No.2ベストアンサー
- 回答日時:
他に大きな収入がありました。
(1)小田原での海上交易。
(2)楽市などによる商業・工業の保護とその発展。
(3)金山の開発。
(1)について・・
小田原を貿易港として発展させており、二代目「氏綱」の時代には、隣国である中国の品物などをはじめ各地の産物が大量に商われていたそうです。文献によっては、その交易量は堺、京を上回っているとしているものもあります。貿易が盛んになればその分、税収も増えます。
(2)について・・
織田信長が楽市楽座で商業・工業を自由化し活性化させた事は有名ですが、その信長が織田家の家督を継いだ頃には、後北条三代目「氏康」が既に領内の城下町での楽市を推進していました。
しかも、商人をかなり熱心に保護していたようです。「借金のある商人でも楽市に来た時は催促をしてはならない」という法を作って借金のある商人でも安心して市で商売ができるような事もしています。
商人を保護し商品の流通を盛んにし城下町の繁栄を図り、商人を儲けさせるとともに、そこから税として利潤を得るわけです。
領国が栄えればその分、税収も増えます。
(3)について・・
当初、北条氏は金山を持っていませんでした。しかし、四代目「氏直」の時代、1577年に伊豆の土肥金山が開発されます。
1590年に豊臣秀吉に降伏するまで、この金山は後北条氏のものでありました。
つまり、後北条氏には貿易による利、楽市(商人の保護と商業の活性化)による利、金山からの利という大きな経済的利益がありました。
ただし、初代「早雲」が伊豆攻めを行い伊豆を支配し関東への足がかりとした時には、勿論、このような利はなく、それこそ地侍や民の心を掴み支配下におくため、撫民策として税負担の軽減を行っています。
それゆえか早雲は一族の者に贅沢、華美を戒め「質素倹約」を奨励しています。これは二代目「氏綱」にも引き継がれていきました。この早雲の質素倹約の奨励は税収入を減らした代償なのかもしれません。その代わり、民心は得ています。
そうですね。土地だけの収入に限定して考えていたから、僕も上手に理解が進まなかったんだと思いました。その他の回答もそれぞれに特徴があり、さまざまな事を学べました。
No.4
- 回答日時:
初代伊勢新九郎長氏が室町幕府の官僚だったから。
だから、文書管理による公平な課税が可能になる。
滅亡した(文書が散逸する)にも関わらず、5千通を超える北条家関連文書が残っており、戦国大名の細かい研究は北条家が一番進んでいる。
つまり他の大名と比較して書面による統治手法に慣れていた。
「近年の研究で早雲の父・伊勢盛定が幕府政所執事伊勢貞親と共に8代将軍足利義政の申次衆として重要な位置にいた事も明らかになってきている」 WIKIPEDIA 北条早雲より引用
他の東国大名で言えば
武田信玄 京都に行ったこと無い
上杉謙信 大人になってから短期的に京都に
今川義元 幼少時代に京都五山で学習
例えて言えば、発達途上国で
北条早雲:アメリカの巨大企業で経営の経験がある
今川義元:アメリカの大学でMBAを取って来ました
上杉謙信:アメリカ見学に行って来ました
武田信玄:アメリカの経営雑誌を読んでいます
というような感じです。
さらに言えば
http://1st.geocities.jp/tugami555syou/syouichi21 …
北条早雲が一人で京都から下向したわけでなく、家臣団で
伊勢長氏の御家門(親族)衆 < 幕府奉公衆がゴロゴロいる
後由緒六家 < 元細川勝元(室町幕府管領)とか
元幕臣・山城衆 とかいう北条早雲と同レベルの知識を持って実際に動ける家来も持っていた。
なるほどです。
徴税システムに限らず、組織運用における広い視野を有していたがゆえに、何とも上手な徴税システムを運用できたということでしょう。
たしかに寄子寄親などのシステム論で、戦国の先端を走った今川義元についても、建仁寺や妙心寺で視野を広げ経営理論を学んだからこそ、実践できたシステムなのかもしれませんね。
そして、親族を各支城に配置する北条氏と、それをやらない今川氏との差も、実践と理論の違いから生まれるのかもしれませんね。参考になりました。
No.3
- 回答日時:
それは北条氏康に限ってのことですが 何故かと聞かれれば氏康が名将だったからです
ご存知かとは思いますが 北条氏康は戦国3強の一人でもありますから
息子の氏政 孫の氏直が愚かだった事は言うまでもありません
そうですよね。つまるところはそこなのかもしれませんね。
後北条中興の祖でしょうから。
後北条にかかわる当主を含めた武将たちって案外地味なので(ゴメンナサイ)、今回の回答で改めて北条氏康のたぐいまれなる行政手腕を考えるきっかけになりました。
また後に続く北条氏の当主も、緻密に計算された徴税システムによる軽減税率であることを思えば、その運用に四苦八苦していたのかもしれませんね。ともすると愚将というより凡将であり、名将である氏康のシステムの運用は厳しかったのかもしれませんね。
No.1
- 回答日時:
確かに、直轄領での四公六民の税制は、戦国時代をという事を考えれば低いと思います。
また、飢餓の年には減税を施すといった民の側に立った政策(徳政令を出す事もやっている)も適切に行われています。
>後北条氏はなぜ、他国と比べて税負担を軽減できたのでしょうか?
代替わりの際などに、大掛かりな検地を行うことで領国の生産力を正確に把握し、適正な税を算出すると共に、公平な税の取立てが領民からの信頼となり、他国でよくある隠田等の税逃れを抑止できた。
(公平公正な税が有るのであれば、命のリスクを取ってまで隠田をやる必要が無い。また適法な開拓への活力にもなる。)
さら、段階的にではあるが在地の国人に税調を託さずに中間搾取を排することで、効率的な徴税を可能としていました。
現在では悪い意味で使われる事の多い「小田原評定」ですが、定期的に行われる合議制は家臣達の意見の汲み上げと一体感につながり、他国のような家臣の裏切り・離反を防ぐと共に、政策の決定が中央に集中する事にも役立っています。
また、他国と比しても圧倒的に多く発効された領国経営関連の文書は、分国法に基づいた優秀な官僚による経営がなされていた証拠だと思います。
(出来て無いと些事でも首脳部の決済待ちを必要とする為、結果として発効される文書が少なくなる。)
なるほど!
徴税システムの効率化を徹底させたことが要因の一つということなのでしょう。
また、そのような努力によって生み出された利益を、民衆に還元するあたり並みの手際ではありませんね!
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