限定しりとり

フランスは植民地時代ベトナムから漢字体系を奪ったと聞きましたが、その結果どういう影響が現在残っているのでしょうか。悪い面だけではなく、良い面も教えていただければ幸いです。

A 回答 (3件)

 フランス人神父が作ったアルファベットによるベトナム語表記法が幅広く普及した結果、識字率が大幅に向上しました。


 ベトナムにはチュノム文字というベトナム固有の文字が発明され使われていましたが、漢字をもっと複雑にしたような字なので難しくて上流階級や役人など一部の人にしか使われておらず、人民のほとんどは字の読み書きが出来ませんでした。(チュノム文字、 ベトナム 識字率、 などで御検索なさってください。)

 悪い面は、勉強不足のためわかりません。絶対あると思うんですが。
 ベトナムはれっきとした漢字文化圏ですが、ちゃんと漢字を習わないことでことばの元になってる漢字の持つ意味がピンと来なくなって来ていて、漢字へのなじみが遠くなっている、とかが悪い面でしょうか。

 漢字文化はベトナムにまだまだすみずみまで残ってます。
 人の名前も、ベトナム人は グァン・クェン・ユー みたいな感じですが、これは元が漢字で ○・○・○ 3文字なことを表してます。
 お店の名前なんかも、 よく聞くと ○○・○○・○○・○○ で漢字が元になってて漢字4文字がだいたい想像出来ちゃうことなんかもあります。(売ってる商品と関連づけると、あああの漢字ねみたいにわかります。)
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この回答へのお礼

大変参考になるご教示でした。漢字が使われなくなって 漢語由来の単語だけが残っていうのは根が切りされた草花のようなものかなと思いました。どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/01/23 04:33

それは違います。

フランスがベトナムから漢字体系を奪ったという事実は全くありません。フランスがしたことはクォックグーというローマ字表記のベトナム語表現を公文書で使用し、公教育で採用したことだけです。

そもそも漢字は難しい文字体系です。文字の種類が7万種とも8万種ともいわれ、余りにも多すぎます。しかも字体が極めて複雑怪奇であって、その読みも意味も容易に習得できない文字でもあります。だから漢字文化圏と呼ばれる中国、朝鮮、日本でも漢字を使いこなせたのは知識階級、有閑階級だけだったのです。中国や朝鮮では漢字を使いこなせることが特権階級のステータスであり、人民を支配する道具として機能したのです。中国は20世紀まで、そうで人口の圧倒的多数を占めた農民階級は誰も漢字を使いこなせませんでした。朝鮮は日本統治下で忘れられていたハングルを復活させて教育して誰でも文字が読めるようにしました。日本は平安時代にカタカナ、ひらがなを発明して漢字が難解すぎる弱点を補いました。漢字にルビを振って誰でも読みや意味がわかるようにしたのです。それは僧侶が工夫して広まったことです。漢字だけで書かれている経典は難しすぎて誰も読めない。だからカタカナ、ひらがなといった簡略文字を発明して経典に読みや意味を書き込んで、勉強の助けにしたわけです。ベトナムはハングルもカタカナ、ひらがなも何も発明せずに漢字のままだったので中国と同様に支配階級だけの知識でありました。漢字が難解すぎるのはフランス人にとっても同じなのです。漢字表記ではフランス人はベトナム語が読めない。だからフランスは、クォックグーを発明しました。フランス語同様にアルファベットを使って、万葉仮名のようにベトナム語を文字で表せるようにした。

それでベトナムでは人民が誰でもベトナム語を文字で表現できるようになったのです。それでもフランスは漢字そのものの使用を禁止したわけでもないし、漢字の教育に反対したわけでもないのです。知識階級は相変わらず漢字を使い続けていました。影響というのは、誰でも文字を使いこなせるようになったというだけです。そして、その影響がベトナムの共産化です。それを良い面と見るのか、悪い面と見るのかはなんともいえませんが、クォックグーによってベトナム人民はインドシナ戦争、ベトナム戦争を勝ち抜くことができたのです。勝因は決して武力ではありません。それは文字の力なのです。だから漢字を廃止したのはフランスではなくベトナム人民であり共産勢力だったのです。フランスはベトナムを共産化しようとしたわけではないが、結果的に共産化を助けてしまいました。またフランスはベトナムから漢字を奪おうとしたわけではないが、結果的に共産勢力は漢字を廃止してしまった。

日本は戦後まもなくの国語改革で新字体を創案して字体の簡略化を推進し、日常に使用する文字の種類も制限しました。そうして日本ではやっと誰でもが漢字を使いこなせるようになって、民主化も推進されたといえます。

戦前の新聞を見ればわかりますが、戦前の漢字はやたら字画が多くて複雑でした。だから新聞は漢字にルビを振って読ませていました。現代の新聞は、ルビなんか振ってなくても誰でも読めます。それは戦後まもなくの国語改革の成果なのです。

フランスがやったことも国語改革みたいなことなのです。それを悪いことと捉えるか良いことと捉えるのかは立場によって評価が分かれるところかも知れません。過去の漢字文化資産との断絶を過大に言い立てる人もいるのですが、所詮圧倒的多数の一般大衆には漢字は読めなかったのですから、漢字があろうとなかろうと断絶していることには何の違いもない。どの国でもいつの時代でも漢字は知識階級だけのものだったからです。そういう歴史的事実を無視して漢字文化資産との断絶をいいたてるのは間違いです。そして現代でも知識階級は漢字を失ったわけではないのです。小中学校といった義務教育レベルでは漢字は教えていませんが、大学の一部の学科は漢字を教えています。それがベトナムの現状であり、決して過去の漢字文化資産も失ったわけではない。そしてフランスは過去の漢字文化資産を奪ったわけではないし、フランスにそんな意図があったわけでもないのです。そんな政策はフランスは実施してはいません。

一部の論者の無知と偏見には目に余る論調が見受けられますが、以上が漢字の歴史なんです。

この回答への補足

現在ではむしろ漢字があるからこそ日本の知的水準が高いのではないかと思われます。アルファベットしか知らない欧米の一般人は専門領域の用語などは分からないのが普通ではないでしょうか。ベトナムでも同じようなことが起こっていないかと思いました。ただベトナムでは漢字しか使われていなかったところが大きい違いかと納得いできました。

補足日時:2012/01/22 05:23
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世界中探しても、白人統治下の植民地で良い面などありません。


白人は有色人種の文化や文明を徹底的に否定し、破壊しつくします。

http://homepage1.nifty.com/Cafe_Saigon/03b6.htm

インドシナもそうですが、インドの事も調べてみてください。
白人統治がどれほど過酷だったか分りますよ。
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この回答へのお礼

ご教示感謝いたします。現在に至るまでにもあったことでしょうか。

お礼日時:2012/01/22 05:15

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