(スパン中央に集中荷重)のように計算され、同じ断面であれば、ヤング係数Eに反比例します。
(4)ヤング係数Eは、σ=E・εの式で表されます。 応力度σは、ヤング係数Eを比例定数として、ひずみ度εに比例します。ヤング係数Eが大きい材料では、同じ応力度σでもひずみ度(変形量)εが小さいことが分かります。
(5)ここで、許容曲げ応力度fとヤング係数Eの一例を示します。
鋼材(SS400)許容曲げ応力度f=156 N/mm2、 ヤング係数E=205,000 N/mm2
木材(米松E110)許容曲げ応力度f=11.29 N/mm2、 ヤング係数E=9,800 N/mm2
(6)曲げ強さとたわみにくさの関係は、材料によって異なります。材料によってヤング係数Eが異なるからです。ヤング係数Eの大きい材料はたわみにくいといえます。
(注)「計算の基本から学ぶ 建築構造力学」上田耕作 オーム社から一部引用しました。
ありがとうございます。
(1)~(6)全ては既に理解しております。
その辺の範囲は建築士試験でやる基礎的な部分です。
今回の質問はその数値的な理論と言うよりも現象イメージがピンとこなくて質問しました。
でも今までの回答で曲げ強さはδではなくFに関係してくると言うのがわかりました。
No.6
- 回答日時:
曲げ強度と曲げ剛性の違いですね。
曲げ強度はZで示す断面係数、曲げ剛性はIで示す断面二次モーメントとヤング率で表現します。
断面係数は強度に関する数値で、断面2次モーメントは変形率に関する数値であることに気づくと理解が早いと思います。
既に他の回答に出ていますが、曲げ強さというのはZを使いますので破断強度を表していて。曲げにくさやたわみにくさはIを使うので変形に対する強さを表しています。
日本語での表現を具体的に区別するのであれば
I>Z たわみにくい=曲げにくい(固くて曲がりにくいでも壊れやすい、例えば木で出来た棒)
I<Z 曲げに強い=壊れにくい (柔らかくて曲がりやすいでも壊れにくい、例えばゴムで出来た棒)
と表現すればより理解しやすいと思いますがいかがでしょうか?
ありがとうございます。
>曲げ強度と曲げ剛性の違いですね。
そうですね、ZとIの違いです。
曲げに強いと言う日本語が今までたわみと同じような感覚でイメージしていたため
ピンとこなかったのです。
ここで皆さんの回答を得てイメージできました。
まさしく
>I>Z たわみにくい=曲げにくい(固くて曲がりにくいでも壊れやすい、例えば木で出来た棒)
>I<Z 曲げに強い=壊れにくい (柔らかくて曲がりやすいでも壊れにくい、例えばゴムで出来た棒)
と言う説明で整理できました。
No.5
- 回答日時:
いまいち状況がつかみにくいのですが、ある材料がある状況で使用されるときおいての強度をあらわすものであることは確かでしょう。
ただ、この「ある状況」や「ある材料」によって意味するところがかなり変わってくるでしょう。たとえばコンクリートや木材などのような材料で梁構造を作るときに梁にかけられる荷重に対する梁自体の曲げ強さでは、どの程度の力がかかると破断するかと言う強度になるでしょうし。金属の棒のような材料であればどの程度の力がかかると弾性域を超え塑性域に入ってしまい力を取り除いても元の形に戻れなくなるかということになるかと思います。また、逆に変移量を指定してある長さの棒(または板状)の材料の片方を固定した片持ち梁の構造を作り、破断や塑性域変形を起こすときの変移量とそのときに加えた力の大きさ、または一定の変移を示すときに加えた力の大きさなど、条件次第でかなり多くの要素が取れるでしょう。
質問分の中のたわみにくいは、ある力を加えたときの変移が小さいと言うことを意味しますが。それが強いと言い切ることは出来ません。なぜならば、一定以上力を加えたとたんに破断してしまう可能性があるからで、硬いが脆い材料ではこういった状態になるでしょう。逆にたわみに強いでは力を加えれば比較的容易にたわんでしまうが、弾性が強く力を取り除けば元の形に戻ることが出来る場合もたわみに対して強いと言えるでしょう。また、曲げに強いの場合もある材料をまげて(塑性域に至るまで)伸ばしても材料の強度の劣化がおきにくいという意味でも使われます。
単に曲げと言う言葉で全てを同一視して強度や耐久性を表そうとしても、物を曲げる(曲げる方向に力を加える)と言うことは、ちょっと考えただけでも上に書いたような、異なる条件や物性があります。一言で「曲げに強い」と言う言葉で表そうとすること自体が無謀です。
ありがとうございます。
皆さんの回答でイメージができました。
曲がるとたわむは同じ意味。
でも曲げ強さとたわみ強さ?は別。
たわみの程度は変位の程度
強さの程度は壊れにくさの程度
と言うことですね。
で、その壊れると言う定義が仰るように場合によって違うと言うことですか。
許容なのかそれとも降伏なのか若しくは終局なのか
と言うことですね。
No.3
- 回答日時:
曲げに強い=曲げたとき壊れにくい
です。
「たわみにくい」、「曲がりにくい」は変形について言ったものですが、「曲げに強い」は強度について言ったことばです。
物の強度(壊れにくさ)と剛性(変形しにくさ)は区別して考えなければなりません。
たとえば、ゴムは変形しやすいですが強度はかなりあります。チョークは変形しにくいですが強度は小さいです。
ありがとうございます。
皆さんの回答でイメージができました。
曲がるとたわむは同じ意味。
でも曲げ強さとたわみ強さ?は別。
たわみの程度は変位の程度
強さの程度は壊れにくさの程度
と言うことですね。
No.2
- 回答日時:
もう昔のことなので詳しいことは忘れてしまいましたが、
Z(断面係数)が関係するのは、
破断や永久変形などの破壊に関するもので、変位(変形量,たわみ量 次元は長さ)は無関係。
つまり Z は、永久変形に対する強さを示すパラメータです。
それに対して
I(断面二次モーメント)が関係するのは、
力を取り除けば元に戻る場合の(つまり弾性変形時の)変位に関するもので、破壊には無関係。
と言うか 「破壊しない範囲」 という条件付きだと思います。
つまり I は、弾性変形時の変形のしにくさを示すパラメータです。
日常の一般庶民の言葉ではどちらも 「曲がりにくい」 ですが、別の性質の物理量で、なんと言って区別していたのかは忘れてしまいました。
まぁ Z が大きくなればだいたい I も大きくなりますが、Z≠I です。
ちなみに "たわみ" と言えば変位(長さ)のことで良いと思いますが、"曲げ" と言うのは力の加え方を言っているような気がします。つまり、"たわみ" と "曲げ" が対応するのではなく、"曲げ" に対しては "引張り","圧縮" とか "捩れ" などの力の加え方の一つとして "曲げ" と言っていたように思います。
ありがとうございます。
曲がるとたわむは同じ意味。
でも曲げ強さとたわみ強さ?は別。
たわみの程度は変位の程度
強さの程度は壊れにくさの程度
と言うことですね。
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