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使用したTLCの種類が記されていませんが、特殊な演習では無いようなので、以下シリカゲルだと仮定して話をすすめます。
またこの方法は「古典的」な順相クロマトグラフです。
何が「順」なのかというと固定相が移動相より極性が高く極性の低い物質のRf値が大きくなる事を言います。
「逆相」の場合固定相に極性がほとんど無く移動相にメタノール水溶液、アセトニトリル水溶液などを使用します。
移動相としてn-ヘキサンと酢酸エチルの1:1混合物を使用するのは「教科書的」な方法です。
古典的な生体物質の分析法などでは、この二溶媒のみ比率を変えて使用します。
本題ですが、安息香酸は水素結合を形成し易い物質なので、シリカゲルと水素結合でテーリングを起こす可能性が高いのです。
テーリングを説明しておくと、サンプルがクロマトグラム上で主たるピークより後ろ側に、ずるずると終点の明確で無い尾を牽く現象で、不運な場合にはピークと試料をスポットした位置がつながってしまいます。
酢酸を加えるのは、固定相より試料と水素結合を作り易い物質を移動相に加え、試料(この場合は安息香酸ですが、展開される物質)と固定相との水素結合を阻害してやるのです。
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