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質問させていただきます。
以下の問題を解いています。
「pH12の水酸化ナトリウム水溶液を10倍に薄めると、溶液のpHは13になる。これは正しいか?」
答えには「間違っている」とあり、私も一度は納得しました。
pH12の水酸化ナトリウム水溶液は
[H+]=10^-12 (mol/L)
なので
[OH-]=10^-2 (mol/L)
となります。(かけると10^-14になるように!)
これを10倍に薄めると
[OH-]=10^-3 (mol/L)
となるので
[H+]=10^-11 (mol/L)
従ってpHは11である。

この説明には納得しました。
しかしpH12の水酸化ナトリウム水溶液は
[H+]=10^-12 (mol/L)
のはずですよね?
10倍に薄める時、[H+]に注目してみれば
[H+]=10^-13 (mol/L)
になるんじゃないでしょうか?
そうするとpH13になってしまいます。

もちろん塩基性の水溶液を薄めたのに、もっと塩基性が強くなった!なんて有り得ませんからおかしいのは分かります。
それに[H+]のモル濃度と[OH-]のモル濃度の積は
10^-14 (mol/L)
で一定のはずなのに、水素イオンも水酸化イオンも10倍薄まるとすると
10^-13 × 10^-3 = 10^-16
となってしまいますのでやはり間違いです。

しかし水酸化ナトリウム水溶液を薄める時[H+]のモル濃度に注目して計算してはいけない理由が分かりません。
よろしくお願い致します。

A 回答 (4件)

希釈するのはNaOH水溶液であって、OH-ではないし、H+でもありません。


NaOHは強塩基なので完全に電離すると考えれば、pHが12のNaOHの濃度は、1.0x10^-2 mol/Lです。
これを希釈するとNaOHの濃度は1.0x10^-3 mol/Lになります。
で、1.0x10^-3 mol/LのNaOH水溶液が完全解離と考えるので、そのOH-の濃度は1.0x10^-3mol/Lであり、そのpHは11となる。
これが問題の本質です。
結局、OH-の濃度はNaOHの濃度から導かれるわけであり、それ自身が希釈によって直接変化するとは考えない方が良いです。もちろん、OH-のみに注目するならそれでも良いですけど、H+まで考えると話がややこしくなるからです。
それと、あなたの考えの誤りをもう一つ指摘すれば、「[H+]=10^-12 (mol/L)のはずですよね?10倍に薄める時、[H+]に注目してみれば[H+]=10^-13 (mol/L)になるんじゃないでしょうか?」に関しては、そうなるわけがないです。なぜかと言えば、希釈した水の[H+]が1.0x10^-7 mol/Lだからです。希釈する水自体が電離していることを忘れてはダメです。なので、希釈によってH+の濃度は高くなるはずです。[H+]の大きい水で希釈するわけですから。もちろん、H+の濃度はNaOHの濃度変化に伴って従属的に変化するので、それ自身の定量的な評価はNaOHの濃度変化に基づいて判断することになります。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。
他の回答者様からも大変的確でわかりやすい指導を頂いたのですが、私の質問に隠れていた曖昧な疑問まで踏み込んでお答え頂いたNiPdPt様をベストアンサーにさせて頂きました。
1から10まで納得せざるを得ないご回答でもはや読んでいてワクワクしてきました(?)。
有難うございます。

お礼日時:2017/07/13 19:49

>>水酸化ナトリウム水溶液は[H+]=10^-12 (mol/L)



そういう事では無いんだ。
水酸化ナトリウム水溶液の[OH-]が10^-2だと言ってるだけ。

ここから、水溶液(H2O)のイオン積が10^-14で一定になるから、
水酸化ナトリウム水溶液は[H+]=10^-12 。

「水溶液」と言うのが曲者であって、これ等の計算は近似式でおこなってるに過ぎない。

詳しくは大学でやる。

pH8の水溶液を1000倍に希釈したら、これらの近似式は成立しない。
チャント厳密計算が必要になるよ。

pH8=[H+]=10^-8だから[OH-]=10^-6
1000倍希釈すると[OH-]=10^-9 ∴[H+]=10^-5
∴pH=5
って、酸性になってしまう。
アルカリを1000倍希釈しても酸性にはならないからね。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。
高校までの化学では先生も「ホントは違うんだけどねぇ……」と言っていたり、厳密に言うと結構違うのかなあと感じています。(化学を専攻されている方からすれば高校の化学は「嘘も方便」レベルなのかもしれませんが……)
非常に納得しました。有難うございます。

お礼日時:2017/07/13 19:43

薄める、という表現に惑わされているのかと思います



塩基性水溶液を「薄める」ということは、酸性を「濃くする」ということなので
OH- 主体で考えれば、 OH-の濃度は薄まり
H+主体で考えれば、H+の濃度は濃くなる
ということです

逆に酸性水溶液を「薄める」ということは、塩基性を「濃くする」ということなので
OH- 主体で考えれば、 OH-の濃度は濃くなり
H+主体で考えれば、H+の濃度は薄まる
ということです

薄まる=中性に近づくと考えれば問題ないかと思います
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。
大変わかりやすいご回答で、とても助かりました。
「薄まる」という日本語に惑わされている、という言葉にハットさせられました。
本当に有難うございます。

お礼日時:2017/07/13 19:39

求め方の順番として、


・[OH-](水酸イオンの濃度) を求める。
・イオン積 [H+][OH-]=1.0×10^-14 から[H+]の濃度を求める。
・pH=-log(10)[H+] でpHを求める

[OH-]は、最初 10^-2(mol/L) pH12=-log(10)[H+] → [H+]=10^-12 ①
[H+][OH-]=1.0×10^14 これに ①を代入すると、[OH-]=10^-2(mol/L)が得られる。

この[OH-]=10^-2(mol/Lが10倍に薄まると、[OH-]=10^-3(mol/L)になる。

イオン積 [H+][OH-]=1.0×10^-14 に[OH-]=10^-3(mol/L)を代入して[H+]の濃度を求める。
[H+]×[1.0×10^-3](mol/L)=1.0×10^-14
[H+]=10^-11
pH=-log(10)[1×10^-11]=11

答え pH=11

イオン積は平衡定数の一つと言えるので [H+]や[OH-]の濃度が変化したとき、両方とも倍にならないです。
中学や高校ではここら辺は簡単に教えてしまっているので誤解が生じやすいところだと思います。
ちゃんと教えるとすると大学の知識が必要になるのですが…。
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この回答へのお礼

お早いご回答、たいへん助かりました。
ありがとうございました。
計算方法についても詳しく書いてくださり、「平衡定数」など発展的な学習に繋がるワードも教えてくださって感謝しております。

お礼日時:2017/07/13 19:36

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