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電磁気学では、試験電荷(1C)を基準にして、クーロン力や電位、電場、電流について、いろいろ定義されています。

ところで、そもそも1Cって、どんな物質量なのでしょうか。そこが分からないので、その先に進めません。

A 回答 (4件)

 まず電気の正体は、電子の持つ素電荷eなので、e=1(C)と定義するのが一番自然なんですが、電磁気学は電子の発見以前に提出されたので、そういう定義にならなかった経緯があります。

またe=1(C)と定義すると実用的に不便な事も、その後わかります。ただし現在の原子物理の分野では、e=1(C)とする単位系も使われてたような気はします(確認なし)。

 そうすると1(C)の定義は、点電荷に対するクーロンの法則から、

  1(N)=1/(4πε)×1(c)×1(c)/(1(m))^2   (1)

  ※4πは、クーロンの法則から導かれるガウスの法則を、綺麗な形にするために付けられたものです。

となるように定義するのが素直ですが、困った事にクーロンの法則は誘電率εを含みます。誘電率εを先に決めておかないと、1(C)が決められません。そこで誘電率εの問題を回避するために、だいたい4つの単位系が提案されましたが、現在主流の単位系は、SI単位系と言われるものです。

 どの単位系においても1(C)の定義は、1(A)の電流が1秒間に運ぶ電荷量です。(A)は組立単位なので、どの単位系においても通用します。(A)=(C/s),s:秒です。でもこうなると、1(A)ってなんなのさ?ってなりますよね?(^^;)。要するに、εの問題を回避するために、1(C)の定義を1(A)の定義へ責任転嫁した訳です。

 1(A)の定義には、アンペール力が使われます。二本の平行導線に電流を流すと、互いに引き合ったり反発したりするのはご存知と思いますが、SI単位系では、二本の無限に長い平行導線(実際には十分長い)を1(m)離して同じ電流を流し時、導線の1(m)当たりに、F=2×10^(-7)(N)の力が働けば、その電流が1(A)だと定義されます。

  2×10^(-7)(N)/1(m)=μ/(2π)×1(A)×1(A)/1(m)   (2)

  ※2πも、クーロンの法則の4πと同様な事情です。

 (2)のμは透磁率ですが、(2)の実質は何の事はないμ=4π×10^(-7)と、誘電率より先に透磁率の値を「決めた」というだけです(単位は面倒なので省略)。何故F=1(N)にしないかと言うと、理屈の上では(m)(kg)(s)と(C)か(A)があれば、電磁気学は成立するのですが、実用的には(C)や(A)の他にも色々と実用的な電磁気単位が定義されます。それら全ての単位の数値が平等に綺麗に(あるいは平等に汚く(^^;))なるように、μの値を実用的に調整しただけです。

 しかしとにかく(2)で1(A)を定義できるという事は、(2)を満たすような電流の作り方は、わかっているという事です。例えば、あれこれの条件で、これそれの発電機を動かせば良い、などです(^^)。そのようにして発生させた電流を、小さな金属球に流し込む事も可能です。流し込む時間を1(s)に限れば、「1(C)原器」の出来上がりです。

 そのようにして作られた「1(C)原器」を1(m)離して、作用しあう力を測定すると、

  8.988×10^9(N)=1/(4πε)×1(c)×1(c)/(1(m))^2   (3)

となります。ここからεを逆算すると、ε=8.854×10^(-12)(単位省略)です。

  ※(3)から明らかなように、本当に「1(C)原器」を用いると、作用する力が大き過ぎて実験にも何にもなりゃしません。
  ※8.988×10^9(N)=8.988×10^6(kN)=8.988×10^5(tf)=約90万トンですから・・・(^^;)。
  ※なので、本当に(3)をやるにしても、もっと手加減した(C)でしか出来ません。

 こういう経緯で定められた1(A)と1(C)なので、μは正確にμ=4π×10^(-7)ですが、ε=8.854×10^(-12)には端数つきまくりです。


 その後発見された電子に対して、上記の(C)単位を用いたところ、1(C)は電子6.242×10^18個分の電荷量と測定されます。よって電子の素電荷eは、e=1/(6.242×10^18)(C)です(SI単位系)。これらにも端数つきまくりです。

 しかし1(C)はデカ過ぎですよね?。平均的な雷一発分に含まれる電荷量が、約1(C)だそうです。そりゃ直撃されたら、死人も出るわな(^^;)。
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この回答へのお礼

#3さん、こんなにわかりやすい説明をありがとうございます。
じっくり読んで、理解させていただきたいと思います。

お礼日時:2013/07/29 21:55

電荷の量を表す単位です。

クーロンと読みます。

MKS系で標準的に採用される単位ですので、これを知らなければ電磁気学を学んでいるとは言えないでしょう。
あなた自身、クーロン力なる言葉を使っていますが、このクーロンとは何のこと?

この回答への補足

より深く理解しようと思って、質問しただけです。まったく何も知らないということはないです。

補足日時:2013/08/04 21:46
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世の中で使われている公的な単位は、法令で定められています。


知りたいときは「計量法」で検索すればOKです。
「計量単位令」
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H04/H04SE357.html
を見ると、「別表第一 (第二条関係)」のところに
「三十四 電気量 クーロン 一秒間に一アンペアの直流の電流によって運ばれる電気量」
とチャンと書いてあります。
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この回答へのお礼

法律にも絡んでくるとは…。新鮮な驚きでした。
ありがとうございました。

お礼日時:2013/07/29 21:58
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