実家の父が10年ほど前に、所有する山林約3000坪を「宅地化して売り出す。宅地として約300坪返却する」という大手不動産業者のさそいに乗り、周りの地権者とともにその業者に売却しました。その後、経済状況の変化に伴い、宅地化の目途がたたず、この度現在の時価で清算したいとの申し出をその不動産業者から受けました。山林の所有権は不動産業者に移っており、売却時点で多額の譲渡税を支払っているうえ、今回清算をするとまた多額の所得税が発生します。宅地として返却するという契約はすでに債権債務の状況だと思いますが、この権利をすでに売却した土地の登記簿に何らかの形で記載し、権利を保全することは可能でしょうか。父は多少時間がかかろうとも、これまで待ったのだから宅地化して返してもらいたいとの希望を持っております。債権の保全にはあまり詳しくないため、他の保全方法があるのかもしれません。ご教示を賜りたいと思います。よろしくお願いいたします。
A 回答 (1件)
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No.1
- 回答日時:
不動産業者です。
回答がないようなので、私的見解を書きますね大手業者ということは財閥系などの上場会社でしょう?そこの取締役会で決められたことを覆すことは無理だと思います。(訴訟をしての裁判での司法判断は別ですが)
山林の宅地造成などは、土地の買収費用の数倍~数十倍の造成費用がかかります。近い将来に売却できる見込みが無ければ、無駄な投資になり、これは実行しろと言っても無理でしょう。
そもそも開発許可自体、もしかしたらまだ取得していないかも知れません。このあたりは?
通常、すべて権利移転した場合は、登記による保全はその内容から出来ません。結局出来るとすればその宅地として引き渡す契約書に対価を入れて、その価額の抵当権の設定等をするようになるので、いかんせんそれが実行できなければ、金銭を受領しておしまいになりますから、結果は一緒。
また、大手だと抵当権の設定(土地買収資金の借り入れ)は無いでしょうが、通常のそのような売買ですと、公正証書を作成し、登記はしないほうが一般的です。
しかし、いつ宅地化するか売主自体がわからないものに、会社が公正証書の作成に協力することは、考えられず、これも現実的ではありません。
私は金銭を受領して、終らせた方が良いと思います。その金銭の金額は交渉でしょう。契約書の内容がわかりませんので、最初から「万一宅地化出来ないときは時価で買い取る」などの文言があれば、どうしようもありませんし。
譲渡所得はあくまで、利益に対して徴収されるのですから、これは仕方ないのでは?それでも8割弱程度は残るのですから。
10年前ですと、リーマンショック以前で、証券化や外資系など投資先(資金調達)や転売先など沢山選択肢がありました。
現在宅地化しても利益を出して売却できる見込みが無いという地域なのですから、あきらめたほうが無難です。いつ経済が回復するかなど全く予測もつかない状況なのは、お父さんもおわかりでしょう。
あくまで私的な意見です。
貴重なご意見をありがとうございました。登記上の権利保全が難しいとは思っていたのですが、やはりだめですか。父は以前の譲渡時に払った税金と、今回もし清算したとしたら受けとる対価とそれに対する税金などを総合的に考えると現金は手元にわずかしか残らず、先祖伝来の山林を二束三文で売却したことになるのが、親戚の手前嫌なようです。(長期譲渡には該当しません。雑所得か一時所得ですが税率の違いが大きいので雑所得で考えています。)「将来宅地として返ってくるようにしてある」という状況で満足しているのかもしれません。あらためてお盆に帰省したらよく話し合ってみたいと思います。なお、開発許可ですが、すでに市から許可を取得しているとのことです。私が許可証を直接見たわけではありませんが。将来父の気持ちを生かせるよう、何か良い債権保全の方法があるとよいのですが。
いずれにせよ、貴重なお時間を割いていただきましたことにあらためて感謝申し上げます。
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