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笛の中で杜鵑管という笛がありますか?
小説に載っている文章ですが、
’その杜鵑管という笛は、先おととしの事、まだ彼女の父が壮健で、近国の乱も小康を得ていた折、京都(みやこ)へ上洛(のぼ)って、清水へ詣った時に、稀(たまたま)一度父の手に入ったことのある品なのである。
 八坂の下の古い古物屋に埃にまみれてあったのだ。彼女の父は、舞楽にも嗜(たしな)みのある人だったので、すぐ、
(これは――)
 と眼をつけて買い求めた。琉球(りゅうきゅう)朱で赤く塗ってあって、銘には、「杜鵑管」と、金の針金を象篏(ぞうがん)したように、細く小さく記してあった。’
という文章があります。

写真でも見たいですけど、見つからなかったんです。

A 回答 (2件)

小説中に、「銘には」、そして「杜鵑(とけん)と銘(なづ)けた一管」と書いてあります。

「銘」ということは、笛の作者が自分の作品一本ごとに入れる名前であって、笛の種類を表す名称ではありません。「杜鵑」だけを取れば「ホトトギス」の意味ですが、これは作者、吉川英治の創作した、一本の名笛の固有名です。最初の章の題名が「朱の横笛」なので、鳥の鳴き声を真似するようなものではなく、横笛であることははっきりしています。小説中には、ほかに以下のような描写があることに注意が必要だと思います。

>『あれを、ただの笛と聴くのは、おまえの耳がどうかしていますよ。あれは、杜鵑管です』

>『いちどでも、自分が、この唇を歌口に当てたことのある笛の音を、何で忘れてよいものか。しかも世間に幾つとは無い名笛でもあるし……』

>彼女の父は、舞楽にも嗜みのある人だったので、すぐ、(これは――)と眼をつけて買い求めた。琉球朱で赤く塗ってあって、銘には、「杜鵑管」と、金の針金を象嵌したように、細く小さく記してあった。(いずれ、由緒ある若武者か、氏のよい公達かが鍾愛したものにちがいない)

>娘が吹いた笛の音が、この御縁をむすんだこと故

>お身の唇に濡れたることもある笛と思えば、わが唇の触るるごとに、音もおののき、身も慕わしゅうおののき候て。

小説中でこの笛が果たす役割、北条家の東郷五郎左衛門(これも吉川英治が創作した架空の人物と思います)の娘、八雲が吹いていた横笛であることや、縁談の相手の青年に証として託されること、そして「名笛」「舞楽」「氏のよい公達」などのキーワードや時代設定から、雅楽や舞楽で使用する「龍笛」と考えるのが一番自然です。
「杜鵑管」そのものは作者の創作なので写真はもちろんありませんが、龍笛の中には朱色で塗られているものもあるので、イメージとしてはそういうものに近いでしょう。

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音はこういう響きです。
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この回答へのお礼

すごい!! 本当に本当にありがとうございます!!

お礼日時:2016/06/20 21:09
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この回答へのお礼

ありがとうございます^^

お礼日時:2016/06/20 21:09

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