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教えてください。

飛行機が飛ぶのは、翼の上面が下面よりも膨らんでいるので、空気の流れが速くなり揚力が発生するのだと聞いたことがあります。

そうだとすれば、曲芸飛行などで背面飛行ができるのはなぜでしょうか?

A 回答 (38件中11~20件)

こんにちは。


 日本機械学会というのがあり、その中に”流体工学部門”というのがあります。
URLは
http://www.jsme-fed.org/
です。
こちらの 「楽しい流れの実験教室」 ↓の説明ではいかがでしょうか?

http://www.jsme-fed.org/experiment/index.html

http://www.jsme-fed.org/experiment/2010_2/002.html
こちらの「翼の原理」 からの引用ですが
”下面・上面とも風を下に曲げ、反作用で上向きの力を受けていることがわかります。この力を「揚力」といい、飛行機が浮き上がる力となります。”

とあります。
この、”下面・上面とも” 特に上面の空気が曲げられるのが ポイントでしょう。
私はこちらの説明を支持していますが、納得のいかない場合、異を唱えるのも学術の発展に繋がると思います。
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質問に書かれている


「翼の上面が膨らんでいるので、流路が狭くなるため、空気の流れが速くなる」
この説明は間違いです。
間違いであることは簡単な背理法で証明できますが、流体力学の知識があると一見
正しいと感じてしまうようで、ネットなどにはこの間違った説明が多く見られます。
空気の流れが速くなるのはその通りですが、その原因を見た目で「流路が狭くなる
ため」とするのが間違いです。上が膨らんでいない平板でも流れが速くなるので
別の原因であることがわかります。

航空力学では、流体力学を用いて揚力の大きさを計算しますが、流体力学で扱うのは
仮想的な存在である連続体です。気体分子の運動を直接を扱っているのではありません。
連続体を構成する仮想的な流体要素が、これまた存在しない仮想的な力で互いに
押し合って動いているイメージです。仮想的な連続体の計算ですが、流体と物体の
境界における圧力の大きさなどは、かなり正確に求まります。
それは気体分子の数が莫大なので、連続体が良いモデルになっているためです。

しかし、流体力学だけで揚力を考えると「飛行機は仮想的な力で飛んでる???」
となってしまいます。そこで「なぜ揚力が発生するのか」を説明するためには、
流体力学を忘れて力学の基本法則にもどります。
第2法則(の時間積分)と第3法則から
「翼で空気に下向きの運動量を与えた力積の反作用が、翼に上向きに働く揚力になる」
と、説明することができます。
気体分子や翼が及ぼし合う力についてもわかっています。
飛行機が飛ぶ理由は、物理でちゃんと説明できているのです。

空気に下向きの速度を与えれば揚力が発生するので、背面飛行の時でも機体の姿勢を
うまく制御して適当な迎角をとることで飛ぶことができます。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:07

ご質問者不在で甚だ失礼とは思いますが、


あらためて意見を述べたいと思います。
僕自身、ここでの議論を見させていただき、
大変興味深く、勉強になりました。

前の回答に、前提が間違っていると
書きましたが、あえて同着の問題には
言及しませんでした。そのことについては
他の方の回答にある通りです。

ですが、真意としては、揚力の数値を
求める理論で揚力そのものを説明できる
という前提、それが間違いだと言うつもりでした。
どんなに優れたツールでも、用途を
誤っては、何の意味もありません。
ただ、素人の僕が知らない新しい理論が
発見されているのではないかという期待と共に、
あえて様子を見させていただきました。

残念ながら、現段階では、飛行機は
仮説で飛んでいるということのようです。
たしかに、数値を求める理論は正しいのでしょう。
でも、人間の都合で決めた単位と数値を
都合良く演算すれば都合のいい数値が
出てくるのは理論として当たり前のことです。
それと現象そのものとは別問題です。

既存の理論がまったくの間違いだとは言いません。
揚力そのものを説明することができない限り
それらはあくまで仮説であるというだけのことです。
また、世の中が仮説で動いていることは、
べつに珍しいことではありません。
地動説も進化論も相対性理論も、果てしない
階梯のひとつにすぎないということです。

それから、教科書に書かれていることを
無批判に鵜呑みにしたり、歴史を盾にしたり、
あるいは万能性や絶対性を信じるたりするのは、
科学ではなく、思い上がった宗教です。
それは、科学を志す、あるいは科学的に
思考する人間としてあるまじき態度です。
なぜ、科学の分野でも反証可能性という
概念があるのかを、よく考えましょう。

簡単な答えは、すでに出ています。
理論を知らなくても、曲芸飛行のパイロットは
必要な操縦方法を知っています。
はじめの頃の方々の回答がそうです。
まあ、ある程度航空力学を知らないと
操縦させてもらえないとは思いますが。

蛇足ですが、オカルトな答えとしては、
既存の航空力学を超えた理論が完成しているが、
国防や軍事的な秘密なので公開されない、
といったところでしょうか(冗談ですが)。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:07

この回答も他の回答者へのコメントなのでマナー違反に相当します。


その回答者が要求したものではありますが、不快な方は読み飛ばしてください。

No.22の方へ
翼はベンチュリ管ではない、とコメントするつもりでしたが
書き忘れてました。

まず、ベンチュリ管ですが、パイプなどの閉領域に閉じ込められた流体の流路が
狭くなった時には、質量保存則から流速が増加し、ベルヌーイの定理から
狭くなた部分の静圧が減少する、と説明するのは、まあ、問題ないです。

問題なのは、実質的に無限大と見做せる広さの流路の中に翼を置いたとき、
翼の形状や姿勢が流路の広さに影響するのか、ということです。

そこで、
「翼もベンチュリ管と同じで、形状や姿勢が流路の広さに影響する」
と、一般的な仮定をしてみます。
すると、その仮定から、キャンバのついた翼型では翼の上面の圧力が下がり、
なんとなく、それで揚力が発生することを説明できたように、錯覚します。
これとは別に、
一様な水平流の中に、プラスの迎角をつけた平板を置いくと、
この場合にも揚力は発生します。
そこで上の仮定を平板に適用してみると、
平板の上側では、流路が広がり、その結果圧力が上昇し、
平板の下側では、流路が狭くなり、その結果圧力が減少します。
つまり、平板には合力として下向きの力が作用することになり、
仮定から導かれた結果には矛盾を含むようになります。

論理学では、仮定から導かれた結果が矛盾する時は、その仮定が偽、つまり
間違いであるとされます。
つまり、
「翼はベンチュリ管と違い、形状や姿勢が流路の広さに影響しない」
これが正しい命題になります。
これは、一見うまく説明できていたキャンバのある翼の場合についても、
その仮定を放棄しなければならないことを意味します。
翼の上面で流速が増加する理由として、まず流路が狭くなった、ことを
用いることはできません。

このことで世界中の航空力学の教科書が間違っている、
とまでは言いきれません。
実際に翼の上面の流れは速くなっているので、それを踏まえた上で、
現象論的に話を展開する過程に間違いはないでしょう。
「ベンチュリ管の流線と翼周りの流線を実際に見比べてみると、似ている」
これが、出発点ならば、問題はなさそうです。
ただ、似ている理由を示さないのであれば、
間違いを言っているわけではないのですが
「航空力学で揚力が発生する理由は説明できない」
ということになります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:08

No.7・12・14・16・18・20&22です。


規約抵触を押して回答下さったNo.23回答者様に感謝申し上げます。

これ以上重ねても、先人達が180年以上かかって構築し、複数の数十年以上
使われ内容の変わっていない航空力学の教科書に書かれている事が根底から
間違っている、という認識とは相容れない平行線で終わるしかありません
ので今回は最後に致します。

>「どうして揚力が発生するのか?」といった質問には「揚力が発生する条件
>だから」としか回答できない流体力学ですが、
こちらを伺えれば今回は十分かと思います。それでは私個人は今後も揚力発生
理由の説明の為には航空力学を用いるしか無い様ですので、そのようにさせて
頂きます。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:08

この回答はマナー違反に相当しますので、不快な方は読み飛ばしてください。



No.22の方へ
まず、「キャンバーの全く無いNACA 0006」でも、揚力係数が「0.7(同α=10°)」
ということが、「航空力学的」に示されているわけですから、
「揚力が発生するのは、上面のキャンバーで流路が狭くなるから」これが間違い
であることを理解しましょう。

飛行機を効率良く飛ばすには、できるだけ空気抵抗を減らし、かつ、できるだけ
大量の空気に下向きの運動量を与えることが重要です。その方法の一つとして、
予め翼の上面に角度をつけて斜め下に向けることが考えられます。
しかし、翼の前縁を垂直にした楔型のままだと抵抗が増大してしまうので、
前縁をいわゆる流線型に近い形状にして全体も滑らかにすると、見た目がキャンバの
ついた翼になります。
実際このように、翼型を工夫したゲッチンゲン翼でより大きな揚力を得られるのは、
お示しになられたとおりです。
ちなみに示されたゲッチンゲン翼の上面の後ろ側は、翼弦に対して20度以上の勾配が
あるので、迎角マイナス15度でも空気に下向きの運動量を与えることは可能でしょう。

空気抵抗(抗力)が発生するのは、進行方向に空気の運動量を変化させた力積の反作用が、
進行方向とは逆向きに働くからです。

失速状態は、翼(特に上面)で十分な量の空気に下向きの運動量を与えられない状態です。
気体分子と翼との相互作用の大きさには限りがあります。

ニュートン力学の力積は現象論的な力ですが、空気に下向きの運動量を与える力は、
気体分子と翼および気体分子間の相互作用で説明できます。その原因が自然界の
4つの基本的相互作用のうちのクーロン相互作用(電磁力)であることが
示せますので説明としては十分でしょう。

一方、気体分子の集合を仮想的な存在である連続体でモデル化する流体力学では、
流体要素間に作用する「圧力」も仮想的です。仮想的な存在が仮想的な圧力に押されて
運動する描像です。完全に現象論的な議論に終始します。
ですが、気体分子の連続体によるモデル化は非常に成功しているので、
物体との境界における圧力は、かなり正しく計算することができます。
「どうして揚力が発生するのか?」といった質問には「揚力が発生する条件だから」
としか回答できない流体力学ですが、
「どのくらいの揚力が発生するのか?」という質問には威力を発揮します。
ですから、「物作り」の分野においては強力なツールとなっているのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:09

No.7・12・14・16・18&20です。


未だにNo.21回答者様の仰る内容が理解できておりません。宜しければ
後学のため教えては頂けないでしょうか。

>キャンバは飛行機を効率よく飛ばすためには必要ですが、
では効率とは何でしょう。無用な抗力を極力少なくして必要な揚力の方を
得ることだと思いますが、「キャンバー」は少なくともこれに寄与するの
はお認めになるのですね。
平板よりも揚力が得られる、その理由は圧力差を大きく得られることでない
ならば、どのように説明すると正解なのですか。

例えばこの2つの翼型で、
キャンバーの非常に大きいGottingen 571
http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil= …
キャンバーの全く無いNACA 0006
http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil= …
レイノルズ数同一(Re=1,000,000)で同一迎え角の比較では571の
揚力係数1.5(α=10°)と0006の0.7(同α=10°)では得られる
揚力が大分違うと言えますが、どう解釈するとよいのでしょうか。

Gottingen 571はマイナス迎え角15°を過ぎてもなお正の揚力を発生
しています。この迎え角では上面後半部は流れにほぼ平行で、下面は通常
と逆に後縁が前縁より上がった形をとります。形からは「空気を下に」
ガイドしているとはどうも見えませんが、これでもどうして正方向の揚力
は発生するのでしょうか。

また上記翼型でも特定の迎え角を過ぎるといわゆる失速状態を示しますが、
失速はどうして起こるのでしょうか。失速でも揚力はゼロにはなりませんが、
「空気を下に」向けること自体は迎え角に依存するなら、特定の迎え角から
急減する理由は何ですか。圧力変化を理由にしない説明があるのですか。

>翼の周りは無限の広さがあるので流路の広さも無限です。
>そして翼の膨らみはそれに比べたら微々たるものです。
>本当は流路は狭くはなっていません。
再度持ち出すと、教科書に見られる主翼上面に「仮想のチューブ」を想定
してこの断面積変化をもって流速変化の理由にしてはいけない訳ですね。
とすると、いかなる理由で実際流速が速くなっている現象を説明すれば
正解なのでしょうか。これは重大なことで、世界中の教科書を書き換えね
ばなりません。なにしろ、米国連邦航空局(FAA)発刊の教科書(AIRFRAME
&POWERPLANT MECHANICS)にも、まず揚力(lift)は「A wing produced
lift because of pressure diffrence」と「圧力差が理由」と明記され、
「An airfoil is very similar in shape of venturi section」と
ベンチュリー管に例えた表現をとっています。これは全世界的な説明で
あるということです。これを覆すには具体的な根拠が有る筈と思いますが、
どんな文献に示されていることなのですか。

>「現象には必ずその原因がある」その原因を説明するのが物理学です。
全くその通りです。ならば、
>空気に下向きの運動量を与えた力積の反作用が上向きの揚力になる
翼と空気相互に「何かが力として」直接作用しなければ下にも曲がらない筈
ですが、何が作用したのか原因を示さないまま「空気は下向きに曲がる」
というのは果たして物理学と言えるのでしょうか。空気を下に押した力と
は何なのですか。もうひとつ、「抗力」はどうやって生じるのですか。
これは「下向きに」変化させただけでは得られませんが、これは何が
どう作用したと説明するべきなのでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:09

質問の発端となった翼の上面の膨らみ(キャンバ)ですが、


キャンバは飛行機を効率よく飛ばすためには必要ですが、
揚力を発生させるためには翼のキャンバは不要です。
ですから、「なぜ翼に揚力が発生するのか?」といった質問に対して
「翼の上面が膨らんでいるから」と回答しても、疑問の解決にはなりません。

しかしながらネット等には、
キャンバがあるからこそ揚力が発生する、といった誤った情報が
氾濫しています。(だから背面飛行に対する疑問が生じるわけです)
これは、翼にキャンバがついている場合に上面の流れが速くなるのを
その形状からベンチュリ管などのアナロジーで示せた、と錯覚しているだけ
なのです。

翼の周りは無限の広さがあるので流路の広さも無限です。
そして翼の膨らみはそれに比べたら微々たるものです。
本当は流路は狭くはなっていません。
つまり、揚力が発生することを翼の形状のみの類推で説明することが
間違いであることがわかります。これは、
同じやり方で平板に発生する揚力を平板の形状から説明しようとすると、
下向きの力が平板に作用する結果になってしまい、説明が破綻する
ことからもわかります。

それで、説明が破綻する平板の場合は、結局、平板周りの流れを見て
実際に流路が狭くなっていることを確認した上で、「流速が増加する」
と言うしかないのです。もちろん、それ自体は間違いではありませんが、
現象の原因を別の現象に置き換えただけで、今度は流路が狭くなる原因を
示さなければ、全く説明になりません。
キャンバのある翼の場合も同じで、本来は無限の広さの流路ですが、
翼の近傍だけで十分に流路が狭くなっていると見做せる理由の説明が必要です。

翼に揚力が発生するのは、実際に上向きの力がかかる(=圧力差がある)ため
では、説明したことにはならないでしょう。
「現象には必ずその原因がある」その原因を説明するのが物理学です。

通常の翼型でも平板でも背面飛行でも(さらには回転するボールまで)
空気に下向きの運動量を与えた力積の反作用が上向きの揚力になる
これが物理学的な揚力の説明です。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:09

No.7・12・14・16&18です。


確かに当初のご質問に「上面の膨らみ」が入っているのでこの点も避けて
通れませんね。

説明に必要なのでこのサイトの図を使います。
http://fnorio.com/0116two_dimensional_wing_theor …
ここの中段から下の[補足説明4]の図が平板翼における空気の流れです。
前縁を回る空気は下面の少し後方(よどみ点)から一度上がってくることが
解ります。この部分では流路が狭くなったことになり、流速が増加します。
つまり平板翼では空気が最大加速されるのは前縁付近ということになります。
下面よどみ点付近では一度減速が起こり、動圧も受けるので圧力は高く
なります。「上が速く負圧で下は遅く正圧」は平板翼でも全く同じです。
そしてこれは「循環」が起こっていることとなります。
この後の流れも「連続の式」に従います。上面は広がる流路なのでだんだん
遅くなっていき、下面は狭まる流路なので速くなっていきます。そして後縁に
達するころには初め程の流速差がなくなっています。これは普通の翼型でも
事情は同じで上面は最大キャンバー付近まで流れは加速し、その後は後縁まで
遅くなって行きます。間違っている「同着理論」と違って実際には後縁では
上面の流れは遅くなるといっても下面の流れの増速よりも速いままである
ことが解っています。

上面湾曲を持たせると、この上面の流れを前縁を回った後も流路を狭めて
いっているのでさらに加速することが出来ます。これは即ちキャンバーの
大きい翼型は大きい負圧を発生し揚力係数も大きい理由です。
また、平板のようなとがった前縁では、角度(迎え角)が大きくなると
容易に後述の失速が起こりやすいので実際の翼型では前縁を丸くします。
これで平板翼から「下は平らなまま」で「前縁が丸く」「上面湾曲を持つ」
翼型が出来上がりました。代表的なクラークY系翼型です。
http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil= …
これはひっくり返って揚力を反対方向に得る様にマイナス迎え角をとると
「上は平板翼状態」になりますので上面の流速は最大になるのが前縁で後は
遅くなるだけとなります。下面となった湾曲面は前半分は大きい角度で
空気に当たるので正圧は大きいのですがこれは抗力も大きく、後半の湾曲面
での流速増速も当然起こり上面との圧力差を減らします。
「背面も可能だが適さない」のは背面時はこの揚力のための負圧発生の
能力が悪いせいとも言えます。ここから改善するには、上面をもっと流速
を加速するように膨らませなくてはなりません。そうすると、対称翼が
出来上がります。
http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil= …
これだと上下の区別が無く、どちらでも上面負圧を効率良く得られる
ようになります。背面前提の曲技機などはこの翼型が使われます。
このように上面の負圧発生が揚力の直接原因であるが故に、背面飛行は
こうした「上下どちらにも膨らんだ」翼型の方が良い、ということが
可能になります。このように翼型の膨らみ・キャンバーは揚力にとって
非常に重要なファクターです。

上面だけが湾曲している翼型を迎え角ゼロで流れに置くと、平らな下面が
空気流と平行で一見全く空気を下に曲げませんが、流速が速く圧力の低い
上面負圧で揚力が発生します。当然下向きの流れもこの負圧で発生します。
先ほどのクラークY系ですが、
http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil= …
これは「CL alpha」図で横軸迎え角ゼロでも縦軸にプラスの揚力係数がある
ことで表されます。もう一つ重要なのは迎え角15度付近から急激に揚力係数
が伸びなくなっていくこともこの図から解ります。これが「失速」で上面
の流れが剥離する、もはや「流れていない」状態ですから上面負圧が
失われ、これが大半の揚力を生んでいた訳なので揚力が減って行きます。
これも上面負圧が揚力の主な発生原因と示せる一例です。

平板翼については現在の航空力学を一般化して考えるというのは話が逆で、
翼の理論自体が平板揚力を考えることから発展して現在の翼型になって
きていると言えます。初めからクラークYの様な翼型が完成していて、
それを後から説明するために理論構築した訳ではないのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:10

そもそもの質問のきっかけとなっているのは


「翼の上面が下面よりも膨らんでいるので、
 空気の流れが速くなり揚力が発生するのだと聞いたこと」
ですね。
しかしながら、流れに対してプラスの迎角をつけて平板を置いても、
空気に下向きの運動量を与えることができるので、その反作用として
上向きの揚力が発生します。
翼の膨らみは揚力には関係ありません。

では、翼の揚力の話にたびたび翼の膨らみ(キャンバ)が登場する理由を
考えてみましょう。

まず、迎角をつけた平板に対して、航空力学で一般に行われているとされる
説明を適用してみましょう。
1)一様流が水平に平板の前縁の上側に流入すると、そこから先の流れは
 平板は斜め下に向かって下がっているので、流路の断面積が増加する
 ことになります。前縁の下側の流れは、逆に流路の断面積が減少します。
 上下のそれぞれの流れに対して、連続の式を用いると、
 平板の上側で流速は減少し、下側で流速は増加することになります。
2)ここでそれぞれの流れに対してベルヌーイの定理を適用すると
 平板の上側で圧力が増加し、下側で圧力が減少します。
3)空気合力を合算するまでもなく、
 流れに対してプラスの迎角をつけた平板には、流体から下向きの力が
 作用するという、実際とは正反対の結果になってしまいます。

つまり、揚力に関しては、航空力学で行われているとされる説明が破綻
します。
「平板の場合には違って、上側の空気が希薄になって…」とかの声が
聞こえてきそうですが、
そのように、一般性を欠くような単なる辻褄合わせの理論なり説明なりに、
果たして存在価値はあるのでしょうか?

実は、航空力学で行われている「説明」なるものが、ボロを出さずに済む
条件が、翼の上側の方が下側よりも膨らんでいる場合なのです。
これだと、翼の上側の流れが速くなる、とうまく誤魔化すことができます。
だから、揚力の話には翼のキャンバがよく登場してしまうのです。

「航空力学で一般に行われているとされる説明」も実は、「同時到着説」と
同様の都市伝説みたいなものです。

誤解しないでいただきたいのは、
ちゃんとした流体関係の本をちゃんと読めば、強引なこじつけをすること無く、
翼に作用する力を「計算」してみると揚力が発生していることが示せる
と、現象論的に相応しい記述になっていることがわかります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/19 16:11

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