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サイリスタで、ラッチング電流と保持電流の値は
どうして保持電流の値の方が小さいのでしょうか?
単純に考えると同じ値をとるように思えるのですが。
それとこの二つの電流値とゲート電流との依存性に
ついても教えてください。

A 回答 (2件)

ラッチング電流と保持電流ということばはリレー回路のことを言っていますね。


サイリスタではゲート電流(トリガもしくはOn電流)といっています。

サイリスタはゲートから注入した少量の電子によってNPNP半導体積層構造の逆電圧障壁を突破させて主回路に電流(多数の電子の移動)を流します。

ゲートからの電子の注入を止めてもいったん流れ出した主回路電流は止まりません。(保持電流が小さいというかゼロである理由)
止めるためには逆電圧を主回路に掛けて、逆電圧障壁にある電子を消滅させる必要があります。
(ゲートターンオフサイリスタ:GTOといって、ゲートから再度電子を注入するとターンオフ(主回路を遮断)できるサイリスタもあります。

したがってゲートから注入する電子はパルス状に一瞬だけ与えればよいことになっています。

サイリスタ(Thyrister)は東芝(GE)の商標です。一般にはSCR:Silicon Controlled Rectifierといいます。
詳しくはURLページに規格表やデータが載っていますのでみてください。
サイリスタの回路の動作をいちばん簡単に説明している書物は電験3種の「電力」のテキストです。ちょっと詳しいのはエネルギー管理士のもの、難しく書いているのが電気学会の大学講座の電力変換工学でしょう。

参考URL:http://www.semicon.toshiba.co.jp/prd/scr/

この回答への補足

回答ありがとうございます。サイリスタでゲート電流を流して、アノード電流が流れた後、そのアノード電流がある値(ラッチング電流)を超えていないと、ゲート電流を0にした場合、ターンオフしてしまう。また、ゲート電流0でターンオンしている場合にアノード電流を小さくしていって、ある値(保持電流)より小さくなると急にターンオフしてしまう。つまりターンオン状態を持続させるためには、アノード電流にも条件があるというふうに認識しているのですが。どうでしょうか?

補足日時:2003/12/17 20:06
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 サイリスタの構造は、PNPN接合ですが、よくPNPトランジスタとNPNトランジスタの組合せで説明されます。

導通状態では、それぞれのコレクタ電流が相手のベース電流になり、正帰還を起こすので、ゲート電流が無くても導通状態を保ちます。
 電流を減らしていくと、トランジスタの性能が低下し、それぞれのhFEの積が1以下になったとき、導通を保持できなくなってターンオフします。

 実際のサイリスタでは、アノード電流が多い場合は接合の全面で導通していますが、電流を減らしていくと接合面の保持ゲインの高い部分だけに電流が集まって、ちょろちょろと流れる感じになります。つまり、保持電流は最も保持ゲインの高い部分で決まります。
 一方ラッチング電流は、短いゲートパルスが流れた直後、ゲート近傍だけ導通している状態での保持電流です。ゲート近傍の保持ゲインがなぜ低いのかは良く知りませんが、ゲート電極の影響か、不純物濃度の影響かも知れません。東芝のデータブックの説明では、ラッチング電流は保持電流の 1.2 から 3 位の範囲にばらつくそうです。
 
 保持電流とゲート電流の関係は無いと思います。保持電流はゲート電流が0の状態でのパラメータですから。
 ラッチング電流はゲート電流の大きさやパルス幅に当然影響されるでしょうが、それではパラメータとしての意味が無いので、ゲート電流とパルス幅の仕様を定めた上での値になっているのではないでしょうか。(確かめた訳ではありませんが)
 インダクタンス負荷のように、電圧をかけてもすぐには電流が増えないような負荷では、ラッチング電流の仕様を満たしておかないと正常にターンオンできなくなります。負荷に並列にCRによるスナバー回路を付けて、わざと突入電流を増やしてやったり、ゲートパルス幅を広げたり、あるいはダブルパルス(マルチパルスだったかな?)と言って、ターンオンするまで繰り返しゲートパルスを与える方法があります。
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この回答へのお礼

導通部分がターンオン直後とターンオフ直前で違うということなんですね。詳しい回答ありがとうございます。

お礼日時:2003/12/19 22:55

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