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反物質に関するこの記事ですが

http://www.asahi.com/science/update/0423/TKY2012 …

素人にもわかるよう噛み砕いて御説明をお願いできませんか。

A 回答 (5件)

 通常の物質に対する反物質という言葉が、もう広く知られていますが、実は反物質はまだよく分かっていない部分もあります。



 反物質をざっくりと言えば、素粒子レベルで見て、通常の物質の時間を反転させたものです。
 物質と反物質が接触すると、どちらも消滅してエネルギー(電磁波=光子)に変わります。逆に、エネルギーを使って、物質と反物質を作ることもできます。この二つの現象は、時間を反転させれば、そっくりの現象と言えます。

 宇宙論では、宇宙誕生の時、物質と反物質が同じ量だけ作られたと考えるのが、単純な基本となります。

 でも、それでは宇宙が誕生して物質と反物質が作られても、物質と反物質が反応して消滅してしまいます。結果、宇宙には光しかないことになります。

 そういう単純な見方では、現在の通常の物質だけが豊富にあるように見える宇宙を説明できません。

 そこで、宇宙誕生時に作られたのが、反物質より通常の物質のほうが多かったとか、反物質は時間が通常の物質とは逆ということ以外に、何か違いがあるのではないかといったことが研究されています。

 それでも、宇宙誕生時に、通常の物質とほぼ等量の反物質ができ、反物質が通常の物質と時間反転を除けば、ほぼ同じ性質だとすれば、宇宙のどこかには、反物質だけでできた世界がある可能性があります。反物質の太陽系とか銀河ということですね。

 その世界があるとすれば、どういう世界なのか、つまり我々のような通常の物質の世界と何が違うのか、よく分からないところがあります。

 たとえば、そういう反物質でできた太陽系があって、この地球と同じような反物質の地球があり、反物質の人間がいるとします。

 そういう反物質の人間と電波で無線通信できたとします。電波は電磁波、言い換えれば光子で、光子の反物質は光子自身です。ですので、我々のような通常の物質の人間と、反物質の人間とで、電波は全く同じものとなり、何ら違いなく使えます。

 反物質の時間は通常の物質と逆なのでした。反物質の人間にとって、時間は我々と逆向きに流れているでしょうか。それについては確かなことは分かりません。
 たとえば、もしかすると喋る言葉は、全く逆向きかもしれません。我々が「こんにちは」と呼びかけたら、「はちにんこ」と言ってくるかもしれません。

 こういうことを強調するためか、そういう反物質でできた世界を「あべこべ(の)世界」と呼んだりすることがあるようです。
 現実での実験レベルでは、まだまだ原子の数にして数百個の反物質水素原子くらいしか作れておらず、検証には不充分です。ですので、宇宙のどこかに「あべこべの世界」がないか、探査が続けられています。それを観測すれば、もっといろいろ分かるはずだからです。

 なお、「あべこべ」というのは、反物質という言葉が分かりにくい時に補助的に使われた言葉でもあるようですので、「あべこべ」を今でも使っているようです。


 余談ですが、通常の物質と反物質というはっきりした区分け以外にも、原子レベルでは通常の物質の素粒子と反物質の素粒子を混ぜ合わせたようなものとか、いろいろあって研究されています。そういったものは安定して存在しないようですので、おそらくそういう原子でできた世界はなさそうです。
 未発見ですが、質量がマイナスの物質もあり得るとされており、エキゾティックな物質と呼ばれています。そういうエキゾティックな物質だけでできた世界もあり得なくはありません。もちろんですが、それらがどういう世界なのかは分かりません。
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この回答へのお礼

物質と反物質が接触すると消滅して光子に変わりますね。
エネルギーから物質と反物質を作ることもできますね。
そういえば時間を反転させればそっくりの現象と言えますね。

宇宙に光しかないというお話面白かったです。
そうでないから、どこかにあるだろうという。

反物質世界との光子通信のお話も面白かったです。

お礼日時:2012/04/30 09:44

反物質の世界とは,電子(でんし:electron)と陽子(ようし:proton)の電荷が逆の世界です.



地球や太陽や人間など,通常の物質では,電子がマイナスに帯電し,陽子はプラスに帯電しています.このマイナスの電子と,プラスの陽子が組になって,各元素から各分子を形成し,水素や酸素や水やプラスチックなどの通常の物質を形作っています.

反物質の世界では,電子がプラスに帯電し,陽子はマイナスに帯電していて,通常とは逆です.

プラスの電子(反物質の材料)を「陽電子」(ようでんし)と言い,マイナスの陽子(反物質の材料)を「反陽子」(はんようし)と言います.

「陽電子」も「反陽子」も実験室では,作り出すことが出来ます.実際に,観測もされています.

電子と「陽電子」が衝突すると,光や電磁波になって,物質は消滅します.陽子と「反陽子」が衝突しても,同様に消滅します.

日米研究チームが発表した実験結果は,当然だと思います!
反ヘリウム原子核が,宇宙の何処かにあったとしても,地球に到達する前に,途中で,通常の物質と衝突して消滅してしまいます.

逆に,反ヘリウム原子核が,地球の周辺で発見されようものなら,それこそ,一大事です.

もし,反ヘリウム原子核が,地球の近くで発見されれば,それより大きな反物質も存在するかも知れず,地球消滅の危機になるからです.

「陽電子」「反陽子」「反物質」の存在は,実験室だけの話にしてもらいたいものですね!
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この回答へのお礼

観測できない=ないということになるんでしょうか。

お礼日時:2012/04/30 09:35

反物質をあべこべと表現するというのは、記者のレベルがここまで落ちているのかと非常に驚愕しました。

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この回答へのお礼

やはりあべこべ世界は無かったんでしょうか?

お礼日時:2012/04/30 09:45

「あべこべ世界」というネーミングがややこしいですねぇ。

「反物質世界」のほうがいいのに

---------以下、面倒なら読み飛ばして-----------------

この世界には、物質の根本である素粒子一つ一つに対応して、反粒子なるものが存在します。
質量などは同じですが電荷が正反対で、両者が出会ってしまうと共に光となって消えてしまいます。
まあ、語ると長くなるので反物質の説明はこのへんで

さて、現在の宇宙論では、宇宙は無から生まれたとされています。
「無から有が生じる!?んなバカな!!」とお思いでしょうが、まあ下の式を
0 =(+1) + (-1)
・・・納得? (^^;

我々の世界(物質世界)にあたるのが+1。ではー1の世界(これが”あべこべの世界”)はどこへ行ったのか?
「どうも物質と反物質は物理法則が少し違うっぽい。だからーの世界は消えてしまったのだ」
というのが現在の見解です。↑の研究で益川さんら日本人がノーベル賞を取りました

---------ここまで読み飛ばして結構です---------------------

とは言っても、熱したフライパンの上の水が一瞬で蒸発することがないように、どこかに反物質世界(の残滓)がまだ残っていても不思議ではないはずです。宇宙は広いしほぼ真空なんだから

「よーし、じゃあ反物質世界を構成する反ヘリウム核を見つけられれば、反物質世界は存在する証拠になるな!!」
と勇んで観測したらどうも見つからない。あーあ、どうも”あべこべ世界”はないようだな

・・・ってな感じ
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この回答へのお礼

益川小林理論ですね。

”あべこべ世界”はないようだな。は、
どうも”あべこべ世界”はないようだなという感じなのですね。

お礼日時:2012/04/30 09:50

私も素人です,SFからの知識が半分以上有るので,本当の物理学とは違う事をご容赦ください。



人間まで大きくすると分りやすいと思います。利き腕に例えると。
受精した時に人は、二つの生命として誕生している(ミラー遺伝子?) : 宇宙の誕生時には,物質と反物質は同数だった。
子宮内で成長する時(数週間で片方が消える)に,左利きの個体は成長出来ずに、右利きの個体が多数派としてして生まれて来る。:
 物質と反物質の対消滅が繰り返された結果,現宇宙は物質が多数を占めてしまった。

これが,逆の世界。人間で言う所の左利きが多数を占める社会 = 反物質が生命や物質を形作る基本構造である。
あべこべの世界は,今の所,宇宙では見つけ出す事が出来ません。
だけれども,理論上の可能性としては、ありえます。

だと思います。玄人ではないので,説明が稚拙なのはご容赦ください。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2012/04/30 09:51

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