高校数学の本で微分の極限値の説明で、
lim(x→1) x^2 - 1/x-1=(x+1)(x-1)/x-1=lim(x→1) x+1=2
という式が書いてるのですが、これは結局 f(x)=x+1 という1次関数のlim(x→1)の場合のf(x)の極限値の事ですが、なぜ最初わざわざ分数で表して約分でx+1に変形してからxに1を代入するような説明なんでしょうか?最初の分数の状態でxに1を代入すれば分母も分子も0になり、そこで式が終わってしまうという事が言いたいだけなんでしょうか?なぜこういう説明があるのかが理解できません。微分係数のf'(x)=f(x+h)-f(x)/h の式でhにいきなり0を代入したらそこで式が終わってしまうという事を説明するためなのでしょうか?この文の必要性がいまいち分かりません。わかりにくい質問かもしれませんが引っかかるので、質問の真意がわかる人お願いします。ようするに、なぜ最初 x^2 - 1/x-1=(x+1)(x-1)/x-1 という分数で表してその後約分で x+1 の形に持ってくるような書き方なのかが知りたいんです。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
問題そのものが
y=f(x)
のとき
lim(x→1)f(x)
を求めよ。ただし
f(x)=(x^2-1)/(x-1)
ということです。
これはg(x)=x^2のとき
g'(1)
をもとめるときg'(x)=2xという式を使わないで極限値として定義される微分係数の計算として
必要になる計算です。つまり微分の定義に戻って
f'(x0)=lim(x→x0)[f(x)-f(x0)]/(x-x0)
に戻って計算しているわけです。
たとえばf(x)=sinxのとき
f'(0)=lim(x→0)[sinx/x]
も同様です。
この回答への補足
>g'(x)=2x
>はその通りですが、どうやってg'(x)=2xを導いたんでしょうか?導き方を教えてくださ>い。
すみません、これ導関数でしたね。
書いてる意味は分かりました。ありがとうございます。
ちなみに、g(x)=x^2のとき
g'(x)=2x
はその通りですが、どうやってg'(x)=2xを導いたんでしょうか?導き方を教えてくださいい。
No.3
- 回答日時:
lim(x→1)はxに1を代入する操作ではありません。
おそらくご質問の疑問は極限を代入と区別できていないところから生じているのだと思われます。「分数のままだと0/0になっちゃうけどなんでそれではだめなんだろう」みたいな。
どんなに小さい正数εを与えても、それに応じてxが十分に1に近いとき(ある正数δがあって1-δ<x<1+δ)、|(x^2-1)/(x-1)-a|<εとなるような値aをみつけるというのがlim(x→1)(x^2-1)/(x-1)の操作です。
一般には簡単に計算できるとは限りませんし、約分してx=1と置くという操作ができないこともあります。lim(x→1)(x^2-1)/(x-1)の場合、たまたま形式的に約分してx=1と置くとaが計算できるのです。たまたまなんですよ。
No.4
- 回答日時:
lim[x → 1](x + 1) を求めよ
で十分なのに, わざわざ,
lim[x → 1](x^2 - 1)/(x - 1) を求めよ
という問題にするのは, 非常に効果的です.
まず, x^2 - 1 を因数分解できない, 数学力が中学3年以下の高校生が, まぐれで(つまり, 代入という誤った操作で)正解するのを阻止できます.
さらに,
lim[x → a]f(x) と f(a) は, まったく別のものである
という重要事項を, 高校生に意識させる効果があります.
ところで,
>これは結局 f(x)=x+1 という1次関数のlim(x→1)の場合のf(x)の極限値の事ですが、
と書いているのが, 少し気になります.
lim[x → 1]f(x) = 2
であるとしても, f(x) は x = 1 で定義されているとは限りません.
また, 先に述べたことと重複しますが, f(x) が x = 1 で定義されている場合でも, f(1) = 2 である必要はありません.
>まず, x^2 - 1 を因数分解できない, 数学力が中学3年以下の高校生が, まぐれで(つま
>り, 代入という誤った操作で)正解するのを阻止できます.
ダイレクトに代入の場合、正解にはなりませんが(分母分子とも0になるから)、概ねそういう目的でわざわざ分数にしてるんでしょうかね?
それと最後の3行、すみませんが意味がわかりません。
No.5
- 回答日時:
f1(x)=(x^2-1)/(x-1)と、f2(x)=x+1と言う関数の間には、大きな違いがひとつあります。
それは、xの定義域です。f1(x)の方は、x≠1とついていなくてはいけません。なぜなら、x=1の時は、0での除算になるからですね。
そのため、(x^2-1)/(x-1)の式において、x=1の時の値は、「ありません」。
乱暴な表現をすると、このように、本来は、無い数字をある方法で定めようとしているのが、極限値なんです。xを限りなく1に近づけていったら、この式は、どんな数字に限りなく近づいていくのかというのを求めようとしています。
今回の式の場合には、偶然、(いいですか。偶然ですよ。)、分子を因数分解して形式的に約分すると、なんと、f2(x)=x+1という、xの定義域が実数全域であり連続でなめらかな関数に変換できます。この場合において、f2(1)と元の数式であるlim(x→1)(x^2-1)/(x-1)の値は、等しくなります。
これは、極限の計算「手法」の一例です。
もちろん、こんなに簡単に計算できる関数は、珍しいです。その数式がある値に収束することを示すために、もっと面倒な操作が必要であることも多いですね。例えば今回は、全部等式で変換できていますが、途中で、不等式にして、値を限定する等というのは良くあるパターンです。
いずれにせよ、lim(x→a)f(x)という式と、f(a)と言う式は、全然別の意味を持つというのを認識しておかないといけません。f(a)の値が定義されており、x=aで連続である時には、lim(x→a)f(x)=f(a)となりますが、これは定義ではありません。証明すべき事項のひとつです。
ありがとうございます。
>いずれにせよ、lim(x→a)f(x)という式と、f(a)と言う式は、全然別の意味を持つという>のを認識しておかないといけません。
これはf(a)はaという数字がはっきり定義(代入)されてるけど、
lim(x→a)f(x)は、aに限りなく近つくのであってaそのものにはならないということですよね。
それはわかるんですが、
最後の
>f(a)の値が定義されており、x=aで連続である時には、lim(x→a)f(x)=f(a)となります
>が、
の、
>x=aで連続である時には
の意味がよくわかりません。何が連続なんでしょうか?連続の意味は?
No.6
- 回答日時:
最後の3行の意味が理解できないなら, 以下の具体例で考えてみてください.
グラフを描いてみると, より解りやすくなると思います.
1. すべての実数で定義された関数 f(x) があり, 任意の実数 x に対して f(x) = x + 1 である.
2. 1 を除くすべての実数で定義された関数 g(x) があり, 1 を除く任意の実数 x に対して g(x) = (x^2 - 1)/(x - 1) = x + 1 である.
3. すべての実数で定義された関数 h(x) があり, 1 を除く任意の実数 x に対して h(x) = x + 1 であり, さらに, h(1) = 0 である.
この場合, 以下のことが成り立ちます.
1. lim[x → 1] f(x) = 2, f(1) = 2
lim[x → 1] f(x) = f(1) なので, 関数 f(x) は x = 1 において連続である.
2. lim[x → 1] g(x) = 2, g(1) は存在しない.
g(1) が存在しないので, 関数 g(x) は x = 1 において不連続である.
3. lim[x → 1] h(x) = 2, h(1) = 0
lim[x → 1] h(x) ≠ h(1) なので, 関数 h(x) は x = 1 において不連続である.
中学や高校で習う関数は, ほとんどが連続関数, つまり, 不連続な点を持たない関数です.
それゆえ, lim[x → a] f(x) = f(a) が成り立つことが圧倒的に多く, 代入によって正しい極限値が求まってしまうのが普通です.
少しだけ, 昔話をします.
高校生の頃は, 私も lim[x → 1] (x^2 - 1)/(x - 1) = 2 であることを説明する参考書の記述に, 納得できませんでした.
x → 1 というのは, x を限りなく 1 に近づける操作だが, あくまで x ≠ 1 を保ちながら近づける(ここは, なんとなく理解できる).
つまり, 分母と分子の x に, 1 を代入することはできない(これも, なんとなく理解できる).
よって, x - 1 ≠ 0 なので, 分母と分子を x - 1 で約分してもよい(これも, かろうじて理解できる).
しかし, 分母と分子を x - 1 で約分して x + 1 と変形した途端, x に 1 を代入して極限値を求めている(さっきまでと, やっていることが違うじゃないか!).
けれど, すでに他の回答者の方が指摘しているように,
lim[x → 1] (x + 1) = 2
という式は, x に 1 を代入して得られた結果ではありません.
x が 1 と異なる値を取りながら限りなく 1 に近づくとき, x + 1 は限りなく 2 に近づく
という意味です.
まだまだ, すっきりしない部分があるでしょうが, 高校数学では, このあたりが限界です.
大学数学では極限を厳密に定義するので, 高校までの疑問が綺麗に解消されます.
>lim[x → 1] (x + 1) = 2
>という式は, x に 1 を代入して得られた結果ではありません.
>x が 1 と異なる値を取りながら限りなく 1 に近づくとき, x + 1 は限りなく 2 に近づく
>という意味です.
この文で何かがすっきりしたような気がしました。大変ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
>>x=aで連続である時には
>の意味がよくわかりません。何が連続なんでしょうか?連続の意味は?
この疑問が出るのは、数学的には、良い傾向ですね。
実は、関数の連続の定義は、先の解答に示した命題の逆です。
一応、連続の定義を上げておきます。
関数f(x)がx=aにおいて連続であるとは、lim(x→a)f(x)=f(a)を満たすことを言う。
となります。
感覚的には、y=f(x)のグラフを書いた時に、x=aで線が繋がっていれば連続です。
解答の文脈で、あの表現をしたのは、逆に不連続の場合を考えてみると解りやすいです。同時に、lim(x→a)f(x)がxにaを代入することでは無いという典型的な事例にもなります。
例えば、次のような関数を定義しましょう。
f(x)は、全実数域xにおいて、x>0の時、f(x)=1 : x<0の時、f(x)=-1 : x=0の時、f(x)=0 となる関数とする。
と定義します。xが負の時は-1で、xが正の時は1になるわけですね。一般に符号関数と呼ばれるものです。
さて、lim(x→0)f(x)は、どうなりますか?
これが、lim(x→a)f(x)=f(a)とならない典型的な事例です。f(0)は、定義より0ですが、極限値は違います。この場合は、x→0を考る時、右から近づけた時と左から近づけた時で値が異なるので、lim(x→0)f(x)は存在しない。というのが答えです。
そして、lim(x→0)f(x)が存在しないので、連続の定義よりf(x)はx=0において不連続であるということになります。
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