No.1
- 回答日時:
そういう国は数多あります。
日本と縁がある国ですとオランダ。
17世紀から18世紀にかけては世界一とも言われる海上貿易の大国で、日本の長崎にも商館を開いて豊かな貿易立国でしたが、イギリスとの植民地戦争に後れを取り、フランス革命に巻き込まれ、ナポレオン時代にはフランスの属国に成り下がり、世界でオランダ国旗を堂々と掲げることが出来るのは日本だけという有様に衰退してしまいました。
第二次大戦後は貿易立国としてそこそこの国力を回復したのは言うまでもない話です。
ベニスの商人で有名なイタリアの都市国家「ヴェネツィア」もそうですね。
13世紀には地中海最大の海上貿易国家になり、中国へもマルコポーロが交易に出かけたり、ヨーロッパで一番栄えた貿易立国の1つになっています。
15世紀にオスマントルコに海上交易路を浸食され、大航海時代に新しい航路が発見されて、海上貿易の航路が大西洋、太平洋に移ったために衰退に向かい、ナポレオン時代には完全に滅亡してしまいます。
現在はイタリアの都市として、観光や工芸品で有名な場所になっています。
こういった貿易立国はおおむね新しい産業の勃興や輸送手段の変化、周辺諸国との戦争で衰えていく例が多いと思います。
No.2
- 回答日時:
回答致します
貴方のご質問にぴったりの国は
それは正しく イギリスです
イギリスは19世紀の産業革命で世界の工場といわれ 栄華をほしいままにしましたが
その後の産業構造の変革に対応できずに衰退して
20世紀にその座を米国に明け渡す事となりましたが
現在は御存知の様に欧州とは一線を画する先進国です
ご質問の様な国家は何処にでもあります
それは歴史が明らかにしています
私たちは歴史から学ばなければなりません
繁栄し続ける国家等は何処にもありません
驕れるものは久しからず
の平家物語の謡のとおりに存在は不可能なのです
一度衰退した国家の方が その後の発展には好影響をもたらすものですが
その過程において国家としての変革を遂げるという一大手術を施す事が非常に重要です
現在の日本は 正しくこの生みの苦しみに喘いでいます
この時期をどの様に克服するかが 今後の日本の発展には不可欠です
新しい発展の構造
新しい発展の機会
新しい発展の息吹
そして新しく発展できる国家構造の構築こそが
今の私たちの手で築き上げるべき最も価値ある挑戦なのです
貴方はそうは思いませんか
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
No1の方が述べているオランダ、No2の方が述べているイギリスを例に説明します。
他にもローマやベネチア、トルコなど上げれば限がないのですが、オランダとイギリスが一番日本をイメージしやすいでしょうから、両者を例に説明します。
オランダは16世紀にスペインから独立して大航海時代初期に絶頂を極めました。
オランダのビジネススタイルは交易、つまり商業です。
しかし、その後イギリスやフランスの猛追を受け衰退しました。
何故でしょうか?
それは植民地時代に適応出来なかったからです。
大航海時代初期では他所から買ったものを別のところに売るというビジネススタイルが主流でした。
しかし、その後自分で作ったり作らせたモノを別の所で作って売るというビジネススタイルが拡大します。
つまり、今あるものを売り買いする商業から、物を作り出して売る産業にビジネスが変化したのです。
何故オランダ商業主義の交易から、産業主義の植民地支配に変革出来なかったといえば理由は二つあります。
一つ目は、単純に人口の問題です。植民地支配は交易よりも遥かに人手が必要となります。またイギリスのように国内で大量のものを生産するにも多くの人手が必要となります。
二つ目は、人件費の問題です。先進国は人件費が高くなります。これはローマの時代から変わらぬ法則です。そしてオランダの高い人件費では人手を沢山費やさなければいけない植民地支配では元が取れないのです。これは日本の製造業が中国に苦戦しているのとだいたい同じ構造です。
まあ一つ目と二つ目は割りとつながっているんですけどね。だけど微妙に違うところもあるので別に分けて説明しました。
次にイギリスですが産業革命と植民地支配により世界の帝国になりました。その栄光はビクトリア時代に絶頂に達したと言われています。しかしその後凋落を辿りWW1WW2で更に没落し、サッチャー革命で回復するまで一人あたりのGDPが極東の島国であったはずの日本の半分近くまで堕ちました。
何故でしょうか?
それはイギリスは動力機械の導入という産業革命には成功しましたが、大量生産方式の導入に大幅に出遅れたからです。
大量生産方式とは、フォード生産方式に代表される生産方式です。
商品を規格化し、その部品を規格化し、製造方法をマニュアル化し、巨大な生産設備を使い大量の商品を一度に作るという方式です。そしてそうやって作られた商品を大量に消費する社会です。
これは現代社会の重要な基盤になっており、この方式の導入が高度経済成長期と呼ばれるもので、現代の中国が今まさに謳歌しているものです。
この大量生産方式を導入している国を先進国と呼び、導入中の国を新興国と呼び、導入されていない国を途上国とか貧困国とか呼んでいます。
それではイギリスは何故大量生産モデルを導入出来なかったかといえば、以下の3点です。
英国の慣習やシステムがそれらを阻んだというのが1点、アメリカが開発した大量生産方式の変化が早すぎたというのが2点目、大英帝国という独自の経済圏があったので変化の必要性に気づくのが遅くなったというのが3点目です。
結局この世は諸行無常なのです。
つまり絶え間なく変化するのです。
そしてその変化についていけなくなれば、環境の要求、社会の要求に適応すれば繁栄し、適応できなければ衰退するのです。
ローマもベネチアもトルコもオランダもイギリスもアメリカも同じように栄え、同じように衰退していったのです。
オランダが栄えたのは少数だけれど賢く合理的な集団を形成できたからです。衰退したのは量を確保出来なかったからです。
イギリスが栄えたのは合理性を持ちつつもそれなりの量を確保できたからです。衰退したのは経済構造の再編が出来なかったらかです。
日本が栄えたのはそれなりの量でまとまりアメリカが開発した技術の改良に勤めたからです。衰退したのは全世界ボーダレスで最良の知識、最良の労働力、最良の資本を使ってものを作り最良の市場で販売するというグローバルな時代に適応できていないからです。
このように、国が盛衰は時代の要求に適応できるか否かで定まるのです。
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