人生最悪の忘れ物

以下の問題で答えは分かっているのですが、考え方の面でよくわからない為、今回投稿しました。

0.1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液をつくる操作として、正しいものはどれか。
ただし、炭酸ナトリウムNa2CO3の分子量は106とし、水の分子量は18.0とする。
 (1).10.6gのNa2CO3を1L水に溶かす。
 (2).28.6gのNa2CO3・10H2Oを水に溶かして1Lとする。
 (3).28.6gのNa2CO3・10H2Oを971.4mlの水に溶かす。
 (4).10.6gのNa2CO3・10H2Oを水に溶かして1Lとする。
 (5).28.6gのNa2CO3・10H2Oを1Lの水に溶かす。

 答え(2)
 ここからは答え(2)についての私の考えです
 →炭酸ナトリウムは1mol、水10molであり、2つを混ぜ合わせたものは、11mol
  つまり炭酸ナトリウムのモル濃度は1mol/11mol≠0.1…と、この時点で躓いています


基本的な問題で、申し訳ないのですが、ご教授願えればと思います

A 回答 (2件)

まず、水溶液の【濃度】というものを確認しておく必要があります。



水溶液の【濃度】 mol/L = (溶質が溶解されている)溶液1L当たりに含まれる溶質のmol数

◆選択肢 (1) の場合:
Na2CO3となっていますから、これは「炭酸ナトリウム無水和物」です。
炭酸ナトリウム無水和水Na2CO3の分子量は106 なので、10.6g は 0.1mol です。
さて、0.1mol の溶質を、水1Lに溶かすとどうなるか?
溶質が中に溶けることによって、水(溶液)の体積は1Lよりも若干増えるでしょう。
よって、水溶液の濃度は 0.1mol/L とはなりません。

◆選択肢 (4) の場合:
Na2CO3・10H2Oとなっているので、これは「炭酸ナトリウム十水和物」です。
分子量は 106 + (18.0 X 10) = 286 0.1molは28.6gです。
10.6g は 0.1mol には到底満たないので、いくらこれを水に溶かして1Lとしても、0.1mo/Lの濃度は期待できません。

◆選択肢 (5) の場合:
「炭酸ナトリウム十水和物」です。
分子量は286、 28.6g が 0.1mol にあたります。
選択肢 (1) のケースと同様、0.1mol の溶質をいくら水1Lに溶かしても、溶質が溶けることによって溶液(水1L)の体積が変わってしまうので、0.1mol/Lの濃度は期待できません。

◆選択肢 (3) の場合:
「炭酸ナトリウム十水和物」です。
分子量は286、 28.6g が 0.1mol にあたります。
「971.4ml の水に溶かす」とあります。つまり溶質 28.6g が溶けることで、溶液である水の体積が28.6ml 増えて、1000ml (1L) 丁度の水溶液になる、という過程の上に成り立っています。しかし、溶質(炭酸ナトリウム十水和物)に含まれている水の量は 18g (18ml) 相当ですので、この過程は成り立ちません。

◆選択肢 (2) の場合:
「炭酸ナトリウム十水和物」です。
分子量は286、 28.6g が 0.1mol にあたります。
炭酸ナトリウム十水和物は、水に溶けると、Na2CO3と、10H2Oに分離します。そして分離した10H2Oは溶液である水と同化します(溶質から溶液の側に「寝返ります」)。
Na2CO3・10H2O x 0.1mol → Na2CO3 x 0.1mol + H20 x 1mol
この結果、溶液としての水の体積が「増えて」しまうのですが、設問では、「 ~を水に溶かして1Lとする。」となっています。つまり、十水和物の”寝返り分”は予め考慮済みで、水溶液の体積が最終的に 1リットルに ”落ち着く” ようにするのです。例えば、800mL の水に28.6gのNa2CO3・10H2Oを溶解させた後、1000mLになるまで徐々に水をつぎ足していき、0.1 mol/Lの水溶液1Lをつくるわけです。

正答は (2) になります。
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この回答へのお礼

回答頂きありがとうございます
よく問題をみて考えればわかる問題でした(読解力の無さを反省しました)
→回答内容をヒントに考え方の面でもすっきり出来ました(どうにかして炭酸ナトリウム0.1molを入れて、水溶液1Lにするという当たり前の設問を、変に複雑に考えてしまい、困惑していました)

お礼日時:2013/05/09 00:02

濃度は小学校の割合の計算と同じです。


濃度とは、溶質/溶液ですが、化学では様々な濃度が、その利用目的に合わせて用いられます。
 モル濃度は、1L中の溶質のmol数で示す濃度で、液体の測定方法で最も容易な容積で、目的物質の物質量を計測できるため、よく用いられる方法です。

 この問題のポイントは二つあります。
1) 溶質はNa2CO3であること。
2) 測定する物質は無水物と水和物(1水和物・10水和物)の3通りがあること
  蒸す異物は吸湿して一水和物へ、10水和物は風解して一水和物になる。
  最も安定なのは一水和物  1水和物は設問にないので無視
 ※水和物は水溶液となったときは水和物ではない。

 まず、簡単な計算をしておきます。
0.1molの炭酸ナトリウムは、
無水物換算:106g
10水和物換算:286g
となります。よって
無水物10.6gを水溶液にし水溶液の全量を1Lにする
10水和物換算:28.6gを水溶液にし水溶液の全量を1Lにする
の何れかになります。
 (1).10.6gのNa2CO3を1L水に溶かす。
 (2).28.6gのNa2CO3・10H2Oを水に溶かして1Lとする。 正解!!
 (3).28.6gのNa2CO3・10H2Oを971.4mlの水に溶かす。
 (4).10.6gのNa2CO3・10H2Oを水に溶かして1Lとする。
 (5).28.6gのNa2CO3・10H2Oを1Lの水に溶かす。

念のため(より理解するため)他について
 (1).10.6gのNa2CO3を1L水に溶かす。
     溶媒の量なので違う、多分1Lを越えてしまう。
 (3).28.6gのNa2CO3・10H2Oを971.4mlの水に溶かす。
     1000gの水溶液だけど密度が1以上のはずなので体積は1L以下
 (4).10.6gのNa2CO3・10H2Oを水に溶かして1Lとする。
     10水和物だと28.6g必要
 (5).28.6gのNa2CO3・10H2Oを1Lの水に溶かす。
     溶液の体積なので水溶液の体積はこれより大きくなる。

 水和物に含まれる水は、溶液の一部になってしまうので、炭酸ナトリウムの物質量には無関係。求めるのは炭酸ナトリウムの物質量、設問が「炭酸ナトリウム10水和物の濃度」ならよいが、ありえない。
 炭酸ナトリウム10水和物に含まれる炭酸ナトリウムのモル数だけを考えること。
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この回答へのお礼

回答頂きありがとうございます
よく問題をみて考えればわかる問題でした(読解力の無さを反省しました)
→回答内容をヒントに考え方の面でもすっきり出来ました(どうにかして炭酸ナトリウム0.1molを入れて、水溶液1Lにするという当たり前の設問を、変に複雑に考えてしまい、困惑していました)

お礼日時:2013/05/09 00:03

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